54.2 アップグレードとマイグレーションの理解

既存のIdentity Managerインストールの最新バージョンをインストールする場合、通常はアップグレードを実行します。ただし、Identity Managerの最新バージョンで既存データのアップグレードパスが提供されていない場合は、マイグレーションを実行する必要があります。マイグレーションは、新しいサーバにIdentity Managersをインストールして、既存のデータをこの新しいサーバにマイグレートすることとして定義されています。

アップグレード

Identity Manager 4.5 Standard EditionおよびAdvanced Editionは、通常はアップグレード可能です。

マイグレーション

アップグレードを実行できない場合もあります。その場合は、マイグレーションを実行する必要があります。次に例を示します。

  • サポートされていないOS: 今後サポートされないオペレーティングシステムを実行しているサーバ上にIdentity Managerをインストールしていた場合、アップグレードではなく、マイグレーションを実行する必要があります。

    次の表は、移行またはインプレースアップグレードをサポートするオペレーティングシステムに関する情報を記載しています。

    オペレーティングシステム

    インプレースアップグレード

    マイグレーション

    SLES 11 SP4および12 SP1

    対応

    該当なし

    RHEL 6.8および7.3

    対応

    該当なし

    Windows 2012 R2

    対応

    該当なし

    Windows 2012

    対応

    該当なし

  • Identity Manager 4.0.2: 現在Identity Manager 4.0.2を使用している場合、RBPMの有無に関係なく、そのままアップグレードを実行することはできません。次のアクションを実行する必要があります。

1つのドライバセットに複数のサーバを関連付けている場合、一度に1台のサーバに対してアップグレードまたはマイグレーションを実行することができます。時間が足りずに一度ですべてのサーバをアップグレードしない場合、各サーバのアップグレードが完了するまでは、ドライバは複数のバージョンのIdentity Managerと連携して動作します。

Identity Managerエンジンには後方互換性があるので、Identity Manager 4.6のエンジンはIdentity Manager 4.5のドライバを問題なく実行できます。ただし、Identity Managerエンジンをアップグレードした直後に、役割およびリソースドライバをアップグレードする必要があります。

重要:Identity Manager 4.6以降でのみサポートされているドライバの機能を有効にした場合、バージョンが混在しているサーバでは、ドライバは動作を停止します。古いエンジンは新しい機能を扱うことができません。そのため、すべてのサーバをIdentity Manager 4.6以降にアップグレードするまでは、ドライバは動作しません。

Advanced EditionからStandard Editionへの切り替え

Identity Managerでは、製品評価期間またはAdvanced Editionのアクティベーション後に、Advanced EditionからStandard Editionに切り替えることができます。すでにAdvanced Editionのアクティベーションを適用していて、Standard Editionに切り替えたい場合は、すべてのStandard Edition機能が自動的に取得されます。ただし、Standard Editionで提供される機能を排他的に使用したい場合は、追加の手順を実行する必要があります。詳細については、Advanced EditionからStandard Editionへの切り替えを参照してください。