10.2 リモートローダのインストール

リモートローダコンソールでは、rlconsole.exeを使用してdirxml_remote.exeを操作します。これは実行可能ファイルで、Identity Managerエンジンサーバが、実行されているIdentity Managerドライバと通信できるようにします。

10.2.1 ウィザードを使用したリモートローダのインストール

インストールプログラムに従ってリモートローダの設定を進めることができます。このセクションでは、インストールウィザードを使用してリモートローダをインストールするためのガイド付きプロセスについて説明します。インストールプログラムは、\products\idm\windows\setup\ディレクトリにあります。

インストールの準備を行うには、セクション 10.1.1, リモートローダのインストールチェックリストを参照してください。リリースに付属するリリースノートも参照してください。無人インストールを実行するには、セクション 9.2, サイレントインストールの実行を参照してください。

メモ:インストールを管理者ユーザまたは非管理者ユーザのどちらとして実行するかは、識別ボールトのインストールに使用した方法に合わせて選択してください。

リモートローダをインストールする

  1. リモートローダをインストールするコンピュータにログインします。

    メモ:Javaリモートローダを非管理者ユーザとしてインストールできます。

  2. \products\idm\windows\setup\ディレクトリに移動します。

  3. idm_install.exeプログラムを実行します。

  4. ライセンス契約に同意して、次へをクリックします。

  5. コンポーネントの選択ウィンドウで、インストールするリモートローダコンポーネントを指定します。

    オプションの詳細については、セクション 8.2, インストールプログラムの理解を参照してください。

  6. (オプション)個々のコンポーネント用の特定のドライバを選択するには、次の手順を実行します。

    1. Customize the selected components (選択したコンポーネントのカスタマイズ)をクリックし、次へをクリックします。

    2. インストールするコンポーネントの下にあるドライバを展開します。

    3. インストールするドライバを選択します。

  7. 次へをクリックします。

  8. Activation Notice (アクティベーションの通知)ウィンドウで、OKをクリックします。

  9. [認証]で、eDirectoryでスキーマを拡張するのに十分な権限を持つユーザアカウントとそのパスワードを指定します。ユーザ名はLDAP形式で指定します。たとえば、cn=admin,o=companyと指定します。

  10. [インストール前の概要]で、設定を確認します。

  11. インストールをクリックします。

  12. Identity Managerをアクティベートします。詳細については、セクション 30.6, Identity Managerのアクティベートを参照してください。

  13. ドライバおよびIdentity Managerに接続するようにリモートローダを設定します。詳細については、セクション 10.3, リモートローダとドライバの設定を参照してください。

  14. ドライバオブジェクトを作成および設定するため、そのドライバ専用のガイドを参照します。詳細については、Identity ManagerドライバマニュアルのWebサイトを参照してください。

  15. (オプション)デフォルトのインストール場所については、インストールログファイルを参照してください。たとえば、C:\Users\Admin1\AppData\Local\Temp\1\i dmInstall.logです。

10.2.2 リモートローダのサイレントインストールの実行

リモートローダのサイレントインストールを実行するには、インストールを完了するのに必要なパラメータを含むプロパティファイルを作成します。Identity Managerのメディアには、サンプルのプロパティファイルが収録されています。デフォルトでは、サンプルプロパティファイルは、\products\idm\windows\setup\ディレクトリにあります。

サイレントインストールを実行する

  1. リモートローダをインストールするコンピュータにログインします。

  2. \products\idm\windows\setup\ディレクトリに移動します。

  3. プロパティファイルを作成するか、サンプルのsilent.propertiesファイルを編集します。

  4. ファイルに次のパラメータを入力します。

    CONNECTED_SYSTEM_SELECTED

    32ビットのリモートローダサービスとドライバをインストールするかどうかを指定します。同じサーバに32ビットバージョンと64ビットバージョンの両方をインストールできます。

    X64_CONNECTED_SYSTEM_SELECTED

    64ビットのリモートローダサービスとドライバをインストールするかどうかを指定します。同じサーバに32ビットバージョンと64ビットバージョンの両方をインストールできます。

    UTLITIES_SELECTED

    リモートローダ用のユーティリティとシステムコンポーネントをインストールするかどうかを指定します。

    DOT_NET_REMOTELOADER_SELECTED

    .NETリモートローダサービスとドライバをインストールするかどうかを指定します。

  5. サイレントインストールを実行するには、コマンドプロンプトから次のコマンドを実行します。

    install.exe -i silent -f filename.properties

10.2.3 Javaリモートローダのインストール

Identity Managerは、Javaリモートローダを使用して、1つのサーバで実行されているIdentity Managerエンジンと、rdxmlが動作しない別の場所で実行されているIdentity Managerドライバとの間でデータを交換します。Javaリモートローダ、dirxml_jremoteは、互換性のあるJRE(1.8.0以上)とJava Socketがインストールされた、サポート対象の任意のWindowsプラットフォームにインストールできます。

  1. Identity Managerエンジンをホストするサーバで、アプリケーションシムの..soファイルまたは.jarファイルをコピーします。これらのファイルは、デフォルトではC:\NetIQ\idm\NDS\libディレクトリにあります。

  2. Javaリモートローダをインストールするコンピュータ(ターゲットコンピュータ)にログインします。

  3. ターゲットコンピュータに、サポートされているバージョンのJREがインストールされていることを確認します。

  4. インストールプログラムにアクセスするため、次のいずれかの手順を実行します。

    1. (状況によって実行) Identity Managerインストールパッケージの.isoイメージファイルがある場合は、Javaリモートローダのインストールファイルが保存されているディレクトリへ移動します。デフォルトの場所はproducts\idm\java_remoteloaderです。

    2. (状況によって実行) JavaリモートローダのインストールファイルをNetIQ DownloadsのWebサイトからダウンロードした場合は、次の手順を実行します。

      1. ダウンロードしたイメージの.tgzファイルへナビゲートします。

      2. ファイルの内容をローカルコンピュータ上のフォルダに抽出します。

  5. dirxml_jremote_dev.tar.gzファイルをターゲットコンピュータ上の目的の場所にコピーします。たとえば、ファイルをC:\NetIQ\idmにコピーします。

  6. 次のいずれかのファイルをターゲットコンピュータ上の目的の場所にコピーします。

    • dirxml_jremote.tar.gz

    • dirxml_jremote_mvs.tar

      mvsの詳細については、dirxml_jremote_mvs.tarファイルをuntarし、ドキュメントusage.htmlを参照してください。

  7. ターゲットコンピュータで、.tar.gzファイルを圧縮解除して展開します。

    たとえば、7-Zipまたはサポートされているソフトウェアを使用して、.tar.gzファイルを圧縮解除します。

  8. CLASSPATH環境変数を、libフォルダに存在するすべてのjarに設定します。ドライバに固有の依存jarがある場合、これらのjarファイルをlibフォルダにコピーし、CLASSPATH環境変数をこれらのjarにも設定します。

    たとえば、次のように設定します。

    CLASSPATH=E:\RL\JAVARL\lib\activation.jar;E:\RL\JAVARL\lib\commondrivershim.jar;E:\RL\JAVARL\lib\delimitedtextshim.jar;E:\RL\JAVARL\lib\delimitedtextutil.jar;E:\RL\JAVARL\lib\dirxml.jar;E:\RL\JAVARL\lib\dirxml_misc.jar;E:\RL\JAVARL\lib\dirxml_remote.jar;E:\RL\JAVARL\lib\jco3environment.jar;E:\RL\JAVARL\lib\mail.jar;E:\RL\JAVARL\lib\mapdb.jar;E:\RL\JAVARL\lib\nxsl.jar;E:\RL\JAVARL\lib\shimwrapper.jar;E:\RL\JAVARL\lib\xds.jar;E:\RL\JAVARL\lib\xp.jar
  9. PATH環境変数を、Java.exe用にJDKまたはJREのbinフォルダに設定します。

  10. 展開されていないdirxml_jremote.tar.gzディレクトリのlibサブディレクトリからdirxml_jremoteスクリプトにjarファイルの場所を指定する必要があります。たとえば、\lib\*.jarです。

  11. サンプル環境設定ファイルconfig8000.txtをアプリケーションシム用に設定します。

    dirxml_jremote.tar.gz jarファイルに、このファイルが含まれています。詳細については、セクション 10.3, リモートローダとドライバの設定を参照してください。

  12. 次のコマンドを使用してリモートローダを起動します。

    1. リモートローダのパスワードを指定するには:

      java.exe -classpath %CLASSPATH% com.novell.nds.dirxml.remote.loader.RemoteLoader -config <config file name> -sp <Remote Loader Password> <Object Driver Password> 

      次に例を示します。

      java.exe -classpath %CLASSPATH% com.novell.nds.dirxml.remote.loader.RemoteLoader -config e:\RL\JAVARL\config8000.txt -sp novell novell
    2. リモートローダを開始するには:

      java.exe -classpath %CLASSPATH% com.novell.nds.dirxml.remote.loader.RemoteLoader -config <config file name> 

      次に例を示します。

      java.exe -classpath %CLASSPATH% com.novell.nds.dirxml.remote.loader.RemoteLoader -config e:\RL\JAVARL\config8000.txt
    3. リモートローダを停止するには:

      java.exe -classpath %CLASSPATH% com.novell.nds.dirxml.remote.loader.RemoteLoader -config <config file name> -unload 

      次に例を示します。

      java.exe -classpath %CLASSPATH% com.novell.nds.dirxml.remote.loader.RemoteLoader -config e:\RL\JAVARL\config8000.txt -unload

10.2.4 .NETリモートローダのインストール

.NETリモートローダを管理者ユーザとしてインストールするには:

  1. .NETリモートローダをインストールするコンピュータに管理者としてログインします。

  2. インストールプログラムにアクセスするため、次のいずれかの手順を実行します。

    1. (状況によって実行) Identity Managerインストールパッケージの.isoイメージファイルがある場合は、.NETリモートローダのインストールファイルが保存されているディレクトリへ移動します。デフォルトの場所は\products\idm\windows\setup\ディレクトリです。

    2. (状況によって実行) .NETリモートローダのインストールファイルをNetIQ DownloadsのWebサイトからダウンロードした場合は、次の手順を実行します。

      • ダウンロードしたイメージの.tgzファイルへナビゲートします。

      • ファイルの内容をローカルコンピュータ上のフォルダに抽出します。

  3. インストールディレクトリからidm_install.exeプログラムを実行します。

  4. ライセンス契約に同意して、[Next]をクリックします。

  5. [コンポーネントの選択]ウィンドウで、.NETリモートローダを指定します。

    オプションの詳細については、セクション 8.2, インストールプログラムの理解を参照してください。

  6. (オプション)個々のコンポーネント用の特定のドライバを選択するには、次の手順を実行します。

    1. Customize the selected components (選択したコンポーネントのカスタマイズ)をクリックし、次へをクリックします。

    2. インストールするコンポーネントの下にあるドライバを展開します。

    3. インストールするドライバを選択します。

  7. 次へをクリックします。

  8. Activation Notice (アクティベーションの通知)ウィンドウで、OKをクリックします。

  9. ご使用のコンピュータで、.NETリモートローダのインストールディレクトリを選択します。

  10. [概要]ページを確認し、インストールをクリックして、インストールを完了します。

10.2.5 リモートローダのサイレントインストールの実行

リモートローダのサイレントインストールを実行するには、インストールを完了するのに必要なパラメータを含むプロパティファイルを作成します。Identity Managerのメディアには、\products\idm\windows\setup\silent.propertiesに、サンプルのプロパティファイルが収録されています。

サイレントインストールを実行する

  1. インストールディレクトリで、プロパティファイルを作成するか、サンプルのsilent.propertiesファイルを編集します。

  2. テキストエディタで、ファイルに次のパラメータを指定します。

    CONNECTED_SYSTEM_SELECTED

    32ビットのリモートローダサービスとドライバをインストールするかどうかを指定します。同じサーバに32ビットバージョンと64ビットバージョンの両方をインストールできます。

    X64_CONNECTED_SYSTEM_SELECTED

    64ビットのリモートローダサービスとドライバをインストールするかどうかを指定します。同じサーバに32ビットバージョンと64ビットバージョンの両方をインストールできます。

    UTLITIES_SELECTED

    リモートローダ用のユーティリティとシステムコンポーネントをインストールするかどうかを指定します。

    DOT_NET_REMOTELOADER_SELECTED

    Windowsサーバに.NETリモートローダサービスとドライバをインストールするかどうかを指定します。

  3. サイレントインストールを実行するには、次のコマンドを実行します。

    install.exe -i silent -f filename.properties

  4. (オプション)デフォルトのインストール場所については、インストールログファイルを参照してください。たとえば、C:\Users\Admin1\AppData\Local\Temp\1\idmInstall.logです。