6.3 複数インスタンスの使用

eDirectory 8.8によって、複数インスタンスの設定が容易になります。複数インスタンスを効果的に使用するためには、セットアップを慎重に計画してから、複数インスタンスを設定する必要があります。

6.3.1 セットアップの計画

この機能を有効に使用するためには、eDirectoryのインスタンスを複数計画し、各インスタンスが、ホスト名、ポート番号、サーバ名、または環境設定ファイルのように、確定的なインスタンス識別子を持つように設定することをお勧めします。

複数インスタンスの設定時には、次のことについて計画したかどうかを確認する必要があります。

  • 環境設定ファイルの場所

  • 変数データの場所(ログファイルなど)

  • DIBの場所

  • NCP™インタフェース、各インスタンスを識別する一意のポート、および他のサービスのポート(LDAP、LDAPS、HTTP、HTTPSポートなど)

  • 各インスタンスの一意なサーバ名

6.3.2 複数インスタンスを設定する

複数インスタンスのeDirectoryは、ndsconfigユーティリティを使用して設定できます。次の表に、複数インスタンスの設定時に指定する必要があるndsconfigオプションを示します。

メモ:すべてのインスタンスは同じサーバキー(NICI)を共有します。

オプション

説明

--config-file

nds.conf環境設定ファイルを保存するための絶対パスとファイル名を指定します。

たとえば、環境設定ファイルを/etc/opt/novell/eDirectory/ディレクトリに保存する場合には、--config-file /etc/opt/novell/eDirectory/nds.confを使用します。

-b

新しいインスタンスが監視するときのポート番号を指定します。

メモ:-b-Bは排他的に使われます。

-B

ポート番号をIPアドレスまたはインタフェースとともに指定します。次に例を示します。

-B eth0@524

または

-B 100.1.1.2@524

メモ:-b-Bは排他的に使われます。

-D

datadib、およびlogのディレクトリを、新しいインスタンス用に指定したパスに作成します。

S

サーバ名を指定します。

オプションを使用して、eDirectoryの新しいインスタンスを設定できます。

ndsmanageユーティリティを使用して、新しいインスタンスを設定することもできます。詳細については、「ndsmanageによるインスタンスの作成」を参照してください。