5.9 ターゲットの設定 仮想マシン

Portability Suiteでは、ワークロードの仮想化を使用するジョブ向けに、ターゲットVMの名前や環境設定ファイルのパスの提供、使用するデータストアの選択、および仮想メモリの割り当てなどのターゲットVMの環境設定オプションを指定するメカニズムが選択した仮想化プラットフォームの機能に従って提供されます。

ターゲットの仮想化プラットフォーム上に設定されたリソースプールがある場合、それをVMに割り当てるように選択することができます。

メモ:ターゲットVMware ESXサーバが完全自動化されたDistributed Resource Scheduler (DRS)クラスタ(VMマイグレーション自動化レベルが[完全自動]に設定されたクラスタ)に含まれている場合、新たに作成されたターゲットVMの自動化レベルは、変換期間中、[一部自動]に変更されます。これは、ターゲットVMが最初に選択したものとは異なるESXサーバ上でパワーを増したことを意味しています。しかし、マイグレーションは自動実行を行うことができません。

ターゲットVMの設定オプションを指定する方法:

ウィザードモードでは、Portability Suiteによって基本的な仮想マシンの環境設定オプションのみが要求されます。リソースプールやCPUスケジューリングなどに関連するような、仮想マシンの詳細オプションを設定するには、詳細モードに切り替えます。

VM名: 新しい仮想マシン用の表示名を指定します。

設定ファイルのパス: ターゲットの仮想マシンの設定ファイルへのパスを指定します。

データストア: 必要な仮想マシンのデータストアを選択します。

リソース: 仮想マシンに割り当てられる仮想RAMの容量およびCPUの数を指定します。

5.9.1 仮想化プラットフォーム特有のオプションおよびVMの詳細な環境設定オプション

詳細モードでは、Portability Suiteによって選択したターゲットの仮想マシンに特有な環境設定オプションが表示され、さらに詳細な環境設定オプションへアクセスできます。

仮想マシンの設定: MSVS

次に、Microsoft Virtual Serverに特有の環境設定オプションを示します。

仮想マシン名: 新しい仮想マシン用の表示名を指定します。

設定フォルダ: 仮想マシン用に環境設定ファイルが保存されるディレクトリを選択します。

仮想マシンメモリの割り当て: 仮想マシンに割り当てられる仮想RAMの容量の値を指定します。

Virtual Machine Additionsのインストール: 変換中にVM Additionsをインストールするには、このオプションを有効にします。

仮想マシンの設定: VMware ESX 2.x

次に、VMware ESX 2に特有の環境設定オプションを示します。ESX 2のメモリ割り当て、CPUの数、およびCPUスケジュールアフィニティの設定にアクセスするには、[詳細]をクリックします。

仮想マシン名: 新しい仮想マシン用の表示名を指定します。

設定ファイルのパス: VMの環境設定ファイルが保存されるディレクトリへのパスを選択します。

仮想マシンメモリの割り当て: VMに割り当てられる仮想RAMの容量を指定します。

VMware Toolsのインストール: 変換中にVM Toolsをインストールするには、このオプションを有効にします(推奨)。

ネットワークアダプタ: [vlance]または[vmxnet]のいずれかを選択します。最適なパフォーマンスを得るには、[Vmxnet]を選択することを推奨します。

SCSIドライブ: [BusLogic](ほとんどの変換の場合)または[LSIlogic](Windows 2003ワークロードの場合の推奨)のいずれかを選択します。

詳細: VMの詳細な環境設定を表示または変更するには、このボタンをクリックします。

メモリ割り当て: 最小または最大メモリの割り当ては、VMホスト上でメモリが異なるVMにどのように分配されるかを制御します。共有: 特定のVMのメモリ割り当ての優先順位を他のVMと相対的に定義します。ほとんどの場合、これらの設定は変更する必要はありません。

CPUの数: ターゲットVMに割り当てるCPUの数を選択します。たとえば、シングルプロセッサのワークロードをマルチプロセッサのVMに、またはマルチプロセッサのワークロードをシングルプロセッサのVMに変換できます。

CPU割り当て: 最小の割合は、絶対的な固定された下限値を表します。最大の割合は、絶対的な固定された上限値を表します。1つのVMでは、少なくとも最小の割合で指定されたCPU時間と同じ割合が使用され、指定された最大の割合を超えたCPU時間を使用することはありません。

CPUスケジュールアフィニティ: どのESX Serverプロセッサで仮想マシンが実行できるかを表します(ご使用のESX Serverがマルチプロセッサシステムの場合)。必要なプロセッサを指定するか、[デフォルト]を選択します(推奨)。

詳細については、VMwareのマニュアルを参照してください。

仮想マシンの設定: VMware ESX 3/3.5

次に、VMware ESX 3および 3.5に特有の環境設定オプションを示します。リソースプール、CPU数、およびCPUスケジュールアフィニティを制御する設定にアクセスするには、[詳細]をクリックします。

仮想マシン名: 新しい仮想マシン用の表示名を指定します。

データストア: *.vmxファイルを作成するデータストアを選択します。

設定ファイルのパス: 仮想マシンの*.vmx環境設定ファイルの名前およびディレクトリパスを指定します。

仮想マシンメモリの割り当て: 仮想マシンに割り当てられる仮想RAMの容量の値を指定します。

VMware Toolsのインストール: 変換中にVM Toolsをインストールするには、このオプションを有効にします(推奨)。

SCSIドライブ: [BusLogic](ほとんどの変換の場合)または[LSIlogic](Windows 2003ワークロードの場合の推奨)のいずれかを選択します。

詳細: VMの詳細な環境設定を表示または変更するには、このボタンをクリックします。

リソースプール: 必要に応じて、ターゲットVMをリソースプールに割り当てます。リソースプールが指定されない場合は、VMはルートリソースプールに割り当てられます。

CPUの数: ターゲットVMに割り当てる必要のあるCPUの数を選択します。たとえば、シングルプロセッサのワークロードをマルチプロセッサのVMに、またはマルチプロセッサのワークロードをシングルプロセッサのVMに変換できます。

CPUスケジュールアフィニティ: どのESX Serverプロセッサで仮想マシンが実行できるかを表します(ご使用のESX Serverがマルチプロセッサシステムの場合)。必要なプロセッサを指定するか、[デフォルト]を選択します(推奨)。

詳細については、VMwareのマニュアルを参照してください。

仮想マシンの構成: Citrix XenServer

次に、Citrix XenServerに特有の環境設定オプションを示します。

仮想マシン名: 新しい仮想マシン用の表示名を指定します。

CPUの数: ターゲットVMに割り当てるCPUの数を選択します。たとえば、シングルプロセッサのワークロードをマルチプロセッサのVMに、またはマルチプロセッサのワークロードをシングルプロセッサのVMに変換できます。

仮想マシンメモリの割り当て: 仮想マシンに割り当てられる仮想RAMの容量の値を指定します。

XenServer Toolsのインストール: 変換プロセス中にXenServer Toolsをインストールするには、このオプションを有効にします(推奨)。

Solarisのゾーンの構成

次に、Solaris に特有の環境設定オプションを示します。リソースプールのCPU共有を制御する設定にアクセスするには、[詳細]をクリックします。

Solarisゾーンの名前 :ターゲットのSolaris のゾーンの名前を入力します。

Solarisゾーンのパス :パスは、2つの連続した値に基づいて決定されます。

ターゲットボリューム: このドロップダウンリストには、ターゲットのゾーンホストで検出されたボリュームが含まれています。ターゲットのゾーンに必要なボリュームを選択します。/usr、/sbin/lib/platform、および/varなどの、システムの階層を使用しないでください。

パス: ターゲットのゾーンのパス名を入力します。

メモリの上限: ゲストのゾーンに割り当てる数または最大メモリを指定します。

排他ネットワークこのオプションが選択されると、ネットワークインタフェースがゲストのゾーンによって、排他的に使用されます。このオプションが選択解除されると、NICはゲストのゾーン、使用可能な場合は他のゾーン、およびホストによって共有されます。

詳細: クリックして、ゲストのゾーンに割り当てられた、リソースプールの割り当ておよびCPU共有を制御するオプションにアクセスします。

リソースプール: このドロップダウンリストには、ターゲットのゾーンサーバで検出されたリソースプールが含まれています。ゲストのゾーンに必要なリソースプールを選択します。

CPU共有: ゲストのゾーンにCPU共有を割りてるには、このオプションを選択します。対応するフィールドに必要なCPU共有の数を指定します。