PlateSpinマイグレーションファクトリ環境では、PlateSpin Transformation ManagerをPlateSpin Migrate Connectorおよび1つ以上のPlateSpin Migrateサーバと組み合わせることにより、ワークロードマイグレーションに関する多数のタスクを自動化できます。VMware Clusterホスト上のターゲットVMへの自動ワークロードマイグレーションを計画して実行できます。
変換ワークフローおよびスケジュールにより、マイグレーションタスクがいつ実行されるかが決定されます。マイグレーションスペシャリストが一部のタスクを手動で実行できるようにするために、Transformation Managerでは自動化を一時的に停止できます。マイグレーションスペシャリストは、ワークロードマイグレーションを監視して、例外的状況に対応することができ、その結果として通常より短時間でより多くのマイグレーションを処理することが可能になります。
PlateSpin Migrate Connectorは、Transformation ManagerとMigrateサーバ間のアクティビティを統合します。Connectorは、プロジェクト内のPlateSpin Migrateサーバの大規模ファーム間でマイグレーションジョブの負荷を分散します。また、Transformation Managerからのマイグレーションイベントをリスンし、適切なMigrateサーバに情報を配信します。さらに、さまざまなPlateSpin Migrateサーバからのマイグレーションステータスイベントをリスンし、適切なプロジェクトとワークロードにのみイベント情報を配信します。
図 1-1に、自動化されたPlateSpinマイグレーションのための展開環境を示します。表 1-1では、自動マイグレーションがPlateSpinマイグレーションファクトリ環境でどのように動作するのかを説明しています。
図 1-1 PlateSpinマイグレーションファクトリ環境
表 1-1 PlateSpinマイグレーションファクトリ環境における自動マイグレーションの動作
PlateSpinマイグレーションファクトリ環境 |
説明 |
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アプライアンスVMは、Transformation Managerサーバ(PTMサーバ)とMigrate Connectorのインスタンスをホストします。 |
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単一のPTMサーバは1つ以上のMigrate Connectorインスタンスを管理します。 |
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アプライアンス上のMigrate Connectorインスタンスは、PTMサーバと連携するように事前設定されています。このインスタンスは、アプライアンスと同じネットワーク内にある1つ以上のMigrateサーバのイベントを統合できます。 |
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複数のプロジェクトの場合は、PlateSpin Migrateサーバおよびマイグレート対象ソースワークロードと同じネットワークにあるプロジェクトごとに専用のMigrate Connectorインスタンスが必要です。SUSE Linux Enterprise Serverを実行しているサーバに追加のConnectorインスタンスをインストールします。 |
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複数のプロジェクトを使用する場合は、Migrate Connectorのインスタンスはそれぞれ1つの割り当て済みプロジェクトで動作します。Connectorにより、マルチテナント環境における各プロジェクトのデータのプライバシーとセキュリティが確保されます。 |
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各Connectorには1つのPTM Subscriberがあります。サブスクライバは、自身に割り当てられたPTMサーバからプッシュされるイベントをリスンします。サブスクライバは、割り当てられたプロジェクトのイベントのみをリスンします。 |
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各Connectorには1つのPTM Pollerがあります。ポーラは割り当てられたPTMサーバを定期的にポーリングし、最後のポーリング以降のすべてのイベントを受信していることを確認します。ポーラは、割り当てられたプロジェクトのイベントのみをチェックします。 |
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各Connectorは、自身のプロジェクトに割り当てられた各Migrateサーバに対して別々のMigrate Subscriberを使用します。各サブスクライバは、自身のMigrateサーバから動的にプッシュされるイベントをリスンします。サブスクライバは、割り当てられたプロジェクトにインポートされたワークロードのイベントのみをリスンします。 |
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各Connectorは、自身のプロジェクトに割り当てられた各Migrateサーバに対して別々のMigrate Pollerを使用します。各ポーラは、自身のMigrateサーバを定期的にポーリングし、前回のポーリング以降のイベントをすべて受信していることを確認します。ポーラは、割り当てられたプロジェクトにインポートされたワークロードのイベントのみを確認します。 |
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プロジェクトに対して、ワークロードマイグレーションを実行するために使用する各PlateSpin Migrateサーバに対してマイグレーションサーバリソースを作成します。マイグレーションジョブが開始されると、Connectorは指定されたMigrateサーバのサブスクライバとポーラを起動し、マイグレーション状態イベントのリスニングとポーリングを開始します。 |
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プロジェクトについては、マイグレートを計画しているソースワークロードに関する基本情報をインポートすると、自動検出プロセスにより各ワークロードの詳細(「インベントリ」)が追加されます。 自動マイグレーションについては、ソースワークロードに特定のマイグレーションサーバリソースを手動で割り当てることも、マイグレーションサーバリソースをConnectorで自動的に割り当てることもできます。自動割り当てを行うと、ワークロードマイグレーションの負荷は、割り当てられたMigrateサーバ全体に分散されます。 ワークロードを送信した後で、マイグレーションワークフローは、Migrateサーバからのワークロードの変換計画に従って進行します。 |
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各ワークロードの変換計画は、提案するワークロードとそのターゲットのVMwareクラスタおよびネットワークを定義します。ワークロードマイグレーションをWaveやバッチに編成し、それらをビジネスニーズに応じてスケジュールします。 この例では、同じまたは異なるネットワーク内の複数のサイトにワークロードをマイグレートすることを計画しています。同じ宛先サイトを持つバッチでのワークロード各サイトのマイグレーションスペシャリストは、サイトへのマイグレーションを管理します。 |
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この例では、データセンター内の異なるVMwareクラスタにワークロードをマイグレートすることを計画しています。 |
展開情報については、『PlateSpin Migrate Connectorクイックスタート』の展開要件
を参照してください。