1.4 パフォーマンス

1.4.1 製品パフォーマンスの特性

PlateSpin Protect製品のパフォーマンス特性は、多くの要因に依存します。次のような要因があります。

  • ソースワークロードのハードウェアおよびソフトウェアのプロファイル

  • ターゲットコンテナのハードウェアおよびソフトウェアのプロファイル

  • PlateSpin Serverホストのハードウェアおよびソフトウェアのプロファイル

  • ネットワークの帯域幅、構成、および条件の詳細

  • 保護されたワークロードの数

  • 保護されていないボリュームの数

  • 保護されていないボリュームのサイズ

  • ソースワークロードのボリューム上のファイル密度(容量の単位ごとのファイルの数)

  • ソースのI/Oレベル(ワークロードがどの程度取り込んでいるか)

  • 同時使用レプリケーションの数

  • データ暗号化が有効か無効か

  • データ圧縮が有効か無効か

大規模ワークロード保護プランの場合、一般的なワークロードのテスト保護を実施し、一部のレプリケーションを実行し、ベンチマークとして結果を使用し、プロジェクトを通して定期的にメトリックスを微調整します。

1.4.2 RPO、RTO、およびTTOの仕様

保護環境では、さまざまなワークロードに必要な復旧ポイントと復旧時間について、期待値はそれぞれ異なります。

  • 目標復旧時点(RPO): RPO設定は、大規模な停電時における時間で測定されるデータ紛失の許容量について記述します。RPOは、保護されたワークロードの増分レプリケーション間の設定可能な時間間隔で定義されます。

    RPOは、PlateSpin Protectの現在の使用率レベル、ワークロードの変更の頻度と範囲、ネットワーク速度、および選択したレプリケーションスケジュールによって影響されます。

  • 目標復旧時間 (RTO): RTO設定は、フェールオーバー操作が完了するまでにかかる時間で測定されるワークロードの許容可能なダウンタイムを記述します。 フェールオーバー操作は、フェールオーバーワークロードをオンラインにし、保護されている運用ワークロードを一時的に置き換えます。

    RTOは、フェールオーバー操作の設定および実行にかかる時間(10~45分)に影響されます。フェールオーバーを参照してください。

  • 目標テスト時間(TTO): TTO設定は、サービス復旧についてある程度の自信を持てるまで障害復旧テストを行うのに必要な時間について記述します。これはRTOに似ていますが、ユーザがフェールオーバーワークロードをテストするのに必要な時間を含んでいます。

    フェールオーバーのテスト機能を使用して異なるシナリオを実行し、ベンチマークデータを生成します。詳細については、フェールオーバー機能のテストの使用を参照してください。

RPO、RTO、およびTTOに影響を及ぼす要因の1つに、必要な同時フェールオーバー操作の数があります。単一のフェールオーバーワークロードは、基礎となるインフラストラクチャのリソースを共有している複数のフェールオーバーワークロードよりも多くの使用可能なメモリリソースおよびCPUリソースを所有します。

フェールオーバー応答をテストする場合は、設定したRPO、RTO、およびTTOに関連付けられている実際の値に注意する必要があります。

  • 実際の復旧時点(RPA): RPAとは、時間で測定され、保護されるワークロードの増分レプリケーション(フェールオーバーテストの実行中に発生する)間の実際に測定された間隔によって定義される、実際のデータ紛失のことです。RPAは「実際の目標復旧時点」(実際のRPO)としても知られています。

  • 実際の復旧時間(RTA): RTAとはフェールオーバーの操作が終了するまでにかかる時間によって定義される、ワークロードの実際のダウンダイムを示す尺度のことです。RTAは「実際の目標復旧時間」(実際のRTO)としても知られています。

  • 実際のテスト時間(TTA): TTAとは障害復旧計画をテストできる実時間の尺度のことです。これは実際のRTOに似ていますが、ユーザがフェールオーバーワークロードをテストするのに必要な時間を含んでいます。TTAは「実際の目標テスト時間」(実際のTTO)としても知られています。

さまざまな状況でフェールオーバーを実施することで、環境内のワークロードの平均的なフェールオーバー時間を判別し、それらを全体的なデータ回復計画におけるベンチマークデータとして使用してください。詳細については、ワークロードとワークロード保護のレポートの作成を参照してください。

1.4.3 データ圧縮

必要に応じて、PlateSpin Protectはネットワーク上で送信する前に、ワークロードのデータを圧縮できます。これにより、レプリケーション中に送信されるデータの全体的な量を減らすことができます。

圧縮率はソースワークロードのボリュームのファイルのタイプに応じて異なり、約0.9 (100MBのデータが90MBに圧縮)から約0.5 (100MBのデータが50MBに圧縮)まで変動する場合があります。

メモ:データ圧縮はソースワークロードのプロセッサパワーを利用します。

データ圧縮は各ワークロードまたは保護ティアごとに別々に設定することができます。保護ティアを参照してください。

1.4.4 帯域幅制限

PlateSpin Protectは、ワークロード保護の過程で、直接の送信元-対-送信先の通信を可能にすることにより、消費されるネットワーク帯域幅の量を制御できるようにします。各保護コントラクトのスループット量を指定できます。これは、マイグレーショントラフィックでの生産ネットワークの輻輳の回避を可能にし、PlateSpin Serverの全体的な負荷を軽減します。

帯域幅制限は各ワークロードまたは保護ティアごとに別々に設定することができます。保護ティアを参照してください。

1.4.5 スケーラビリティ

スケーラビリティは、次のようなPlateSpin Protect製品の主要特性を含みます(また依存します)。

  • サーバごとのワークロード: PlateSpin Serverごとのワークロードの数は、RPO要件とサーバホストのハードウェア特性を含むいくつかの要素に応じて、10~50の間で変動します。

  • コンテナごとの保護: コンテナごとの保護の最大数は、ESXiホストごとにサポートされるVMの最大数に関連するVM仕様に関連しています(ただし、同じではありません)。追加の要素には、回復統計(同時レプリケーションとフェールオーバーを含む)とハードウェアベンダの仕様が含まれます。

テストを実施し、容量の数値を増分調整し、スケーラビリティの上限を決める際にそれらを使用します。

1.4.6 データベースサーバ

PlateSpin Protectには、Microsoft SQL Server Express Editionが付属します。SQL Server Expressの機能は、最大50ワークロードを保護する単一のPlateSpin Serverには十分です(セクション 1.4.5, スケーラビリティを参照)。

メモ:Microsoft SQL Server Expressのデータベースサイズ制限は10 GBであり、一度に1つのCPUコアのみを使用できます。SQL Server Expressの要件と制限の詳細については、Microsoft SQL Server 2014 Expressマニュアルを参照してください。

PlateSpin Serverデータベースインスタンスは、スケジュールされる増分レプリケーションの数によって、ワークロードあたり毎月最大0.5GBまで拡張できます。新しいレポーティングデータに対するスペースを確保するため、過去のレポーティングデータを定期的に保管するか破棄することをお勧めします。

VMware DRSクラスタでは、最適なパフォーマンスのためにクラスタ内の複数のホスト間で保護ターゲットを分散させてください。

以下の環境で既存のMicrosoft SQL Server Standard EditionまたはEnterprise Editionデータベースサーバ上のデータベースインスタンスを使用するようにPlateSpin Serverを設定することをお勧めします。

  • 同じリモートMicrosoft SQL Serverデータベースサーバのデータベースインスタンスに対して使用する複数のPlateSpin Serverの展開

  • レポーティングデータの履歴をすべて保持することが重要になる展開

複数のPlateSpin Serverで同じリモートデータベースサーバを使用できますが、各サーバには個別のデータベースインスタンスが必要です。

PlateSpin Serverに対してリモートデータベースインスタンスを設定するには、『PlateSpin Protectインストールおよびアップグレードガイド』のリモートMicrosoft SQL Serverのデータベースサーバの設定を参照してください。