1.2 アプライアンスの要件

PlateSpin Transformation Manager Applianceをインストールする前に、お使いのシステムがこのセクションの要件を満たしていることを確認してください。

1.2.1 アプライアンスホストサーバ

仮想化ホストサーバにPlateSpin Transformation Manager Appliance用のOVFファイルを展開します。

仮想化ホストサーバ

PlateSpin変換は、次の仮想化ソフトウエアをサポートしています。

  • VMware ESXiバージョン5.5以降 ESXiホストには、VMwareエンタープライズライセンスが必要です。

  • VMware vSphere Client 5.x以降。 アプライアンスVM用のhypervisor環境を設定するには、このツールを使用します。

Micro Focusでは、VMware Time Keeping Best Practices for Linux Guests (KB 1006427)に従って、アプライアンスおよびホストサーバに対するNTP (Network Time Protocol)を設定することをお勧めします。

仮想マシン

仮想マシンは、OVFによって作成されます。このセクションでは、VMの最小要件について説明します。

  • メモリ: ホストサーバでは、仮想マシン用に最低4 GBのメモリを用意する必要があります。このメモリ構成はアプライアンスのデフォルト設定です。

  • プロセッサ: ホストサーバでは、仮想マシン用に最低2つのvCPUを用意する必要があります。このプロセッサ構成はアプライアンスのデフォルト設定です。

  • IPアドレス情報: 展開時には、アプライアンスに関する次のIPアドレス情報を指定する必要があります。

    • 静的IPアドレス

    • ネットワークマスク

    • ゲートウェイIPアドレス

    • IPアドレスに関連付けられたDNSホスト名

    • DNSサーバのIPアドレス

    • NTPサーバのIPアドレスまたはDNS名

      Micro Focusでは、VMware Time Keeping Best Practices for Linux Guests (KB 1006427)に従って、VMに対するNTPを設定することをお勧めします。

仮想ストレージ

アプライアンスを展開する際には、ブートディスクとデータディスクを用意する必要があります。

  • ディスク1ブート: アプライアンスのブートパーティションには、ゲストオペレーティングシステム、アプライアンス固有のすべてのソフトウエア、および/varディレクトリに保存されているアプライアンスシステムイベントログを含む、各種のシステムファイルが格納されています。デフォルトのサイズは20GBです。

  • ディスク2 /vastorage: /vastorageパーティションには、PlateSpin Transformation ManagerソフトウエアとPostgreSQLデータベース、アプライアンス設定情報、およびGangliaヘルスメトリックスが格納されています。アプライアンスのインストール時にこの仮想ディスクを作成して追加する必要があります。20 GB以上のサイズが必要です。

1.2.2 アプライアンス管理コンソール

PlateSpin Transformation Manager Applianceに対する管理操作のほとんどは、ブラウザベースのPlateSpin Transformation Managerアプライアンス管理コンソールを通して行われます。

サポートされるWebブラウザ

PlateSpin Transformation Managerは、アプライアンス管理コンソール用に次のWebブラウザをサポートしています。

  • Google Chrome (最新バージョン)

  • Microsoft Internet Explorer 11

  • Mozilla Firefox (最新バージョン)

メモ:JavaScript (アクティブスクリプト)がWebブラウザで有効になっている必要があります。

サポートされている言語

アプライアンス管理コンソールは、Webブラウザで英語(En)と日本語(Ja)をサポートしています。言語の設定はWebブラウザで変更できます。リストの一番上にある言語が優先されます。翻訳されたオンラインヘルプについては、www.netiq.comで言語設定も行い、クッキーを許可してください。

ポートとファイアウォール

PlateSpin Transformation Managerの通信では、以下のポートが使用されます。デフォルトでは表に示すように、これらのポートはアプライアンスに対して開いています。PlateSpin Transformation Manager Applianceと、アプライアンスへのアクセスに使用するコンピュータとの間にあるネットワーク上のすべてのファイアウォールで、以下のポートが開いていることを確認してください。

表 1-1 アプライアンス管理用の通信ポート

コンポーネント

ポート

説明

アプライアンス管理コンソール

  • 9443
  • (HTTPS、セキュアSSL)

アプライアンスをセキュアに管理するには、このポートを使用します。

Transformation Manageデータベース(PostgreSQL)

5432

アプライアンスに対してリモートPostgreSQLデータベースを設定する場合、リモートデータベースにアクセスするためにPTMでこのポートが使用されます。PostgreSQLでは、TCPの着信と発信のトラフィックが許可されます。トラフィックのセキュリティを保護するには、リモートPostgreSQLサーバのpostgresql.confファイルでSSLを有効にします。

アプライアンスにPostgreSQLがインストールされている場合、このポートはデフォルトで閉じられています。

SSH

22

SSHを使用すると、VMwareクライアントを使用せずに、アプライアンスにリモートでアクセスして、起動、停止、または再起動することができます。

SSHはデフォルトでは無効になっています。詳細については、セクション 3.4.1, システムサービスの開始、停止、または再開を参照してください。

Ganglia

8649 (セキュア、デフォルト)

9080 (非セキュア)

Ganglia gmondデーモンでは、通信にUDPポート8649が使用されます。

gmetadデーモンでは、メトリクスデータにTCPポート8649が使用されます。

ポート9080を有効にすると、Gangliaモニタリング情報への匿名アクセスが可能になります。詳細については、セクション 3.7.3, ポート9080 (非セキュア)を使用したGangliaメトリックの直接表示を参照してください。

1.2.3 Transformation Manager Webインタフェース

PlateSpin Transformation Managerサーバソフトウェアは、アプライアンスに自動的にインストールされます。PlateSpin Transformation Manager Serverに対するユーザ操作は、ブラウザベースのPlateSpin Transformation Manager Webインタフェースを通して行われます。

サポートされるWebブラウザ

PlateSpin Transformation Managerは、PlateSpin Server Webインタフェースに対して次のWebブラウザをサポートしています。

  • Google Chrome (最新バージョン)

  • Microsoft Internet Explorer 11

  • Mozilla Firefox (最新バージョン)

メモ:JavaScript (アクティブスクリプト)がWebブラウザで有効になっている必要があります。

サポートされている言語

Webインタフェースは、ご使用のWebブラウザで英語(En)および日本語(Ja)をサポートしています。言語の設定はWebブラウザで変更できます。リストの一番上にある言語が優先されます。

インターネットアクセス

PlateSpin Transformation Managerは、次のURLを使用して、パブリックインターネット上でMicro Focus License Serverと通信できる必要があります。

https://www.novell.com/center/nodeactivationservice/1_0/subscriptions/getPTMLicenseCount

PlateSpin Transformation Manager Web Interfaceの設定 > ライセンスページでライセンスキーを有効にするには、インターネットアクセスが必要です。ワークロードの設定を開始すると、ワークロードを個別にまたは一括処理で編集する際、Transformation Managerはライセンスサーバと通信し、ライセンスの可用性を確認します。また、ライセンス情報を毎日同期します。『PlateSpin Transformation Managerユーザガイド』のManaging Licensesを参照してください。

プロキシサーバ経由でインターネットにアクセスするには、アプライアンスをそのサーバのプロキシクライアントとして設定する必要があります。詳細については、プロキシクライアントの設定を参照してください。

ポートとファイアウォール

PlateSpin Transformation Managerの通信では、PlateSpin Transformation Manager Serverに次のポートが使用されます。デフォルトでは表に示すように、これらのポートはアプライアンスに対して開いています。PlateSpin Transformation Manager Applianceと、PlateSpin Transformation Manager Serverへのアクセスに使用するコンピュータとの間にあるネットワーク上のすべてのファイアウォールで、以下のポートが開いていることを確認してください。

表 1-2 Transformation Manager Webインタフェース用の通信ポート

コンポーネント

ポート

説明

Webインタフェース

  • 8183
  • (HTTPS、セキュアSSL; TCPトラフィックを許可、着信および送信)
  • 8182
  • (HTTP、非セキュア; TCPトラフィックを許可、着信および送信)

デフォルトでは、ポート8183が有効になっています。

メモ:Micro Focusでは、WebインタフェースへのアクセスにはセキュアなポートおよびSSLのオプションを使用することをお勧めします。

セキュリティ上の理由のため、デフォルトではポート8182は無効になっています。

表 1-3は、PlateSpin Migration Factory環境でのイベントメッセージングに必要なプロトコルとポートを示しています。これらのメッセージには、イベントと状態変更が反映されていますが、機密情報は含まれていません。

表 1-3 ネットワークプロトコルおよびポートのイベントメッセージング要件

トラフィック

ネットワークプロトコルおよびポート

その他の要件

イベントメッセージング

61613 (Stomp、TCPを許可、着信)

(セキュアではない)

このポートは、デフォルトでは、PlateSpin Migrate Connectorのプリインストールされたインスタンスを含む、PlateSpin Transformation Manager Applianceで開かれています。

他のすべてのConnectorホストサーバ、プロジェクト用に設定されたPlateSpin Migrateサーバ、およびそれらの間のファイアウォールでこのポートを開きます。

1.2.4 PlateSpin Migrate Connector

PlateSpin Migrate Connectorのインスタンスは、アプライアンス上のPlateSpin Transformation Managerサーバ上のすべてのプロジェクトと連携するように自動的にインストールされ、設定されます。PlateSpin Migrate Connectorに対するユーザ操作は、アプライアンス上の設定ファイルとPlateSpin Transformation Manager Webインタフェースのグローバル設定を通して行われます。『PlateSpin Migrate Connector Quick Start』のConfiguring a Project Assignment for a Connector Instanceを参照してください。

ソースワークロードと同じネットワーク内のSUSE Linux Enterprise ServerにMigrate Connectorの追加インスタンスをインストールできます。『PlateSpin Migrate Connector Quick Start』のInstallation Requirementsを参照してください。