5.4 X2Pワークフローを使用した半自動のワークロード仮想化

半自動とは、ワークロードのターゲットインフラストラクチャが、PlateSpin Migrateが物 マシンと見なす仮想マシンであるワークロードの仮想化プロセスを指します。これは、次の仮想化プラットフォームに適用されます。

  • Windows Server 2008 R2 Hyper-V

  • Citrix XenServer 6.1

  • RHEL KVM 7.0

  • SUSE Linux Enterprise Server (SUSE) 11 SP3 Xen (完全に仮想化されたゲスト)

ワークロードをこれらのいずれかのプラットフォームに移行する

  1. 必要な仮想化プラットフォームのネイティブインタフェースを使用して、オペレーティングシステムプロファイルが、ソースワークロードのそれと一致するような仮想マシンを作成します。

  2. 適切なPlateSpin ISOブートイメージを使用して、新たに作成した仮想マシンのブートを開始します。その際には、必要に応じて適切なドライバをロードしてから、ブートプロセスを続行します。

    これにより、ターゲット仮想マシンがPlateSpin Migrateの物理マシンのターゲットとして検出および登録されます。これは、ターゲットの物理マシンの検出で説明したプロセスに似ています。ただし、物理ハードウェアをブートするために、ISOイメージからCD-ROMを作成する代わりに、VMホストにイメージを保存し、それを使用してターゲットVMをブートします。

  3. PlateSpin Migrate Clientを使用して、X2Pマイグレーションジョブを作成および実行します。

  4. マイグレーションジョブが完了したら、ターゲットの仮想化プラットフォームに特有の仮想化拡張ソフトウェアをインストールします。

次の各項では、関係する特定の仮想化プラットフォームへのワークロードの移行に関する追加の注意事項について説明します。

5.4.1 Microsoft Hyper-Vへのワークロードの移行

半自動のワークロード仮想化においては、Microsoft Hyper-Vをターゲットの仮想化プラットフォームとして使用できます。

メモ:Hyper-V 2012とHyper-V 2012 R2の自動ワークロード仮想化も有効です。

前提条件:

追加情報:

この項では、次のトピックについて説明します。

ISOブートイメージのダウンロードと保存(Hyper-V)

  1. ワークロードに適したISOブートイメージをダウンロードします。

  2. (オプション)ターゲットの自動登録を実行する場合は、必要な登録パラメータでISOイメージを更新します。

    ナレッジベースの記事7920832を参照してください。

  3. Hyper-Vサーバがアクセスできる場所にISOイメージを保存します。たとえば、c:\tempなどの場所です。

    これにより、ターゲットVMは、ISOブートイメージをブート可能なCD-ROMイメージとして使用できるようになります。

ターゲット仮想マシンの作成および設定(Hyper-V)

  1. Hyper-V Managerの新しい仮想マシンウィザードを使用して、次の設定で新しい仮想マシンを作成します。

    • 名前と場所: 新しいターゲットに名前を指定し、デフォルトの場所を承認します。

    • メモリの割り当て: VMに少なくとも384MBのRAMを割り当てます。

    • 仮想ハードディスクの接続: 仮想ディスクのサイズが、ソースワークロードのシステムディスク以上になるようにします。

    • インストールオプション: VMがISOイメージファイルからブートされるように設定し、ダウンロードされたISOブートイメージにウィザードをポイントします。

    • 概要: 作成後にVMが開始されないように設定します([仮想マシンを作成後に開始]オプションを選択解除します)。

  2. VMの作成後に、デフォルトNICを削除してレガシーネットワークアダプタと呼ばれる一般的なものに置き換えます。

    新しい仮想マシンウィザードでは、現在、PlateSpin MigrateではサポートされていないMicrosoftのカスタムタイプのNICが作成されるので、この操作が必要になります。

  3. 新しく追加されたNIC (レガシーネットワークアダプタ)を外部の仮想ネットワークに接続します。

PlateSpin Serverへの仮想マシンの登録(Hyper-V)

変更されていないISOブートイメージを使用する場合、ターゲットをPlateSpin Serverに登録するには、これらの手順を完了します。

  1. Hyper-V仮想マシン接続コンソール内のコマンドラインにおいて、次の個別プロンプトごとに必要な情報を入力します。

    • PlateSpin Server: 次の形式を使用してください。

      http:// server_host /platespinmigrate

      server_hostをPlateSpin Serverの実際のホスト名またはIPアドレスで置き換えます。

    • 資格情報(ユーザ名/パスワード): ドメイン名またはマシン名を含む、PlateSpin Serverホスト上の管理者レベルユーザの名前を入力します。たとえば、domain\usernameまたはlocalhost\Administratorのように入力します。指定したユーザの有効なパスワードを入力します。

    • ネットワークカード: アクティブなネットワークカードを選択し、このカードの静的な一時的IPアドレスを入力するか、<Enter>キーを押してDHCPサーバを使用します。

    • 一時的なホスト名: 新しく登録されたVMをリストするのに使用されるPortability Suite Client用の一時的なVM名を入力します。この名前は、マイグレーションジョブで選択したワークロードのターゲットホスト名により上書きされます。

    • SSL暗号化: SSL暗号化が有効になったホスト上にPlateSpin Migrateがインストールされている場合、「Yes」と入力します。それ以外の場合は、「No」を入力します。

    • PlateSpin Migrateネットワーク: PlateSpin Migrateクライアント内に独自のPlateSpin Migrateネットワークを定義していないのであれば、<Enter>キーを押します。デフォルト以外のPlateSpin Migrateネットワークを使用する場合は、その名前を入力して<Enter>キーを押します。

      ターゲット仮想マシン上のコントローラは、PlateSpin Serverと通信し、仮想マシンをマイグレーションジョブの物理ターゲットとして登録します。

    メモ:認証エラーが発生して登録に失敗する場合は、ソースとターゲットのクロックを同期するか、ターゲットのLAN Manager認証レベルを変更するか、またはその両方を実行しなければならないことがあります。詳細については、表 F-1, ディスカバリ操作に関連する一般的な問題と解決方法を参照してください。

ターゲット仮想マシンへのソースワークロードのマイグレーション(Hyper-V)

  1. PlateSpin Migrate Clientを使用して、X2Pマイグレーションジョブを開始します。この時、ソースワークロードをジョブのマイグレーションソースとして使用し、ターゲットをHyper-V上の新しいVMとして使用します。

    詳細については、物理マシンへのワークロードの変換(P2P、V2P)を参照してください。

  2. PlateSpin Migrate Clientの[ジョブ]ビューでマイグレーションジョブを監視します。

    ジョブが[ターゲットマシンの設定]の手順に達すると、仮想マシンのコンソールは、ISOブートイメージのブートプロンプトに戻ります。

  3. 仮想マシンをシャットダウンし、ブートイメージからではなくディスクからブートするように再設定します。

  4. 仮想マシンの電源をオンにします。

    マイグレーションジョブが再開し、ターゲットが再起動され、ワークロードの設定が完了します。

マイグレーション後の手順(Hyper-V)

Hyper-V統合サービス(仮想化拡張ソフトウェア)をインストールします。詳細については、『Microsoft Hyper-Vスタートアップガイド』を参照してください。

5.4.2 Citrix XenServerへのワークロードのマイグレーション

半自動のワークロード仮想化では、Citrix XenServerをターゲットの仮想化プラットフォームとして使用できます。

前提条件:

追加情報:

この項では、次のトピックについて説明します。

ISOブートイメージのダウンロードと保存(Citrix XenServer)

  1. 適切なPlateSpin ISOブートイメージをダウンロードします。

  2. (オプション)ターゲットの自動登録を実行する場合は、必要な登録パラメータでISOイメージを更新します。

    ナレッジベースの記事7013485を参照してください。

  3. ダウンロードされたイメージファイルを次のディレクトリに保存します。

    /var/lib/xen/images

ターゲット仮想マシンの作成および設定(Citrix XenServer)

  1. Citrix XenServer上で、仮想マシンマネージャウィザードまたは仮想マシン作成プログラムのショートカットを使用して、新しい仮想マシンを作成します。

    新しい仮想マシンが次の設定で作成されるようにしてください。

    • 仮想化の方法: 完全に仮想化されます。

    • メモリ: VMに少なくとも384MBのRAMを割り当てます。これにより、マイグレーション時にVMが十分なリソースを確保でき、転送スピードが向上します。マイグレーション後、仮想マシンがそれまでのようにはメモリを必要としなくなった場合、マイグレーションが完了した後に割り当てられているメモリを減少させます。

    • ディスク: ソースワークロードの要件に応じて、1つ以上のディスクを割り当てます。ストレージは、ローSAN LUNか仮想ディスクのいずれかが可能です。また、ダウンロードされたISOブートイメージに割り当てられた仮想CD-ROMを作成します。

    • オペレーティングシステム: ソースワークロードのオペレーティングシステムプロファイルと一致する必要があります。

  2. VMの設定をxendデータベースからテキストファイルにエクスポートし、on_rebootパラメータをrestartに設定することで、再起動時にVMが再起動される設定にします。再起動されない場合は、VMをシャットダウンし、設定を更新してからそれらをxendデータベースに再インポートします。

    詳細については『XenServer 6.1.0仮想マシンユーザガイド』を参照してください。

  3. 仮想マシンマネージャから、仮想マシンコンソールを起動し、ブートプロセスを監視します。

    仮想マシンがブートプロセスを完了すると、PlateSpin Migrateへのマシンの登録を制御するパラメータおよびそのプロファイルが要求されます。自動登録プロセスを使用している場合は、必要なパラメータが応答ファイルから読み込まれます。

PlateSpin Serverへの仮想マシンの登録(Citrix XenServer)

変更されていないISOブートイメージを使用する場合、ターゲットをPlateSpin Serverに登録するには、これらの手順を完了します。

  1. コマンドラインで、次の個別プロンプトごとに必要な情報を入力します。

    • PlateSpin Server: 次の形式を使用してください。

      http:// server_host /platespinmigrate

      server_hostをPlateSpin Serverの実際のホスト名またはIPアドレスで置き換えます。

    • 資格情報(ユーザ名/パスワード): ドメイン名またはマシン名を含む、PlateSpin Serverホスト上の管理者レベルユーザの名前を入力します。たとえば、domain\usernameまたはlocalhost\Administratorのように入力します。指定したユーザの有効なパスワードを入力します。

    • ネットワークカード: アクティブなネットワークカードを選択し、このカードの静的な一時的IPアドレスを入力するか、<Enter>キーを押してDHCPサーバを使用します。

    • 一時的なホスト名: 新しく登録されたVMをリストするのに使用されるPortability Suite Client用の一時的なVM名を入力します。この名前は、マイグレーションジョブで選択したワークロードのターゲットホスト名により上書きされます。

    • SSL暗号化: SSL暗号化が有効になったホスト上にPlateSpin Migrateがインストールされている場合、「Yes」と入力します。それ以外の場合は、「No」を入力します。

    • PlateSpin Migrateネットワーク: PlateSpin Migrateクライアント内に独自のPlateSpin Migrateネットワークを定義していないのであれば、<Enter>キーを押します。デフォルト以外のPlateSpin Migrateネットワークを使用する場合は、その名前を入力して<Enter>キーを押します。

      ターゲット仮想マシン上のコントローラは、PlateSpin Serverと通信し、仮想マシンをマイグレーションジョブの物理ターゲットとして登録します。

ターゲット仮想マシンへのソースワークロードのマイグレーション(Citrix XenServer)

  1. PlateSpin Migrate Clientを使用して、X2Pマイグレーションジョブを開始します。この時、ソースワークロードをジョブのマイグレーションソースとして使用し、ターゲットをCitrix XenServerハイパーバイザの新しいVMとして使用します。

    物理マシンへのワークロードの変換(P2P、V2P)を参照してください。

  2. PlateSpin Migrate Clientの[ジョブ]ビューでマイグレーションジョブを監視します。

    ジョブが[ターゲットマシンの設定]の手順に達すると、仮想マシンのコンソールは、ISOブートイメージのブートプロンプトに戻ります。

  3. 仮想マシンをシャットダウンし、ブートイメージからではなくディスクからブートするように再設定し、[インストールされているVSツール]オプションを選択解除します。

  4. 仮想マシンの電源をオンにします。

    マイグレーションジョブが再開し、ターゲットが再起動され、ワークロードの設定が完了します。

5.4.3 RHEL KVMへのワークロードのマイグレーション

半自動のワークロード仮想化では、RHEL KVMをターゲットの仮想化プラットフォームとして使用できます。

前提条件:

  • ターゲットは、完全に仮想化されたVMです(疑似的に仮想化されたVMではありません)。

  • ソースワークロードは、PlateSpin MigrateおよびRHEL KVMによってサポートされます。

    詳細については、サポートされるターゲット仮想化プラットフォームを参照してください。

この項では、次のトピックについて説明します。

ISOブートイメージのダウンロードと保存(RHEL KVM)

  1. 適切なPlateSpinブートISOイメージをお使いのRHEL KVMマシン上の任意の場所にダウンロードします。

  2. (オプション)ターゲットの自動登録を実行する場合は、必要な登録パラメータでISOイメージを更新します。

    ナレッジベースの記事7013485を参照してください。

ターゲット仮想マシンの作成および設定(RHEL KVM)

  1. RHEL KVM上で、仮想マシンマネージャウィザードまたは仮想マシン作成プログラムのショートカットを使用して、新しい仮想マシンを作成します。

    新しい仮想マシンが次の設定で作成されるようにしてください。

    • 仮想化の方法: 完全に仮想化されます。

    • メモリ: VMに少なくとも384MBのRAMを割り当てます。これにより、マイグレーション時にVMが十分なリソースを確保でき、転送スピードが向上します。マイグレーション後、仮想マシンがそれまでのようにはメモリを必要としなくなった場合、マイグレーションが完了した後に割り当てられているメモリを減少させます。

    • ディスク: ソースワークロードの要件に応じて、1つ以上のディスクを割り当てます。ストレージは、ローSAN LUNか仮想ディスクのいずれかが可能です。また、ダウンロードされたISOブートイメージに割り当てられた仮想CD-ROMを作成します。

    • オペレーティングシステム: ソースワークロードのオペレーティングシステムプロファイルと一致する必要があります。

  2. 再起動時にVMが再開されるように設定されていることを確認します。

  3. 仮想マシンマネージャから、仮想マシンコンソールを起動し、ブートプロセスを監視します。

    仮想マシンがブートプロセスを完了すると、PlateSpin Migrateへのマシンの登録を制御するパラメータおよびそのプロファイルが要求されます。自動登録プロセスを使用している場合は、必要なパラメータが応答ファイルから読み込まれます。

PlateSpin Serverへの仮想マシンの登録(RHEL KVM)

変更されていないISOブートイメージを使用する場合、ターゲットをPlateSpin Serverに登録するには、これらの手順を完了します。

  1. コマンドラインで、次の個別プロンプトごとに必要な情報を入力します。

    • PlateSpin Server: 次の形式を使用してください。

      http:// server_host /platespinmigrate

      server_hostをPlateSpin Serverの実際のホスト名またはIPアドレスで置き換えます。

    • 資格情報(ユーザ名/パスワード): ドメイン名またはマシン名を含む、PlateSpin Serverホスト上の管理者レベルユーザの名前を入力します。たとえば、domain\usernameまたはlocalhost\Administratorのように入力します。指定したユーザの有効なパスワードを入力します。

    • ネットワークカード: アクティブなネットワークカードを選択し、このカードの静的な一時的IPアドレスを入力するか、<Enter>キーを押してDHCPサーバを使用します。

    • 一時的なホスト名: 新しく登録されたVMをリストするのに使用されるPortability Suite Client用の一時的なVM名を入力します。この名前は、マイグレーションジョブで選択したワークロードのターゲットホスト名により上書きされます。

    • SSL暗号化: SSL暗号化が有効になったホスト上にPlateSpin Migrateがインストールされている場合、「Yes」と入力します。それ以外の場合は、「No」を入力します。

    • PlateSpin Migrateネットワーク: PlateSpin Migrateクライアント内に独自のPlateSpin Migrateネットワークを定義していないのであれば、<Enter>キーを押します。デフォルト以外のPlateSpin Migrateネットワークを使用する場合は、その名前を入力して<Enter>キーを押します。

      ターゲット仮想マシン上のコントローラは、PlateSpin Serverと通信し、仮想マシンをマイグレーションジョブの物理ターゲットとして登録します。

ターゲット仮想マシンへのソースワークロードのマイグレーション(RHEL KVM)

  1. PlateSpin Migrate Clientを使用して、X2Pマイグレーションジョブを開始します。この時、ソースワークロードをジョブのマイグレーションソースとして使用し、ターゲットをRHEL KVMハイパーバイザの新しいVMとして使用します。

    物理マシンへのワークロードの変換(P2P、V2P)を参照してください。

  2. PlateSpin Migrate Clientの[ジョブ]ビューでマイグレーションジョブを監視します。

    ジョブが[ターゲットマシンの設定]の手順に達すると、仮想マシンのコンソールは、ISOブートイメージのブートプロンプトに戻ります。

  3. 仮想マシンをシャットダウンし、ブートイメージからではなくディスクからブートするように仮想マシンを再設定します。

  4. 仮想マシンの電源をオンにします。

    マイグレーションジョブが再開し、ターゲットが再起動され、ワークロードの設定が完了します。

5.4.4 SLES 11 SP3 Xenハイパーバイザへのワークロードのマイグレーション

半自動ワークロード仮想化において、SLES上のXen Hypervisorをターゲットの仮想化プラットフォームとして使用できます。

前提条件:

追加情報:

この項では、次のトピックについて説明します。

ISOブートイメージのダウンロードと保存(SLES上のXen)

  1. ワークロードに適したISOブートイメージをダウンロードします。

    PlateSpin ISOブートイメージのダウンロードを参照してください。

  2. (オプション)ターゲットの自動登録を実行する場合は、必要な登録パラメータでISOイメージを更新します。

    ナレッジベースの記事7920832を参照してください。

  3. ダウンロードされたイメージファイルを次のディレクトリに保存します。

    /var/lib/xen/images

ターゲット仮想マシンの作成および設定(SLES上のXen)

  1. SLES 11上で、仮想マシンマネージャウィザードまたは仮想マシン作成プログラムのショートカットを使用して、新しい仮想マシンを作成します。

    新しい仮想マシンが次の設定で作成されるようにしてください。

    • 仮想化の方法: 完全に仮想化されます。

    • メモリ: VMに少なくとも384MBのRAMを割り当てます。これにより、マイグレーション時にVMが十分なリソースを確保でき、転送スピードが向上します。マイグレーション後、仮想マシンがそれまでのようにはメモリを必要としなくなった場合、マイグレーションが完了した後に割り当てられているメモリを減少させます。

    • ディスク: ソースワークロードの要件に応じて、1つ以上のディスクを割り当てます。ストレージは、ローSAN LUNか仮想ディスクのいずれかが可能です。また、ダウンロードされたISOブートイメージに割り当てられた仮想CD-ROMを作成します。

    • オペレーティングシステム: ソースワークロードのオペレーティングシステムプロファイルと一致する必要があります。

  2. VMの設定をxendデータベースからテキストファイルにエクスポートし、on_rebootパラメータをrestartに設定することで、再起動時にVMが再起動される設定にします。再起動されない場合は、VMをシャットダウンし、設定を更新してからそれらをxendデータベースに再インポートします。

    詳しい手順については、SLES 11の マニュアルを参照してください。

  3. 仮想マシンマネージャから、仮想マシンコンソールを起動し、ブートプロセスを監視します。

    仮想マシンがブートプロセスを完了すると、PlateSpin Migrateへのマシンの登録を制御するパラメータおよびそのプロファイルが要求されます。自動登録プロセスを使用している場合は、必要なパラメータが応答ファイルから読み込まれます。

PlateSpin Serverへの仮想マシンの登録(SLES上のXen)

変更されていないISOブートイメージを使用する場合、ターゲットをPlateSpin Serverに登録するには、これらの手順を完了します。登録プロセスを自動化するためにイメージを変更する方法については、ナレッジベースの記事7920832を参照してください。

  1. コマンドラインで、次の個別プロンプトごとに必要な情報を入力します。

    • PlateSpin Server: 次の形式を使用してください。

      http:// server_host /platespinmigrate

      server_hostをPlateSpin Serverの実際のホスト名またはIPアドレスで置き換えます。

    • 資格情報(ユーザ名/パスワード): ドメイン名またはマシン名を含む、PlateSpin Serverホスト上の管理者レベルユーザの名前を入力します。たとえば、domain\usernameまたはlocalhost\Administratorのように入力します。指定したユーザの有効なパスワードを入力します。

    • ネットワークカード: アクティブなネットワークカードを選択し、このカードの静的な一時的IPアドレスを入力するか、<Enter>キーを押してDHCPサーバを使用します。

    • 一時的なホスト名: 新しく登録されたVMをリストするのに使用されるPortability Suite Client用の一時的なVM名を入力します。この名前は、マイグレーションジョブで選択したワークロードのターゲットホスト名により上書きされます。

    • SSL暗号化: SSL暗号化が有効になったホスト上にPlateSpin Migrateがインストールされている場合、「Yes」と入力します。それ以外の場合は、「No」を入力します。

    • PlateSpin Migrateネットワーク: PlateSpin Migrateクライアント内に独自のPlateSpin Migrateネットワークを定義していないのであれば、<Enter>キーを押します。デフォルト以外のPlateSpin Migrateネットワークを使用する場合は、その名前を入力して<Enter>キーを押します。

      ターゲット仮想マシン上のコントローラは、PlateSpin Serverと通信し、仮想マシンをマイグレーションジョブの物理ターゲットとして登録します。

ターゲット仮想マシンへのソースワークロードの移行(SLES上のXen)

  1. PlateSpin Migrate Clientを使用して、X2Pマイグレーションジョブを開始します。この時、ソースワークロードをジョブのマイグレーションソースとして使用し、ターゲットをXen hypervisor上の新しいVMとして使用します。

    物理マシンへのワークロードの変換(P2P、V2P)を参照してください。

  2. PlateSpin Migrate Clientの[ジョブ]ビューでマイグレーションジョブを監視します。

    ジョブが[ターゲットマシンの設定]の手順に達すると、仮想マシンのコンソールは、ISOブートイメージのブートプロンプトに戻ります。

  3. 仮想マシンをシャットダウンし、ブートイメージからではなくディスクからブートするように再設定し、[インストールされているVSツール]オプションを選択解除します。

  4. 仮想マシンの電源をオンにします。

    マイグレーションジョブが再開し、ターゲットが再起動され、ワークロードの設定が完了します。

マイグレーション後の手順(SLES上のXen)

Xen用のSUSEドライバ(仮想化拡張ソフトウェア)をインストールします。詳細については、次のオンラインマニュアルを参照してください。

XenによるSUSE Linux Enterprise Server 11 SP3の仮想化