PlateSpin Migrate 12.2.2リリースノート

2018年4月

PlateSpin Migrate 12.2.2には、新機能と機能の改善が含まれており、既知の問題もいくつか解決されています。サービスパックには、PlateSpin Migrate 12.2.1リリース以降にリリースされたすべてのパッチおよびホットフィックスが含まれています。

この製品のマニュアルは、PlateSpin Migrate 12.2.2マニュアルのWebサイトにHTML形式とPDF形式で用意されています。

この製品には、文書化されていないユーティリティが付属しています。これはテクニカルサポートチームが問題の診断または解決を行う際に使用します。

1.0 新機能

PlateSpin Migrate 12.2.2には、複数の新機能および機能の改善が含まれています。

これらの改善の多くは、お客様から直接ご提案いただいたものです。皆様の貴重なお時間とご意見に感謝いたします。弊社の製品が皆様のご期待に添えるよう、引き続きお力添えを賜りたく存じます。フィードバックは当社オンラインコミュニティ「Micro Focus Forums」のPlateSpin Migrateフォーラムからお寄せください。こちらのコミュニティには、製品情報、ブログ、役立つリソースへのリンクなども掲載されています。

1.1 PlateSpin Migrate Serverソフトウェア

PlateSpin Migrate 12.2.2には、PlateSpin Migrate Serverホストコンポーネント用の次の改善点が含まれます。詳細については、『インストールおよびアップグレードガイド』のSystem Requirements for PlateSpin Serverを参照してください。

PlateSpin Serverホストの要件

詳細

オペレーティングシステム

  • PlateSpin ServerホストオペレーティングシステムとしてのMicrosoft Windows Server 2016のサポートが追加されました。

  • PlateSpin ServerホストオペレーティングシステムとしてのMicrosoft Windows Server 2008 R2のサポートが非推奨になりました。

    メモ:Windows Server 2008 R2プラットフォームからの直接的なアップグレードパスはサポートされていません。『インストールおよびアップグレードガイド』のUpgrading to a New Host Platformを参照してください。

データベースサーバ

  • PlateSpin Migrate 12.2.2ディストリビューションにMicrosoft SQL Server 2014 Express Editionではなく、Microsoft SQL Server 2017 Express Editionが含まれています。

    メモ:PlateSpin Migrate Serverをバージョン12.2.2にアップグレードする場合、インストールされているMicrosoft SQL Server 2014 Expressはサポートされます。SQL Server Expressソフトウェアは更新されません。

  • Microsoft SQL Server 2016のサポートが追加されました。

必須ソフトウェア

  • PlateSpin Migrate ServerホストとしてWindows Server 2016を使用することが前提条件として追加されました。

  • Microsoft .NET Framework 4.7.1の要件が追加されました。

  • Microsoft.NET Framework 3.5. SP1の要件が非推奨になりました。

詳細については、『インストールおよびアップグレードガイド』のPrerequisite Softwareを参照してください。

1.2 PlateSpin Migrate Clientソフトウェア

PlateSpin Migrate 12.2.2には、PlateSpin Migrate Clientホストコンポーネント用の次の拡張機能が含まれます。詳細については、『インストールおよびアップグレードガイド』のSystem Requirements for PlateSpin Migrate Clientを参照してください。

PlateSpin Migrate Clientホストの要件

詳細

オペレーティングシステム

PlateSpin Migrate ClientホストオペレーティングシステムとしてのMicrosoft Windows Server 2016のサポートが追加されました。

Windowsソフトウェアコンポーネント

Microsoft .NET Framework 4.7.1の要件が追加されました。

1.3 AzureのPlateSpin Migrateイメージ

PlateSpin Migrate 12.2.2には、Azure MarketplaceおよびAzure China MarketplaceにあるPlateSpin Migrateイメージ用の次の拡張機能が含まれます。

PlateSpin Migrateイメージ

詳細

PlateSpin Migrate Server 12.2.2

  • PlateSpin Migrate ServerホストオペレーティングシステムとしてWindows Server 2016を使用します。

  • SpectreとMeltdownの脅威を阻止するために、Microsoftが推奨するセキュリティ拡張機能を適用します。

  • NetIQからMicro Focusへ名称変更されました。

PlateSpin Replication Environment (PRE) 12.2.2

  • Linux RAMDisk (LRD)ホストオペレーティングシステムとしてSUSE Linux Enterprise Server 12 SP3を使用します。

  • NetIQからMicro Focusへ名称変更されました。

1.4 サポートされる構成

PlateSpin Migrate 12.2.2では、ソースワークロードとターゲットコンテナに対するサポートが強化されています。

サポートされるWindowsのワークロード

サポートされるターゲットプラットフォームで説明されているとおり、PlateSpin Migrate 12.2.2では新しいターゲット仮想化プラットフォームでWindowsワークロードをサポートしています。サポートされるWindowsワークロードに関する詳細および注意事項については、『ユーザガイド』のサポートされる構成を参照してください。

サポートされるLinuxのワークロード

サポートされるターゲットプラットフォームで説明されているとおり、PlateSpin Migrate 12.2.2では新しいターゲット仮想化プラットフォームでLinuxワークロードをサポートしています。サポートされるLinuxワークロードに関する詳細および注意事項については、『ユーザガイド』のサポートされる構成を参照してください。

PlateSpin Migrate 12.2.2では、次のLinuxワークロードのサポートが追加されています。プリコンパイル済みのblkwatchドライバについては、『ユーザガイド』のディストリビューションのリストを参照してください。

プラットフォーム

バージョン

備考

Red Hat Enterprise Linux (RHEL)

7.4

このリリースでは、RHEL 7.3以降、およびこれらのバージョンに基づいたディストリビューションでのXFSバージョン5 (v5)ファイルシステムのサポートが追加されました。vCloudターゲットコンテナは、このサポートの対象ではありません。

VMware vCloudターゲットコンテナでは、PlateSpin MigrateでXFSバージョン5 (v5)ファイルシステムがサポートされません。RHEL 7.3と7.4 (およびこれらに基づいたディストリビューション)は、XFS v5ファイルシステムを持つワークロードでサポートされていません。

このリリースでは、GRUB 2ブートローダを使用するLinuxワークロードのサポートが追加されました。

LVMボリュームを持つRed Hat Enterprise Linux 6.8、Oracle Linux 6.8、およびCentOS 6.8のワークロードについては、PlateSpin Migrateは、6.8ディストリビューション用の最新の使用可能なカーネル(バージョン2.6.32-696.20.1.el6.x86_64)に対してのみ増分レプリケーションをサポートします。

Oracle Linux

RHELに基づいたディストリビューション。

プリコンパイル済みのblkwatchドライバは、標準カーネルおよびRHEL 6.7以降用のUnbreakable Enterprise Kernel (UEK)で利用できます。

CentOS

RHELに基づいたディストリビューション。

RHELでプリコンパイル済みのblkwatchドライバを使用します。

サポートされるターゲットプラットフォーム

PlateSpin Migrate 12.2.2では、次のターゲットプラットフォームのサポートが追加されています。サポートの詳細については、『ユーザガイド』のサポートされる構成を参照してください。

ターゲット仮想化プラットフォーム

サポートされるターゲット仮想化プラットフォームに関する詳細および注意事項については、『ユーザガイド』のサポートされるターゲット仮想化プラットフォームを参照してください。

  • VMware

    • VMware vCenter 6.5 U1

    • VMware ESXi 6.5 U1

    • vSAN 6.6

  • Microsoft Hyper-V

  • KVM

    • RHEL 7.4 KVM

    • KVMへのマイグレーションのサポートは、RHEL 7.4より前のバージョンでは非推奨になりました。

  • Citrix XenServer

    • Citrix XenServer 7.3

    • Citrix XenServer 6.5以前のバージョンのサポートが非推奨になりました。

ターゲットクラウドプラットフォーム

サポートされるターゲットクラウドプラットフォームに関する詳細および注意事項については、『ユーザガイド』のサポートされるターゲットクラウドプラットフォームを参照してください。

  • Amazon Web Services

    • AWSからAzureへのVMのクラウド間自動マイグレーションをサポート。『ユーザガイド』のPrerequisites for Migration from AWS to Azureを参照してください。

      • 拠点(AWS、Azure、データセンター)間の通信にサイト間VPN接続は必要ありません。

      • インターネットアクセスとパブリックIPアドレスは必要です。

      • Azureに展開されているMigrate ServerにソースAWS VMを登録するためにMigrate Agentを使用します。

    • AWSへのマイグレーション中にEBSボリュームを暗号化するオプション。

  • Microsoft Azure

    • AWSからAzureへのVMのクラウド間自動マイグレーションをサポート。『ユーザガイド』のPrerequisites for Migration from AWS to Azureを参照してください。

      • AzureでMigrate Serverが必要です。

      • インターネットへのアクセスが必要です。

      • Migrate Webインタフェースを使用して、登録済みのソースAWS VMのクラウド間自動マイグレーションを設定します。

      • AzureのターゲットVMのAWSツールを自動的に削除します。

  • VMware vCloud Director

    • VMware vCloud Director 8.20

MPIOのサポート

PlateSpin Migrate 12.2.2では、SANディスクのみを備えた次のワークロード上のファイバチャネル(FC) SANに対するMultipath I/O (MPIO)のサポートが追加されています。ワークロードはSANディスクからブートする必要があります。MPIOでは、ローカルディスクとSANディスクの混在はサポートされていません。

  • Red Hat Enterprise Linux 6.8

ユーザガイド』のMultipath I/Oを参照してください。PlateSpin ISOも参照してください。

1.5 PlateSpin ISO

このリリースでは、PlateSpin ISOはLinux RAMDisk (LRD)でSUSE Linux Enterprise Server 12 SP3を使用しています。ISOファイルによって、次の機能が追加されます。

  • 64ビットワークロードのマイグレーションのサポート。

  • FCoEまたはMPIO (あるいはその両方)を必要に応じて使用するためのブートオプション。

  • LinuxワークロードにおけるGRUB 2 (Grand Unified Bootloaderバージョン2)ブートのサポートの追加。

  • 対応する設定に基づいたXFS v5ファイルシステムのサポートの追加。詳細については、サポートされるLinuxのワークロードを参照してください。

SLES 11 SP4に基づいたPlateSpin ISOは、32ビットワークロードのマイグレーションに使用できます。

ユーザガイド』のPlateSpin ISOイメージのダウンロードを参照してください。

1.6 PlateSpin環境設定パラメータ

PlateSpin Migrate 12.2.2のPlateSpin設定ツールには、次のパラメータが追加されています。

  • RemoveVMwareDevicesAtCutover: PlateSpin設定パラメータRemoveVMwareDevicesAtCutoverは、正常にカットオーバーした後でフロッピードライブを取り外すかどうかを制御します。デフォルト値はFalseで、VMには接続しないものの、余分なフロッピードライブをアタッチしたままにします。この値をTrueに設定すると、カットオーバー時における余分なフロッピードライブの取り外しを必須にすることができます。この取り外しプロセスによって、ゲストOSはいったんシャットダウンされてから再起動されます。この再起動は必須です。

1.7 セキュリティ

PlateSpin Migrate 12.2.2では、PlateSpin Server用のTLS 1.2接続のサポートが追加されています。

企業内におけるその他のWindowsサーバの場合と同様に、PlateSpin Migrate ServerホストとPlateSpin Migrate Clientホストについても、ベストプラクティスとしてセキュリティ脆弱性に対応するパッチを適用する必要があります。

Micro Focusは、サイドチャネル分析の脆弱性を認識しています。これは、CVEs 2017-5715、2017-5753、2017-5754で説明されており、MeltdownおよびSpectreと呼ばれています。現在の推奨アクションは、AzureのPlateSpin Serverイメージに適用済みです。PlateSpinホストのWindowsオペレーティングシステムについては、Microsoftが推奨するとおり、脅威に対応するセキュリティ更新を引き続き適用していくことを強くお勧めします。詳細については、ベンダ固有のドキュメントを参照してください。

2.0 非推奨となった機能

PlateSpin Migrate 12.2.2では、次の機能がサポートされなくなりました。

  • Windows Server 2008 R2上でのPlateSpin Migrate Serverのインストールまたはアップグレード。

  • SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3に基づいたPlateSpin ISOでKVMがサポートされていない場合、Red Hat Enterprise Linux 7.3以前のバージョン上にあるターゲットVMへのマイグレーション。

  • Citrix XenServer 6.5以前のバージョン上にあるターゲットVMへのマイグレーション。

3.0 既知の問題

Micro Focusは、弊社の製品が企業のソフトウェアニーズを満たす高品質のソリューションを提供できるように、常に努力しています。次の問題は、現在調査中です。問題についてさらにサポートが必要な場合は、Micro Focusのサポートサービスにお問い合わせください。

以前のリリースでの既知の問題については、「以前のリリース」を参照してください。

3.1 インストールまたはアップグレードに関する既知の問題

Windows Server 2012 R2でのPlateSpin ServerのインストールまたはアップグレードがSymantec Endpoint Protectionによってブロックされる

問題: Windows Server 2012 R2サーバがSymantec Endpoint Protectionによって保護されている場合、Symantecプロアクティブ脅威防止/ウィルスとスパイウェアの対策ポリシーの一部であるSONARによって、PlateSpin Serverのインストール/アップグレードファイルが誤って隔離されることがあります。(バグ1080782)

解決策: 次のいずれかの操作を実行します。

  • PlateSpin Serverをインストールまたはアップグレードする際には、Symantec Endpoint Protectionを無効にします。

  • PlateSpinインストール/アップグレードファイルの抽出先フォルダをSONARの検出対象から外します。%TEMP%フォルダはデフォルトの抽出先です。SymantecのWebサイトの「Managing SONAR」を参照してください。

Windows 2008 R2で実行されているPlateSpin Serverにアップグレードを適用できない

問題: PlateSpin Migrate 12.2.2は、Windows 2008 R2で実行されているPlateSpin Serverの直接的なアップグレードをサポートしていません。

解決策: データベースをエクスポートしてから、サポートされているWindows ServerプラットフォームにMigrate Serverを展開できます。『インストールおよびアップグレードガイド』のUpgrading to a New Host Platformを参照してください。

3.2 Hyper-Vへのマイグレーションに関する既知の問題

半自動(X2P)マイグレーションを使用してLinuxワークロードをHyper-VのターゲットVMにマイグレートできない

問題: ジョブネットワーク設定で、データ転送中のデータ圧縮を許可する圧縮を有効にするオプションが選択されている場合、半自動(X2P)ワークフローを使用してLinuxワークロードをターゲットVMにマイグレートしても、次のエラーによりマイグレーションジョブが失敗します。(バグ1089276)

Message Exception happened in Compressor Decompressor: Compressor::RunDecompressor(). (コンプレッサのデコンプレッサでメッセージ例外が発生しました: Compressor::RunDecompressor()。)

解決策: 半自動(X2P)ワークフローを使用してLinuxワークロードをターゲットVMにマイグレートする前に、[ジョブ環境設定]ウィンドウのネットワークセクションで圧縮を有効にするオプションを選択解除します。

WindowsワークロードをUEFIベースのターゲットとしてMicrosoft Windows Server 2016 Hyper-Vにマイグレートできない

問題: UEFIまたはBIOSのWindowsワークロードをWindows Server 2016 Hyper-Vターゲットにマイグレートする場合、[Hyper-V仮想マシン設定]ダイアログの仮想マシンのジェネレーションタイプはデフォルトでジェネレーション1に設定されますが、このジェネレーションタイプを編集することはできません。(バグ1087212)

解決策: なし。Migrate Clientは、Windows Server Hyper-V 2016へのマイグレート時にUEFI間またはBIOSからUEFIへのWindows変換をサポートしていません。ソースアーキテクチャとは関係なく、ターゲットワークロードはBIOSアーキテクチャとして展開されます。

ユーザガイド』のPlanning for Migration to Microsoft Hyper-Vを参照してください。

WindowsワークロードをWindows Server 2016 Hyper-VのターゲットVMにマイグレートする際に、Hyper-V統合サービスのインストールを促す警告メッセージが表示される

問題: Windows Server 2008 SP2またはWindows Server 2008 R2のソースワークロードをMicrosoft Windows Server 2016 Hyper-Vにマイグレートする際に、MigrateでC:\Windows\system32\vmguest.isoファイルを使用してHyper-V統合サービスドライバをHyper-VのターゲットVMにインストールできない場合、次のジョブ警告メッセージが表示されます。

"InstallHyperVIntegrationServices" (Failed: Non-Critical Error) (「InstallHyperVIntegrationServices」(失敗: 重要でないエラー))

マイグレーションは正常に完了しますが、ターゲットVMにHyper-V統合サービスが自動インストールされることはありません。(バグ1084987)

解決策: PlateSpin Migrate Clientは、マイグレーション中にHyper-Vホスト上のC:\Windows\system32\vmguest.isoファイルを使用してゲストVMにHyper-V統合サービスをインストールします。しかし、Windows Server 2016 Hyper-VにはC:\Windows\system32\vmguest.isoファイルが存在しません。Hyper-V 2016では、ゲストVMのドライバ管理に別の方法が使用されるからです。

この問題の解決策として、次のいずれかの対応により、Hyper-V統合サービスドライバをWindows Server 2016 Hyper-VホストのゲストVMにインストールしてください。

  • マイグレーション時のHyper-V統合サービスドライバのインストールをMigrateで有効にする。Hyper-V 2016ホストへのマイグレーションを開始する前に、Server 2012 R2 Hyper-Vホスト上にあるC:\Windows\system32\vmguest.isoファイルをWindows Server 2016 Hyper-Vホスト上の同じ場所へコピーします。

  • マイグレーション中はエラーメッセージを無視する。マイグレーション後、ゲストVMにHyper-V統合サービスドライバを手動でインストールします。WindowsのゲストVMでWindows Updateを適用してHyper-V統合サービスドライバを追加するか、必要に応じてMicrosoftのその他のインストール方法を採用します。LinuxのゲストVMの場合は、パッケージマネージャを使用して、Linuxディストリビューション用の組み込み統合サービスをインストールします。MicrosoftドキュメントWebサイトの「Manage Hyper-V Integration Services」を参照してください。

メモ:Windows Updateの適用時にWindowsのゲストVMで統合サービスドライバのインストールまたは更新が自動的に実行されるように、Hyper-V統合サービスが正しく設定されているか確認してください。LinuxのゲストVMの場合は、パッケージマネージャを使用して、Linux用のHyper-V統合サービスをインストールまたは更新してください。Linuxディストリビューション用の組み込みサービスですが、オプションの更新プログラムが提供される場合があります。MicrosoftドキュメントWebサイトの「Manage Hyper-V Integration Services」を参照してください。

ユーザガイド』のPlanning for Migration to Microsoft Hyper-Vを参照してください。

3.3 KVMへのマイグレーションに関する既知の問題

次の問題は調査中です。

ターゲットVMに複数のNICが存在する場合、1つ以上のVirtioディスクを備えたKVM仮想マシンへのワークロードのマイグレーションが失敗する

問題: 1つ以上のVirtioディスクを備えたKVM仮想マシンにWindowsワークロードをマイグレートする際にターゲットVMに複数のNICが存在する場合、[オペレーティングシステムの設定]ステップで回復可能なエラーが発生してワークロードのマイグレーションが失敗します。(バグ1085105)

解決策: KVMホストのターゲットVMでVirtioディスクを使用するときは、ターゲットVMの NICが1つだけであることを確認してください。または、ターゲットVMに複数のNICが存在するときはVirtioディスクを使用しないでください。この状況でSATAなどの別のディスクタイプを使用することはできます。

3.4 VMwareへのマイグレーションに関する既知の問題

次の問題は調査中です。

VMwareクラスタへのカットオーバー後にシャットダウンされたターゲットVMにネットワーク接続できない

問題: ワークロードをVMwareクラスタにマイグレートする際に、カットオーバー後にターゲットをシャットダウンするようにマイグレーションジョブを設定すると、マイグレーションの完了後にターゲットはシャットダウンされますが、起動後もそのターゲットVMにネットワーク接続できません。(バグ1089454)

解決策: 次のいずれかの操作を実行します。

  • カットオーバー後のターゲットVMのシャットダウンを選択せずにマイグレーションを実行する。

  • ターゲットVMを起動する前に適切なネットワークを手動で設定する。

複数のNICを持つLinuxワークロードのVMWareクラスタターゲットへの増分レプリケーションが、[データのコピー]ステップで機能停止する

問題: 複数のNICを持つLinuxワークロードのVMWareクラスタターゲットへの増分レプリケーションを実行する際に、マイグレーションジョブのソースのレプリケーションネットワーク設定でレプリケーショントラフィック用のソースワークロードに対して1つのNICしか指定しなかった場合、そのジョブは[データのコピー]ステップで機能停止してしまいます。(バグ1089593)

解決策: 増分レプリケーションを実行する前に、マイグレーションジョブのソースのレプリケーションネットワーク設定にソース上のすべてのネットワークが含まれているか確認してください。

3.5 一般的な問題

Migrate Webインタフェース: ソースのWindows Server 2016クラスタでシャットダウンがマイグレーション後の終了状態として設定されている場合、アクティブノードのみがシャットダウンされる

問題: Windows Server 2016クラスタでシャットダウンがマイグレーション後の終了状態として設定されている場合、PlateSpin Migrate Webインタフェースによってシャットダウンされるのはクラスタのアクティブノードだけで、パッシブノードはシャットダウンされません。ソースノードは、すべてMigrate Clientによって正常にシャットダウンされます。(バグ1087669)

解決策: Windows Server 2016クラスタでシャットダウンをマイグレーション後の終了状態として設定してもパッシブノードが自動シャットダウンされない場合は、それらのノードを手動でシャットダウンしてください。

XFS /bootディレクトリを持つ古いLinuxワークロードでカットオーバー時のファイルベース転送の変換が失敗し、カーネルパニックが発生したりGRUBレスキューモードが作動したりする

問題: Migrate Clientでは、XFS /bootディレクトリを持つ古いLinuxワークロードでカットオーバー時のファイルベース転送の変換が失敗しますが、レプリケーション自体は正常に完了します。しかし、カットオーバー時にターゲットワークロードを起動すると、カーネルパニックが発生するか(UEFIワークロードの場合)、GRUBレスキューコンソールにXFSエラーが表示されて失敗します(BIOSワークロードの場合)。この問題は、RHEL/CentOS/OL 7.1以前のワークロードで報告されています。(バグ1087726)

解決策: ブロックベースデータ転送を使用してマイグレートしてみてください。

RHEL 6.3 UEFIワークロードの仮想マシンを起動する際にファイルベース転送の変換が機能停止する

問題: Migrate Clientでは、RHEL 6.3 UEFIワークロードの仮想マシンを起動する際にファイルベース転送の変換が機能停止してしまいます。マイグレーションジョブの診断機能に、次のエラーが表示されます。

Configure Target Machine Running Controller > Starting Virtual Machine Running   Information:32:Task PowerOnVM_Task completed successfully   Information:32:ChangeVMState: failed to change state to poweredOn, current state is poweredOff (ターゲットマシンで実行されているコントローラを設定します > 実行中の仮想マシンを起動しています   情報:32: PowerOnVM_Taskタスクが正常に完了しました   情報:32:ChangeVMState: poweredOnに状態を変更できませんでした。現在の状態はpoweredOffです) 

このエラーは、ファイルベースデータ転送を使用してRHEL 6.3 UEFIワークロードをマイグレートする場合にのみ報告されています。(バグ1087728)

解決策: ブロックベースデータ転送を使用してマイグレートしてみてください。

ソースであるWindowsワークロードがCitrix XenServer上にある場合、[制御取得]ステップでファイルベース転送の変換が機能停止する

問題: ソースであるWindowsワークロードがCitrix XenServer上にある場合、NICが制御下状態にあるソースとして検出されないため設定されません。ファイルベース変換プロセスは[制御取得]ステップで機能停止し、[Machine controller copy failed (マシンコントローラのコピーに失敗しました)]エラーが表示されます。(バグ1085326)

解決策: ブロックベースデータ転送を使用してマイグレートしてみてください。

4.0 解決された問題

PlateSpin Migrate 12.2.2では、次の問題が解決されました。

4.1 VMwareターゲットVMでフロッピードライブがクリーンアップされない

問題: VMwareへのマイグレーションのカットオーバー後も、ターゲットVMに接続されない余分なフロッピードライブがアタッチされたままです。(バグ1076091)

修正: PlateSpin設定パラメータRemoveVMwareDevicesAtCutoverは、正常にカットオーバーした後でフロッピードライブを取り外すかどうかを制御します。デフォルト値はFalseで、VMには接続しないものの、余分なフロッピードライブをアタッチしたままにします。この値をTrueに設定すると、余分なフロッピードライブの取り外しを必須にすることができます。この取り外しプロセスでゲストOSをいったんシャットダウンしてから再起動する必要があります。

4.2 Linuxワークロードのマイグレーションを設定する際にボリュームを選択解除できない

問題: PlateSpin Migrate 12.2.1でマイグレーションジョブを設定する際にLinuxワークロードのボリュームを選択解除できませんが、マイグレーションジョブの設定時にもデータボリュームの選択を解除できる必要があります。(バグ1084597)

修正: Linuxワークロードのデータボリュームを設定時に選択解除できるようになりました。

4.3 Citrix XenServer 6.5からKVM 7.2へマイグレートした後でLinuxターゲットを起動できない

問題: RHEL 5.xと6.xワークロードを、Citrix XenServer 6.5からKVM 7.2へのマイグレーション後に起動できません。(バグ1079030)

修正: PlateSpin Migrateがgrub.confファイル(console=hvc0)にXenコンソールエントリがないかどうかをチェックし、ターゲットマシンからそのエントリを削除します。

4.4 XenからKVMへのマイグレーションでmkinitrdコマンドが失敗する

問題: XenからKVMへのマイグレーションでmkinitrdコマンドが失敗したのは、ソースとターゲットのカーネルにVirtioドライバが正しく挿入されていなかったからです。(バグ1076995)

修正: PlateSpin MigrateがソースとターゲットにおけるVirtioの各種サポートを確認し、特定のマイグレーションシナリオに適したVirtioドライバを挿入します。

4.5 LVMボリュームを持つRHEL 6.8ワークロードの増分レプリケーションを実行しても、ターゲットにデータが転送されない

問題: LVMボリュームを持つワークロードの増分レプリケーションでは、RHEL 6 U8上にあるカーネルバージョン2.6.32-642用のプリコンパイル済みblkwatchドライバが正常に機能しません。その結果、ターゲットマシンにデータが転送されません。(バグ1078055)

修正: LVMボリュームを持つRed Hat Enterprise Linux 6.8、Oracle Linux 6.8、およびCentOS 6.8のワークロードについては、6.8ディストリビューション用の最新の使用可能なカーネル(バージョン2.6.32-696.20.1)に対してのみ増分レプリケーションがサポートされます。カーネルを更新した後で、次のblkwatchドライバを使用します。

  • Red Hat Enterprise Linux 6 U8
  •   RHEL6-RHSA20180169-2.6.32-696.20.1.el6.i686-x86
  •   RHEL6-RHSA20180169-2.6.32-696.20.1.el6.x86_64-x86_64

プリコンパイル済みのblkwatchドライバの一覧については、『ユーザガイド』のディストリビューションのリストを参照してください。

4.6 Migrate Webインタフェース: ソースのWindows Server 2012 R2クラスタでシャットダウンがマイグレーション後の終了状態として設定されている場合、アクティブノードのみがシャットダウンされる

問題: Windows Server 2012 R2クラスタでシャットダウンがマイグレーション後の終了状態として設定されている場合、PlateSpin Migrate Webインタフェースによってシャットダウンされるのはクラスタのアクティブノードだけで、パッシブノードはシャットダウンされません。ソースノードは、すべてMigrate Clientによって正常にシャットダウンされます。(バグ1085603)

修正: Windows Server 2012 R2クラスタでシャットダウンがマイグレーション後の終了状態として設定されている場合、PlateSpin Migrate Webインタフェースがすべてのソースノードを正常にシャットダウンするようになりました。

4.7 カットオーバーテスト時またはカットオーバー時にWindowsワークロードのサーバ同期が失敗する

問題: カットオーバーテスト時またはカットオーバー時にWindowsワークロードのサーバ同期が失敗するのは、ターゲットマシン上でネットワーク設定の変換エラーが発生したからです。ターゲットマシン用のMACアドレス情報がありませんでした。(バグ1086507)

修正: ターゲットマシン用のMACアドレスが設定情報に記載されているかどうかがPlateSpin Migrateによって確認されます。

4.8 Webインタフェースで一部のクラウドインスタンスサイズがプレミアムストレージをサポートしていないと誤って表示される

問題: [Instance (インスタンス)]メニューで一部のクラウドインスタンスサイズがプレミアムストレージをサポートしていないと誤って表示されます。これは表示エラーのようです。製品上ではこのタイプのストレージが正しく認識されています。(バグ1071399)

修正: [Instance (インスタンス)]メニューでもプレミアムストレージをサポートしていることが表示されるようになりました。

4.9 Linuxワークロード: ブートおよびルートパーティションは同じディスクに存在する必要がある

問題: Microsoft Azureでは、ルート(/)パーティションとは異なるディスク上にブート(/boot)パーティションを持つLinuxワークロードがサポートされません。(バグ972062)

修正: ルート(/)パーティションとは異なるディスク上にブート(/boot)パーティションを持つLinuxワークロードの場合、バリデータは、ターゲットとしてAzureコンテナが選択されないようにします。

4.10 PlateSpin OFXコントローラが仮想マシンソース上で起動しない

問題: VMの処理速度が遅すぎる場合、[ブロックベースコンポーネントのインストール]ステップの実行中にPlateSpin OFXコントローラの起動イベントがタイムアウトします。メモリ量とCPUリソースに限りがあるワークロードでVMwareまたはAzureにマイグレートすると、この問題が発生することがあります。(バグ1033673)

修正:ユーザガイド』のPlateSpin OFX Controller Does Not Start on a Virtual Machine Sourceを参照してください。

4.11 1500未満のMTU値の設定は、Hyper-Vホスト上の統合アダプタを使用するVMへのマイグレーションでは無効である

問題: 1500未満のMTU値が、Hyper-Vターゲットホスト上の統合アダプタを使用するVMへのマイグレーションでは無効になります。(バグ1062546)

解決策: なし。Hyper-V上の統合アダプタを使用するVMでは、MTU設定が制限されます。

4.12 X2Pワークフローを使用してWindowsワークロードをHyper-Vターゲットにマイグレートする際のエラー

問題: X2Pワークフローを使用して、Windows 2003または2008ワークロードをMicrosoft Hyper-Vホストにマイグレートする際にジョブが停止するか、[コントローラのアンインストール]ステップで回復可能なエラーが発生します。Hyper-Vホストで統合サービスドライバが使用できない場合、このエラーが発生します。(バグ1053168、1062716)

修正: Hyper-Vホスト上にない統合サービスドライバを手動で追加します。ナレッジベースの記事を参照してください。

4.13 ブートディスクとしてVirtioディスクを、データディスクとしてIDEディスクを持つKVM仮想マシンへのワークロードのマイグレーションが失敗する

問題: IDEおよびVirtioディスクの両方がVM上で使用できる場合に、ブートディスクとしてVirtioディスクが設定されているKVM仮想マシンにワークロードをマイグレートする際に、ワークロードのマイグレーションが[ボリュームの作成とパーティション化]ステップで失敗します。(バグ1063004)

修正: KVMホスト上のターゲットVMでVirtioディスクを使用する際には、次の適切なディスクタイプをブートディスクとしてターゲットVMに設定してください。

  • VirtioおよびIDEディスク: IDEディスクをブートディスクとして設定し、Virtioディスクをデータディスクとして設定します。

  • Virtioおよび非IDEディスク: Virtioディスクをブートディスクとして設定し、SATAやSCSIディスクなどの非IDEディスクをデータディスクとして設定します。

4.14 ターゲットVMのVMコンソールウィンドウでマウスが機能しない

問題: カットオーバーテストまたはカットオーバー中に、vSphere Web ClientのVMでマウスが機能しない場合があります。具体的には、アクション > Open Console (コンソールを開く)を実行してVMware Webコンソールを開くと、仮想マシンのコンソールウィンドウ内でマウスポインタが正常に機能しません。

修正: VMを手動で再起動して、VMware ToolsにマウスのUSBコントローラを認識させます。vSphereで、アクション > Power (電源) > Restart Guest OS (ゲストOSの再起動)の順に選択します。

4.15 Migrate Client: サーバの検出解除後、ジョブビューに、サーバの検出解除ジョブステータスが表示されない

問題: サーバの検出解除アクションを実行した後、ジョブビューに、サーバの検出解除ジョブのジョブエントリが表示されません。ユーザは、ジョブが正常に完了したかどうかを簡単に判断することができません。PlateSpin Migrate 12.2では、サーバの検出解除ジョブはジョブビューに表示されていました。(バグ1071172)

修正: ジョブビューに検出解除ジョブが正常に表示されるようになりました。

4.16 Webインタフェースに、検出されたワークロードの編集済みホスト名が表示されない

問題: 検出されたワークロードのホスト名を編集する場合、Migrate Clientでは新しいホスト名が表示されますが、Webインタフェースでは表示されません。(バグ1042869)

修正: Webインタフェースには、検出更新オプションがありません。『ユーザガイド』のRemoving and Re-Adding Workloads in the Web Interfaceを参照してください。

4.17 Migrate Clientで、ターゲットが正常に検出解除されてもターゲット検出解除ジョブでエラーが表示される

問題: Migrate Clientを使用して到達不可能なvCenter上にあるターゲットを検出解除する場合、Migrate Clientの検出解除ジョブのステータスが失敗と表示されます。ただし、ターゲットはMigrate ClientとWebインタフェースの両方から正常に検出解除されます。(バグ1062786)

修正: 検出中にターゲットコンテナにコピーされたファイルのクリーンアップに備えて、ターゲットコンテナを削除(検出解除)する前に、ターゲットコンテナが到達可能な状態にあることを確認してください。『ユーザガイド』のUndiscovering or Removing Source Workloadsを参照してください。

4.18 ダイナミックメモリが有効になっているHyper-V VMへのワークロードのX2Pマイグレーションが失敗する

問題: X2Pワークフローを使用して、ソースワークロードをダイナミックメモリが有効になっているHyper-V VMにマイグレートすると、[Sending and Receiving files (ファイルの送受信)]ステップでマイグレーションが失敗します。(バグ1064801)

修正: X2Pマイグレーションを開始する前にHyper-V VMのダイナミックメモリを無効にします。カットオーバー後にHyper-V VM上のダイナミックメモリを有効にすることができます。

5.0 PlateSpin Migrateのインストールまたは更新

PlateSpin Migrate 12.2.2では、「PlateSpin Migrateの前提条件のインストール」用のPowerShellスクリプトが提供されています。これを使用して、前提条件ソフトウェアを確認およびインストールしてから、適切な設定(ASP.NET、IIS、および.NET Framework)を適用することができます。『インストールおよびアップグレードガイド』の前提条件ソフトウェアのインストールを参照してください。

12.2.2のインストールについては、『PlateSpin Migrate Installation and Upgrade Guide』のPlateSpin Migrateのインストールを参照してください。

PlateSpin ServerにPlateSpin Migrate 12.2.2サービスパックを適用するには、中間パッチやホットフィックスが適用されているかどうかにかかわらず、サポートされているWindowsプラットフォームにPlateSpin Migrate 12.2.1がインストールされている必要があります。『Installation and Upgrade Guide』のUpgrading Migrateを参照してください。

メモ:Windows Server 2008 R2プラットフォームからの直接的なアップグレードパスはサポートされていません。データベースをエクスポートしてから、サポートされているWindows ServerプラットフォームにMigrate Serverを展開できます。『PlateSpin Migrate 12.2.2インストールおよびアップグレードガイド』のUpgrading to a New Host Platformを参照してください。

6.0 ライセンス情報

新しいライセンスを有効にする方法については、『ユーザガイド』のPlateSpin Migrate製品ライセンスを参照してください。

7.0 以前のリリース

以前のリリースに付属していたマニュアルについては、PlateSpin Migrate 12.2.2マニュアルのWebサイトで、以前のリリースまでスクロールしてください。

8.0 Micro Focusへの連絡方法

マニュアルを改善するための提案がございましたら、Documentation-Feedback@netiq.com宛てに電子メールでお寄せください。

特定の製品の問題についてはhttps://www.microfocus.com/support-and-services/にある、Micro Focusサポートに連絡してください。

追加のテクニカル情報またはアドバイスについては、次の複数のソースを参照してください。

9.0 保証と著作権

保証と著作権、商標、免責事項、保証、輸出およびその他の使用制限、米国政府の規制による権利、特許ポリシー、およびFIPSコンプライアンスの詳細については、https://www.microfocus.com/about/legal/を参照してください。

Copyright © 2018 NetIQ Corporation, a Micro Focus company. All rights reserved.