1.5 セキュリティとプライバシー

Portability Suiteには、データを守り、セキュリティを向上させるために役立つ機能が用意されています。

1.5.1 ワークロードデータ転送のセキュリティ

ワークロードデータの転送をより安全にするために、Portability Suiteでは次の機能が使用できます。

  • 個別の変換ジョブに対してデータ転送の暗号化を有効にします。暗号化が有効な場合、ソースからターゲットへのネットワーク上のデータ転送は、AES(高度暗号化標準)を使用して暗号化されます。

  • Portability Suite ServerがFIPS (Federal Information Processing Standards、Publication 140-2)に対応するデータ暗号化アルゴリズムを使用するように構成します。

FIPSへの対応が必要な場合、Portability Suite Serverのインストール前にFIPSをシステムに設定する必要があります。『インストールガイド』の「FIPS対応のデータ暗号化アルゴリズムのサポートを有効にする(オプション)」を参照してください。

変換ジョブのファイル暗号化を有効にする方法については、転送オプションの指定を参照してください。

1.5.2 保存した資格情報のセキュリティ

Portability Suite製品は、Portability Suite Clientユーザインタフェースの資格情報をキャッシュし、オペレーティングシステムのAPIを使用して安全に保存します。資格情報はPortability Suite ServerとPortability Suiteデータベースにも保存され、さらに変換ジョブにも埋め込まれます。

Portability Suite ServerとPortability Suite Client間のデータ転送は、HTTP (デフォルト)かHTTPS (Secure Hypertext Transfer Protocol)のいずれかを使用するように設定できます。サーバとクライアント間のデータ転送をセキュリティで保護するためには、Portability Suite Serverホスト上でSSLを有効にし、サーバのURLを指定時にHTTPSを使用します。Portability Suite Serverへの接続を参照してください。

1.5.3 ユーザ権限および認証

Portability Suiteは、役割ベースのユーザ権限および認証メカニズムを提供します。『構成ガイド』の「ユーザ権限および認証の設定」を参照してください。