3.6 WindowsでのeDirectoryのアップグレード

eDirectoryのアップグレードでは、eDirectory 8.8.8.x 64ビットからeDirectory 9.2 64ビットへのアップグレードが可能です。

メモ:32ビットバージョンのeDirectoryを64ビットバージョンのeDirectoryにアップグレードするには、まず32ビットバージョンをeDirectory 8.8.x 64ビットバージョンにアップグレードし、次にそれをeDirectory 9.2にアップグレードします。64ビットのeDirectoryをeDirectory 9.2にアップグレードする場合と同じ手順に従います。

次のセクションでは、インストール済みの既存のeDirectoryを現在のバージョンにアップグレードするのに役立つ情報を提供します。

3.6.1 Windowsインストーラを使用してeDirectoryをアップグレードする

Windowsインストーラを使用して、eDirectoryサーバをアップグレードすることができます。eDirectoryサーバをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. Windowsサーバで、管理者または管理特権を持つユーザとしてログインします

  2. eDirectory 9.2 CDのwindowsフォルダから、またはダウンロードしたファイルから、eDirectory_920_Windows_x86_64.exeを実行します。

  3. インストーラの画面に既存のeDirectoryツリー名が表示され、[基本]タブにサーバのFDNが表示されます。ツリー管理者の資格情報を入力し、[アップグレード]ボタンをクリックしてアップグレードプロセスを続行します。

  4. 詳細]タブでは、eDirectoryのインストール中に設定された既存の設定を変更できます。詳細については、Windowsサーバで eDirectory 9.2をインストールまたは更新するを参照してください。

3.6.2 WindowsでのeDirectoryの無人アップグレード

Windows上でeDirectoryをアップグレードする場合は、サイレントモードで実行することができます。

Windowsでは、アップグレードの前に、既存のeDirectoryサーバのツリー名、サーバ名、および管理者の資格情報をupgrade.niレスポンスファイルに指定する必要があります。

次に示すのは、アップグレードの設定を指定したupgrade.niレスポンスファイルのサンプルです。

[NWI:NDS]
mode=configure
Tree Name=enewtree
Server Name=enewserver
Server Container=org
Admin Context=org
Admin Login Name=Admin
Admin Password=env:PASSWORD_VAR
Require IPV6=NO
Require EBA=NO
Require FIPS for TLS=YES
LDAP TCP Port=389
LDAP SSL Port=636
Require TLS=Yes
Require SS=Yes
Existing Server=172.65.156.167
Existing Server Port=524

[NWI:SNMP]
Stop service=No

[NWI:NMAS]
Methods=CertMutual,Challenge Response,DIGEST-MD5,NDS,Simple Password,SAML

必要なeDirectoryサーバの詳細を指定して、upgrade.niレスポンスファイルの更新が済んだら、次のコマンドを実行して、eDirectoryサーバをアップグレードします。

<eDirectory installed location> ./EConfig.ps1 -rfile <Sample_Response_Files location>\upgrade.ni

例: C:\NetIQ\eDirectory> ./EConfig.ps1 -rfile C:\Sample_Response_Files\upgrade.ni