55.4 Identity Managerエンジンのアップグレード

リモートローダと役割ベースサービスをアップグレードした後、Identity Managerエンジンをアップグレードできます。アップグレードプロセスは、ホストコンピュータのファイルシステムに保存されているドライバシムファイルをアップデートします。

メモ:Identity ManagerエンジンをアップグレードするかまたはSAML方式を個別にアップデートする際、SAML方式の現在のステータスフラグと現在ではないステータスフラグの両方が表示されます。eDirectoryでは更新された方式が正しく使用されるため、現在ではないステータスフラグは無視できます。エンジンがアップグレードされると、アップグレードプロセスにより、eDirectoryが再起動され、更新されたSAML方式を内部で使用するようになります。SAML方式を個別に更新する場合、更新されたSAML方式を使用するようにeDirectoryサーバを手動で再起動します。

55.4.1 ガイドによるアップグレードの実行

  1. ドライバを停止していることを確認します。詳細については、セクション 16.2.1, ドライバの停止を参照してください。

  2. Identity Managerエンジンのインストールプログラムを起動します。

    • Linux: IDMversion_Lin/products/IDM/install.bin

    • Windowsの場合: IDMversion_Win:\products\IDM\Windows\setup\idm_install.exe

  3. インストールで使用する言語を選択します。

  4. 使用許諾契約書の条項を確認し、同意します。

  5. Identity Managerエンジンとドライバシムファイルをアップデートするには、次のオプションを選択します。

    • Identity Managerサーバ

    • iManager Plug-ins for Identity Manager (Identity ManagerのiManager用プラグイン)

    • ドライバ

  6. eDirectoryに対する管理者権限を持つユーザおよびユーザパスワードをLDAP形式で指定します。

  7. 概要を確認して、[インストール]をクリックします。

  8. インストールの概要を読み、[Done (完了)]をクリックします。

55.4.2 サイレントアップグレードの実行

Identity Managerのコンポーネントのサイレントアップグレードを実行するには、アップグレードを完了するために必要なパラメータを含むプロパティファイルを作成する必要があります。インストールキットのIDMversion\products\IDM\platform\setupディレクトリに、サンプルのsilent.propertiesファイルがあります。

サイレントアップグレードを実行するには:

  1. サンプルのsilent.propertiesファイルを、アップグレードを実行するディレクトリにコピーします。

  2. silent.propertiesファイルを編集します。詳細については、セクション 17.2, サイレントインストールの実行を参照してください。

  3. silent.propertiesファイルに次のパラメータが設定されていることを確認します。

    • EDIR_USER_NAME

    • EDIR_USER_PASSWORD

    • EDIR_NDS_CONF

    • EDIR_IP_ADDRESS

    • EDIR_NCP_PORT

    • METADIRECTORY_SERVER_SELECTED = True

  4. アップグレードプロセスを起動するには、インストールファイルとsilent.propertiesファイルが置かれているディレクトリから次のどちらかのコマンドを入力します。

    • Linux: ./install.bin -i silent -f silent.properties

    • Windows: idm_install.exe -i silent -f silent.properties