23.3 iManagerのサイレントインストール

サイレント(非対話型)インストールでは、ユーザインタフェースは表示されず、ユーザに対する質問も行われません。代わりに、InstallAnywhereはデフォルトのinstall.propertiesファイルの情報を使用します。デフォルトのファイルを使用してサイレントインストールを実行することも、ファイルを編集してインストールプロセスをカスタマイズすることもできます。

インストールの準備をするために、前提条件とシステム要件を確認します。

23.3.1 プロパティファイルの編集によるサイレントインストールのカスタマイズ

インストールするモジュールをさらに細かく指定するには、サイレントインストール処理をカスタマイズします。

  1. install.propertiesファイルを開きます。このファイルは、デフォルトでは、各オペレーティングシステム環境用のディレクトリに対応する、Identity Managerインストールパッケージの.isoイメージファイル内にあるproducts/iManagerディレクトリにあります。

    メモ:サーバに最新のバージョンのiManagerがインストールされている場合は、そのセットアッププログラムによって生成されたinstaller.propertiesファイルを使用できます。このファイルはデフォルトでは/var/logディレクトリにあり、インストール中に指定した値が記録されています。

  2. このプロパティファイルに次のパラメータと値を追加します。

    $PLUGIN_INSTALL MODE$

    プラグインをインストールするかどうかを制御するプロパティを指定します。次のいずれかの値を追加します。

    • DISK - (デフォルト)ローカルディスクからプラグインをインストールするようセットアッププログラムに命令します。

    • NET - ネットワークからプラグインをインストールするようセットアッププログラムに命令します。

    • BOTH - ディスクとネットワークの両方からプラグインをインストールするようセットアッププログラムに命令します。

    • SKIP - プラグインをインストールしません。

    $PLUGIN_DIR$

    ローカルディスク上にあるプラグインの代替パスを指定します。デフォルトのパスはinstaller_root_directory/iManager/installs/platform path/pluginです。

    インストールプログラムは、サブディレクトリを除き、このプラグインディレクトリにあるモジュールをすべてインストールします。

    $PLUGIN_INSTALL_URL$

    インストールプログラムがプラグインをダウンロードできるネットワークURLを指定します。デフォルトでは からダウンロードします。代替URLを指定した場合は、URLの内容と、プラグインが使用に適していることを確認してください。詳細については、セクション 22.3, iManagerプラグインのインストールの理解を参照してください。

    $LAUNCH_BROWSER$

    インストールプロセスの完了後にインストールプログラムからgettingstarted.htmlファイルを起動するかどうかを指定します。

    $USER_INSTALL_DIR$

    iManagerをインストールするパスを指定します。

    USER_INPUT_ENABLE_IPV6

    iManagerでIPv6アドレスを使用できるようにするかどうかを指定します。デフォルトでは、インストールプログラムはこの値をyesに設定します。

  3. ダウンロードしてインストールするプラグインモジュールそれぞれについて、MANIFEST.MFファイルからモジュールのIDとバージョンを指定します。このファイルは.npm (プラグインモジュール)のMETA-INF/フォルダにあります。次に例を示します。

    $PLUGIN_MODULE_ID_1$=eDirectoryBackupAndRestore
    $PLUGIN_VERSION_1$=2.7.20050517
    $PLUGIN_MODULE_ID_2$=ldap
    $PLUGIN_VERSION_2$=2.7.20050517

    メモ:

    • モジュールが定義されていない場合は、ダウンロードWebサイト上にあるiman_mod_desc.xmlファイル内で「selected」としてタグが記述された、最も一般的にインストールされるモジュールがインストールされます。

    • モジュールのバージョンを定義しない場合、.npmの名前と一致するモジュールのいずれかがセットアッププログラムによりインストールされます。

23.3.2 iManagerのサイレントインストールの実行

install.propertiesファイルのデフォルト値を使用して、LinuxまたはWindowsサーバにiManagerをサイレントインストールできます。このファイルは、デフォルトでは、各オペレーティングシステム環境用のディレクトリに対応する、Identity Managerインストールパッケージの.isoイメージファイル内にあるproducts/iManagerディレクトリにあります。インストール用実行可能ファイルもproducts/iManagerディレクトリに含まれている必要があります。

  1. コンソールウィンドウで、ダウンロードしたinstall.propertiesファイルがあるディレクトリに移動します。

  2. コマンドラインで次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Linux: ./iManagerInstall platform.bin -i silent

    • Windows: iManagerInstall.exe -i silent