5.9 インストールの準備

このセクションでは、Identity Managerコンポーネントをホストするコンピュータの一般的な前提条件について説明します。一般に、ご使用の環境で完全な識別情報管理を実現できるようにするために、コンポーネントをすべてインストールする必要があります。ただし、AnalyzerやiManagerなど、すべてのコンポーネントが必要というわけではありません。

Identity Managerの実装はIT環境のニーズに応じて異なるため、目的の環境に適ったIdentity Managerのアーキテクチャを最終決定する前に、NetIQコンサルティングサービスまたはNetIQ Identity Managerパートナーにお問い合わせください。

推奨されるハードウェア、サポートされるオペレーティングシステム、およびブラウザについて詳しくは、NetIQ Identity Manager技術情報のWebサイトを参照してください。

5.9.1 Identity Managerの高可用性の確認

高可用性により、データ、アプリケーション、サービスなどの重要なネットワークリソースを効率的に管理できます。NetIQでは、クラスタリングまたはHypervisorクラスタリング機能を提供するVMWare VMotionなどの製品を通じて、Identity Managerソリューションの高可用性をサポートしています。高可用性環境を計画する際には、次の考慮事項が適用されます。

  • 高可用性環境には次のコンポーネントをインストールできます。

    • Identity Managerエンジン

    • リモートローダ

    • Identity Reportingを除く、識別情報アプリケーション

  • アイデンティティボールト(eDirectory)をクラスタ環境で実行する場合は、Identity Managerエンジンもクラスタ化されます。

5.9.2 Linuxサーバの最小スペース要件

Identity Managerコンポーネントには最小スペース要件があります。

表 5-1には、異なるコンポーネントに必要とされる安全な最小スペースが含まれます。

表 5-1 安全な最小スペース要件

パス

コンポーネント

必要とされる安全な最小スペース

/opt

IDM

3GB

/var

IDM

100,000オブジェクトのdibに対して5 GB

/etc

IDM

5MB

/opt

iManager

700MB

/var

iManager

3GB

/etc

iManager

10MB

/opt

識別情報アプリケーションサーバ

5GB

/var

識別情報アプリケーションサーバ

100MB

インストール時に、/tempフォルダがexecとしてマウントされていること、5GBの空き領域があること、書き込み権があることを確認します。

5.9.3 SLES 12 SP2以降のサーバへのIdentity Managerのインストール

  • 個々のコンポーネントのインストーラまたは統合インストールプログラムを使用して、SLES 12 SP2以降のサーバに、Identity Managerコンポーネントのガイド付きインストールのための特定のパッケージをインストールしておく必要があります。

    • libXtst6-32bit-1.2.1-4.4.1.x86_64

    • libXrender1-32bit

    • libXi6-32bit

  • (状況によって実行) SLES 12 SP3環境にIdentity Managerコンポーネントをインストールする際には、glibc-32bit-*x86_64.rpmがインストールされていることを確認します。ここで、*はRPMの最新バージョンを示します。

メモ:オペレーティングシステムベンダーからの継続的なサポートを確保するために、ご使用のオペレーティングシステムのサブスクリプションサービスから依存するパッケージを入手することをお勧めします。サブスクリプションサービスに加入していない場合は、http://rpmfind.net/linuxなどのWebサイトから最新のパッケージを見つけることができます。

5.9.4 RHEL 7.3以降のサーバへのIdentity Managerのインストール

Red Hat Enterprise Linux 7.3以降のオペレーティングシステムを実行しているサーバにIdentity Managerをインストールするには、サーバが一連の前提条件を満たしていることを確認します。

前提条件

NetIQでは、次の前提条件を確認することをお勧めします。

  • /etc/hostsのエントリに、システムのホスト名に対するループバックアドレスの別名がある場合、この別名をホスト名またはIPアドレスに変更する必要があります。つまり、/etc/hostsファイルに次の1つ目の例のようなエントリがある場合は、2つ目の例のように、正しいエントリに変更する必要があります。

    次の例では、いずれかのユーティリティがndsdサーバに対して別名の解決を試みると、問題が発生します。

    <loopback IP address> test-system localhost.localdomain localhost

    次に、/etc/hosts内の正しいエントリの例を示します。

    <loopback IP address> localhost.localdomain localhost
    <loopback IP address> test-system

    サードパーティ製のツールやユーティリティがlocalhostを使用して別名を解決している場合は、localhostアドレスではなく、ホスト名またはIPアドレスを使用して解決するように変更する必要があります。

  • サーバに適切なライブラリをインストールします。詳細については、サーバに依存ライブラリがあることの確認を参照してください。

前提条件チェックの実行

各Identity Managerコンポーネントで満たされていない前提条件のレポートを生成できます。./II-rhel-Prerequisite.shスクリプトを実行します。このスクリプトは、インストールキットの<Identity Manager build extracted location>\install\utilitiesディレクトリにあります。

サーバに依存ライブラリがあることの確認

64ビットプラットフォームでは、RHELの必須ライブラリは、選択したインストール方法によって異なります。記載されている順番で依存ライブラリまたはrpmをインストールします。

メモ:kshファイルを追加するには、次のコマンドを入力できます。

yum -y install ksh
  • glibc-*.i686.rpm

  • libstdc++-*.i686.rpm

  • libgcc-*.i686.rpm

  • compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpm

  • compat-libstdc++-33-*.i686.rpm

  • libXtst-*.i686.rpm

  • libXrender-*.i686.rpm

インストールメディア用のリポジトリの作成

RHEL 7.xサーバでインストールメディア用のリポジトリが必要な場合、手動で作成できます。

メモ:

  • RHELサーバに、適切なライブラリがインストールされていることも必要です。詳細については、サーバに依存ライブラリがあることの確認を参照してください。

  • unzip rpmは、Identity Managerのインストール前にインストールしてください。これは、すべてのLinuxプラットフォームに該当します。

インストールのためのリポジトリを設定するには:

  1. ローカルサーバにマウントポイントを作成します。

    例: /mnt/rhel (mkdir –p /mnt/rhel)

  2. インストールメディアを使用する場合は、次のコマンドを使用してマウントできます。

    # mount -o loop /dev/sr0 /mnt/rhel

    または

    次のコマンドを使用して/mnt/rhel,のようなディレクトリにRHEL 7インストール用ISOをマウントします。

    # mount -o loop RHEL7.x.iso /mnt/rhel

    RHEL 7.4 isoをダウンロードし、マウントします。

    例: mount -o loop <path_to_downloaded rhel*.iso> /mnt/rhel

  3. マウントされたディレクトリのルートから/etc/yum.repos.d/にmedia.repoファイルをコピーし、必要な許可を設定します。

    次に例を示します。

    # cp /mnt/rhel/media.repo /etc/yum.repos.d/rhel7dvd.repo
    # chmod 644 /etc/yum.repos.d/rhel7dvd.repo
          
  4. gpgcheck=0の設定を1に変更して新しいrepoファイルを編集し、次のように追加します。

    enabled=1
    baseurl=file:///mnt/rhel/
    gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release

    最後に、新しいrepoファイルは次のように表示されます(ただし、mediaidはRHELバージョンによって異なります):

    [InstallMedia]
    name=DVD for Red Hat Enterprise Linux 7.1 Server
    mediaid=1359576196.686790
    metadata_expire=-1
    gpgcheck=1
    cost=500
    enabled=1
    baseurl=file:///mnt/rhel
    gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release
  5. 32ビットパッケージをインストールするには、/etc/yum.confファイルの「exactarch=1」を「exactarch=0」に変更します。

  6. RHEL7.x上のIdentity Managerに必要なパッケージをインストールするには、install.shファイルを作成して、そのファイルに次のコンテンツを追加します。

    #!/bin/bash
    yum clean all
    yum repolist
    yum makecache
    
    PKGS="ksh gettext.x86_64 libXrender.i686 libXau.i686 libxcb.i686 libX11.i686 libXext.i686 libXi.i686 libXtst.i686 glibc.x86_64 libstdc++.i686 libstdc++.x86_64 libgcc.x86_64"
    
    for PKG in $PKGS;
    do
    yum -y install "$PKG"
    done

    メモ:インストールメディアには、compat-libstdc++-33-*.i686.rpmおよびnd compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpmは含まれていません。Red Hatポータルからダウンロードする必要があります。

    例: compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpmをインストールするには、次のコマンドを実行します。

    yum -y install compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpm
  7. RHELバージョンに応じて、手順8または手順7で作成したinstall.shファイルを実行します。

  8. 前提条件が満たされていることを確認するには、セクション6.3.2に記載されているスクリプトを実行します。

  9. Identity Manager 4.7をインストールします。