12.2 Xenアプライアンスのインストール

このセクションでは、Sentinel、コレクタマネージャ、および相関エンジンのXenアプライアンスイメージへのインストールについて説明します。

12.2.1 Sentinelのインストール

以下の手順を行って、SentinelをXenアプライアンスイメージにインストールします。

  1. Xen仮想アプライアンスのインストールファイルをノベル製品ダウンロードのサイトから/var/lib/xen/imagesにダウンロードします。

    Xen仮想アプライアンスの正しいファイル名にはxenが付いています。たとえば、Sentinel_7.1.0.0.x86_64.xen.tar.gzなどです。

  2. 次のコマンドを指定して、ファイルをアンパックします。

    tar -zxvf <install_file> 
    

    <install_file>は、実際のインストールファイル名に置き換えます。

  3. 新しいインストールディレクトリに移動します。このディレクトリには、次のファイルがあります。

    • <file_name>.raw

    • <file_name>.xenconfig

  4. テキストエディタを使用して<file_name>.xenconfigファイルを開きます。

  5. このファイルを次のように変更します。

    • disk設定の.rawファイルのフルパスを指定します。

    • ネットワーク環境設定のブリッジ設定を指定します(例: "bridge=br0" または "bridge=xenbr0")。

    • nameおよびmemoryの設定値を指定します。

      たとえば、

      # -*- mode: python; -*- 
      name="Sentinel_7.1.0.0.x86_64" 
      memory=4096 
      
    • 次の行をコメントにします。

      vfb=["type=vnc,vncunused=1,vnclisten=0.0.0.0"]
      
    • 次の行を追加します。

      extra = "console=hvc0 xencons=tty"
      

    更新後のxenconfigファイルは、次のようになります。

    # -*- mode: python; -*-
    name=install_file_name
    memory=4096
    disk=["tap:aio:/var/lib/xen/images/install_directory/install_filename]
    vif=[ "bridge=br0" ]
    #vfb=["type=vnc,vncunused=1,vnclisten=0.0.0.0"]
    extra = "console=hvc0 xencons=tty"
    
  6. <filename>.xenconfigファイルを修正したら、次のコマンドを指定してVMを作成します。

    xm create <file_name>.xenconfig
    
  7. (オプション)VMが作成されたかどうかを確認するには、次のコマンドを指定します。

    xm list

    生成されるリストにVMが表示されます。

    たとえば、.xenconfigファイルにname="Sentinel_7.1.0.0.x86_64"と環境設定した場合、その名前にVMが付されます。

  8. インストールを実行するには、次のコマンドを指定します。

    xm console <vm name>
    

    <vm_name>は、.xenconfigファイルでの名前設定で指定された名前に置き換えます。これは、手順7で返された名前でもあります。例:

    xm console Sentinel_7.1.0.0.x86_64

    最初に使用可能なメモリとディスク領域がチェックされます。使用可能なメモリが2.5GBよりも少ない場合、インストールは自動的に終了します。使用可能なメモリが2.5GB以上6.7GB未満の場合、推奨よりもメモリの容量が少ないというメッセージが表示されます。インストールを続行する場合は「y」と入力し、続行しない場合は「n」と入力します。

  9. 使用する言語を選択して、[次へ]をクリックします。

  10. キーボードのレイアウトを選択して、[次へ]をクリックします。

  11. SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 11 SP2ソフトウェア使用許諾契約書の条項を確認して同意します。

  12. NetIQ Sentinelの使用許諾契約の条項を確認して同意します。

  13. [ホスト名]および[ドメイン名]ページで、ホスト名とドメイン名を指定してから、[ホスト名をループバックIPに割り当てる]オプションが選択されていることを確認します。

  14. [次へ]を選択します。ホスト名の環境設定が保存されます。

  15. 次のいずれかの操作を行います。

    • 現在のネットワーク接続設定を使用するには、[ネットワーク環境設定II]ページで[次の環境設定を使用する]を選択します。

    • ネットワーク接続設定を変更するには、[変更]を選択し、目的の変更を行います。

  16. [次へ]を選択します。ネットワーク接続設定が保存されます。

  17. 日付と時刻を設定して、[次へ]をクリックし、[終了]をクリックします。

    インストール後にNTP環境設定を変更するには、アプライアンスのコマンドラインからYaSTを使用します。WebYastを使用して日付と時刻を変更することはできますが、NTPの環境設定を変更することはできません。

    インストール直後に時刻が同期されていない場合は、次のコマンドを実行してNTPを再起動します。

    rcntp restart
    
  18. SUSE Enterprise Serverのrootのパスワードを設定して、[次へ]をクリックします。

  19. Sentinel管理者のパスワードを設定してから、[次へ]をクリックします。

    Sentinelのインストールが続行されて完了します。システムが一度初期化を実行するため、インストール後にすべてのサービスを起動するのに数分かかることがあります。インストールが完了してから、サーバにログインしてください。

    コンソールに表示されたアプライアンスのIPアドレスをメモします。

  20. セクション 12.4, アプライアンスのインストール後の環境設定に従って手順を進めます。

12.2.2 コレクタマネージャおよび相関エンジンの追加インストール

最初のコレクタマネージャ、相関エンジンのインストール手順と同じですが、NovellダウンロードWebサイトから該当するファイルをダウンロードする必要があります。

  1. セクション 12.2.1, Sentinelのインストールステップ 1からステップ 14を実行します。

  2. [ネットワーク環境設定II]画面で[変更]を選択して、追加のコレクタマネージャまたは相関エンジンのインストール先となる仮想マシンのIPアドレスを指定します。

  3. 指定したIPアドレスのサブネットマスクを指定します。

  4. [次へ]を選択します。ネットワーク接続設定が保存されます。

  5. 日付と時刻を設定して、[次へ]を選択します。

    インストール後にNTP環境設定を変更するには、アプライアンスのコマンドラインからYaSTを使用します。WebYastを使用して日付と時刻を変更することはできますが、NTPの環境設定を変更することはできません。

    インストール直後に時刻が同期されていない場合は、次のコマンドを実行してNTPを再起動します。

    rcntp restart
    
  6. SUSE Enterprise Serverのrootのパスワードを設定して、[次へ]を選択します。

  7. コレクタマネージャまたは相関エンジンの接続先となるSentinelサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。

  8. Communication Serverのポート番号を指定します。デフォルトのメッセージバスのポートは61616です。

  9. JMSユーザ名を指定します。これは、コレクタマネージャまたは相関エンジンのユーザ名です。

  10. JMSユーザのパスワードを指定します。

    ユーザ名とパスワードは、Sentinelサーバにある/<install_dir>/etc/opt/novell/sentinel/config/activemqusers.propertiesファイルに保存されます。

  11. (オプション)パスワードを確認するには、activemqusers.propertiesファイル内の次の行を確認します。

    コレクタマネージャの場合:

    collectormanager=<password>
    

    この例では、collectormanagerはユーザ名であり、対応する値はパスワードです。

    相関エンジンの場合:

    correlationengine=<password>
    

    この例では、correlationengineはユーザ名であり、対応する値はパスワードです。

  12. [次へ]を選択してインストールを完了します。

    インストールが完了すると、どちらをインストールしたかに応じて、このアプライアンスがSentinelコレクタマネージャまたはSentinel相関エンジンであることを示すメッセージとそのIPアドレスが表示されます。