23.1 LinuxへのiManagerとiManagerワークステーションのインストール

このセクションでは、iManagerおよびiManagerワークステーションをLinuxサーバとクライアントにインストールする手順について説明します。Identity Managerサーバとは別のワークステーションにiManagerをインストールすることをお勧めします。インストールの準備をするために、前提条件とシステム要件を確認します。

23.1.1 iManagerのLinuxへのインストール

次の手順では、GUI形式またはコンソールからインストールウィザードを使用して、サーババージョンのiManagerをLinuxサーバにインストールする方法について説明します。無人のサイレントインストールを実行するには、セクション 23.3, iManagerのサイレントインストールを参照してください。

以前のバージョンのiManagerが、iManagerサーバのセットアッププログラムにより検出された場合は、インストール処理を中止するか、すでにインストールされているiManager、JRE、およびTomcatを削除するかを尋ねる選択肢が提示されることがあります。

正常にインストールされると、インストール中に提示された質問の答えに基づいた値で、環境設定ファイル(デフォルトでは/var/log/install.properties)が生成されます。サイレントインストールを使用する際はこのファイルを変更します。詳細については、セクション 23.3, iManagerのサイレントインストールを参照してください。

iManagerをLinuxにインストールする

  1. インストールプログラムを実行するコンピュータにrootまたはrootと同等のユーザとしてログインします。

  2. (状況によって実行) Identity Managerインストールパッケージの.isoイメージファイルがある場合は、iManagerのインストールファイルが保存されているディレクトリへ移動します。デフォルトの場所はproducts/iManager/installs/Linux/ディレクトリです。

    たとえば、iManager 3.0.2 Patch 1は<iso_extracted_directory>/products/iManager/installs/linuxディレクトリにあり、iManager 2.7.7 Patch 9は<iso_extracted_directory>/products/iManager277/installs/linuxディレクトリにあります。

  3. (状況によって実行) iManagerのインストールファイルをNetIQ DownloadsのWebサイトからダウンロードした場合は、.tgzファイルを見つけます。たとえば、iMan_277_linux.tgzです。

  4. iManagerフォルダを展開するため、次のコマンドを入力します。

    tar -zxvf iMan_version_linux.tgz

  5. シェルで、/extracted_directory/products/iManager/installs/linuxディレクトリに移動します。

    このパスは、iManagerのファイルをコピーまたは展開したディレクトリに対する相対パスです。

  6. (状況によって実行)コマンドライン(テキスト)インストールを実行するには、次のコマンドを入力します。

    ./iManagerInstallLinux.bin
  7. (状況によって実行)インストールプログラムのウィザードを実行するには、次のコマンドを入力します。

    ./iManagerInstallLinux.bin -i gui
  8. スプラッシュスクリーンで、言語を指定して[OK]をクリックします。

  9. 概要を読み、[次へ]をクリックします。

  10. ライセンス契約に同意して、[次へ]をクリックします。

  11. インストールするコンポーネントで、[iManager、Tomcat、JVM]を指定します。

    メモ:このオプション「のみ」選択してください。.他の2つのいずれかを選択した場合、iManagerは想定とおりに動作しません。

  12. [次へ]をクリックします。

  13. (オプション) iManagerでIPv6アドレスを使用するには、[Enable IPv6 (IPv6を有効にする)]ウィンドウで[はい]をクリックします。

    iManagerのインストール後にIPv6アドレスを有効にすることもできます。詳細については、セクション 24.2, インストール後におけるiManagerのIPv6アドレス対応の設定を参照してください。

  14. [次へ]をクリックします。

  15. (オプション)インストールの一部としてプラグインをダウンロードしてインストールするには、次の手順を実行します。

    1. プラグインをダウンロードしてインストールするよう指定し、[次へ]をクリックします。

    2. (状況によって実行)コンソールインストールの場合は、ダウンロードするプラグイン番号のコンマ区切りリストを入力します。

    3. (状況によって実行)ウィザードプログラムを使用している場合は、ダウンロードするプラグインのチェックボックスをオンにします。

      (オプション)ネットワーク上の別の場所からプラグインをダウンロードするには、[Network URL (ネットワークURL)]に代替ネットワークURLを指定します。

      代替URLを使用してプラグインをダウンロードする場合は、URLコンテンツを確認し、プラグインが使用に適していることを確認してください。デフォルトでは、インストールプログラムはプラグインを からダウンロードします。詳細については、セクション 22.3, iManagerプラグインのインストールの理解を参照してください。

    4. [次へ]をクリックします。

    5. (状況によって実行)セットアッププログラムによって次のメッセージが表示されることがあります。

      No new or updated plug-ins found. All plug-ins are downloaded or updated or the iManager download server is unavailable.

      メッセージが表示された場合、次の状態が1つ以上存在しています。

      • ダウンロードサイトに利用可能な更新されたプラグインがありません。

      • インターネット接続に問題があります。インターネット接続を確認して再試行してください。

      • デスクリプタファイルへの接続が、正常に行われませんでした。このURLは、利用可能なiManagerプラグインのXMLデスクリプタファイルを参照します。

      • iManagerが、上記のURLへの接続が許可されていないプロキシの内側にインストールされています。

    6. ローカルドライブからプラグインをインストールするかどうかを指定し、[次へ]をクリックします。

    7. (ローカルドライブからインストールする場合)ローカルディレクトリからプラグインをインストールするには、適切なプラグイン(.npm)ファイルを含むディレクトリパスを指定します。

      デフォルトパスは/展開した場所/iManager/installs/plug-insですが、有効なマウントポイントをここで指定できます。

    8. [次へ]をクリックします。

  16. Tomcatを実行するポートを指定します。

    デフォルトのポートは、HTTPは8080、HTTPSは8443、MOD_JKコネクタポートは9009です。

  17. [次へ]をクリックします。

  18. (オプション)許可されたユーザおよびこのユーザが管理する適切なeDirectoryツリー名を指定します。

    メモ:

    • NetIQはそれらの設定を空白のままにすることを推奨しません。これらのフィールドを空白のままにすると、iManagerで任意のユーザがプラグインをインストールし、iManagerサーバ設定を変更できるようになります。インストールプロセスの完了後に、許可されたユーザを指定することもできます。詳細については、セクション 24.3, eDirectory用の許可されたユーザの指定を参照してください。

    • インストールプログラムは、指定されたユーザの資格情報をeDirectoryで検証しません。

  19. [次へ]をクリックします。

  20. [アップグレード前の概要]ページを確認して、[次へ]をクリックします。

  21. インストールが完了したら、[完了]をクリックします。

  22. iManagerの初期化が終了したら、[はじめに]ページの最初のリンクをクリックしてログインします。詳細については、『NetIQ iManager 管理ガイド』の「Accessing iManager」を参照してください。

    メモ:将来、iManager Workstationを非rootユーザとして実行する場合は、最初にiManagerをrootとして実行しないでください。詳細については、セクション 23.2, WindowsへのiManagerとiManagerワークステーションのインストールを参照してください。

  23. chmodコマンドを使用して、次のInstallAnywhereファイルに対する許可を644 (読み込み)に変更し、変更できないようにします。

    /var/opt/novell/tomcat7/webapps/nps/UninstallerData/.com.zerog.registry.xml
    /var/opt/novell/tomcat7/webapps/nps/UninstallerData/Uninstall_PluginName/.com.zerog.registry.xml

    ファイルの内容は変更しないでください。内容を変更すると、InstallAnywhereを使用する他のインストールに影響する可能性があります。

23.1.2 LinuxクライアントへのiManagerワークステーションのインストール

iManagerワークステーションは自己完結型の環境です。そのため、1台のワークステーションに複数のバージョンをインストールできます(Mobile iManagerの古いバージョンを含みます)。ただし、それらを同時に実行しようとしないでください。異なるバージョンを使用する必要がある場合は、あるバージョンを実行して終了させてから、もう一方のバージョンを実行してください。

メモ:スペースを含むパスからiManagerワークステーションを実行することはできません。たとえば、products/NetIQ/iManager Workstation/workingなどです。

LinuxクライアントにiManagerワークステーションをインストールする

  1. (状況によって実行) Identity Managerインストールパッケージの.isoイメージファイルがある場合は、iManagerのインストールファイルが保存されているディレクトリへ移動します。デフォルトの場所はproducts/iManager/installs/Linux/ディレクトリです。

    たとえば、iManager 3.0.2 Patch 1は<iso_extracted_directory>/products/iManager/installs/winディレクトリにあり、iManager 2.7.7 Patch 9は<iso_extracted_directory>/products/iManager277/installs/winディレクトリにあります。

  2. (状況によって実行) iManagerのインストールファイルをNetIQ DownloadsのWebサイトからダウンロードした場合は、tar.bz2ファイルを見つけます。たとえば、iMan_277_workstation_linux.tar.bz2です。

  3. tar.bz2ファイルを展開するため、次のコマンドを入力します。

    tar -xjvf iMan_version_workstation_linux.tar.bz2

    次に例を示します。

    tar -xjvf iMan_277_workstation_linux.tar.bz2

    展開により、tar.bz2ファイルがあるフォルダと同じフォルダにimanagerフォルダが作成されます。

  4. (オプション) Novell International Cryptography Infrastructure (NICI)ソフトウェアをインストールまたはアップグレードするために、次の手順を実行します。

    1. NICIをインストールまたはアップグレードするコンピュータにrootまたはrootと同等のユーザとしてログインします。

    2. imanager/NICI/linuxディレクトリから、次のコマンドを入力します。

                          rpm -Uvh nici.i586.rpm
                        

      このコマンドは、NICIを新規インストールするか、既存のバージョンのNICIをアップグレードします。

  5. (状況によって実行)将来、iManagerワークステーションを非rootユーザとして実行する場合は、最初にiManagerをrootとして実行しないでください。imanager/binディレクトリに移動し、iManagerワークステーションの起動スクリプトを実行します。

                    ./iManager.sh
                  
  6. iManagerのログイン画面で、ユーザ名、パスワード、およびeDirectoryツリーを指定します。

    iManagerへのアクセスの詳細については、『NetIQ iManager 管理ガイド』の「Accessing iManager」を参照してください。

  7. (オプション) IPv6アドレスを有効にするには、次の手順を実行します。

    1. User_Install_Directory/Tomcat/conf/catalina.propertiesファイルを開きます。

    2. catalina.propertiesファイルに以下の設定項目を設定します。

      java.net.preferIPv4Stack=false
      java.net.preferIPv4Addresses=true
    3. Tomcatを再起動します。