32.3 X2Pワークフローを使用したVMware上のVMへのマイグレーション

VMware上のターゲットVMのローデバイスマッピング(RDM)は、X2Pワークフローを使用することによってのみサポートされます。ワークロードをVMwareにマイグレートするためにX2Pワークフローを使用する場合、変換を実行する前に、ターゲットワークロード用にVMware Toolsを設定する必要があります。

このセクションのガイドラインを使用して、VMware仮想ホスト上のVMへのマイグレーションを設定します。

32.3.1 PlateSpin ISOイメージのダウンロードと保存(VMware)

  1. ターゲットVMで使用するPlateSpin ISOイメージをダウンロードして準備します。有人および無人の登録オプションが使用可能です。

    詳細については、ターゲットの登録と検出のためのPlateSpin ISOイメージの準備を参照してください。

  2. VMwareサーバがアクセスできる場所にISOイメージを保存します。たとえば、c:\tempなどの場所です。

    これにより、ターゲットVMは、PlateSpin ISOイメージをブート可能なCD-ROMイメージとして使用できるようになります。

32.3.2 ターゲット仮想マシンの作成および設定(VMware)

  1. vSphereクライアントを使用してVMwareサーバにログオンし、新しい仮想マシンウィザードを使用して、次の設定で新しい仮想マシンを作成します。

    • 名前と場所: 新しいターゲットに名前を指定し、デフォルトの場所を承認します。

    • OSのタイプとバージョン: ソースワークロードに一致するオペレーティングシステムの種類とバージョン設定を指定します。ウィザードではこの情報を使用して、適切なデフォルト値(必要なメモリ量など)や、VMのリソース制限を設定します。

    • メモリの割り当て: VMに少なくとも384MBのRAMを割り当てます。

    • 仮想ハードディスクの接続: すべてのディスクのディスクサイズが、ソースワークロードの対応するディスクより約50 MB大きくなるようにします。

    • インストールオプション: VMがISOイメージファイルからブートされるように設定し、ダウンロードされたPlateSpin ISOイメージにウィザードをポイントします。

    • 概要: 作成後にVMが開始されないように設定します(仮想マシンを作成後に開始オプションを選択解除します)。

  2. ターゲットワークロード用にVMware Toolsを設定します。詳細については、セクション 32.3.3, ターゲットワークロード用のVMware Toolsの設定を参照してください。

32.3.3 ターゲットワークロード用のVMware Toolsの設定

VMware Toolsのセットアップパッケージは、変換中に自動的にターゲットにコピーされます。これにより、ターゲットVMがPlateSpin Serverに接続したときに、環境設定サービスでツールをターゲットVMにインストールできます。ただし、X2Pワークフローを使用してワークロードをVMwareにマイグレートすることを選択した場合は、変換を実行する前にターゲットワークロード用にVMware Toolsを設定する必要があります。ターゲットワークロード用にVMware Toolsを設定する環境を準備するには、次の手順を実行します。

  1. ESXホストからVMwareツールパッケージを取得します。

    1. windows.isoイメージをアクセス可能なESXホスト上の/usr/lib/vmware/isoimagesディレクトリからローカル一時フォルダにセキュアコピーします(scp)。

    2. ISOを開いて、そのセットアップパッケージを抽出し、それをアクセス可能な場所に保存します。

      • VMware 5.x以降: セットアップパッケージは、setup.exeおよびsetup64.exeです。

      • VMware 4.xからアップグレードする前に次の許可を持っているとします: セットアップパッケージは、VMware Tools.msiおよびVMware Tools64.msiです。

  2. 抽出したセットアップパッケージからOFXパッケージを作成します。

    1. 希望のパッケージを圧縮し、セットアップインストーラファイルが.zipアーカイブのルートにあることを確認します。

    2. .zipアーカイブの名前を1.packageに変更し、OFXパッケージとして使用できるようにします。

      メモ:複数のセットアップパッケージに対して1つのOFXパッケージを作成する場合は、各セットアップパッケージに独自の.zipアーカイブが必要であることを覚えておいてください。

      各パッケージは同じ名前(1.package)である必要があるため、OFXパッケージとして複数の.zipアーカイブを保存する場合は、それぞれのアーカイブを独自のサブディレクトリに保存する必要があります。

  3. 適切なOFXパッケージ(1.package)をPlateSpin Server上の%ProgramFiles%\PlateSpin Migrate Server\Packages\%GUID%ディレクトリにコピーします。

    %GUID%の値は、表 32-1に示すように、VMware ESXホストとそのVMware Toolsアーキテクチャのバージョンによって異なります。適切なGUIDの値を使用して、パッケージを正しいディレクトリにコピーUます。

    表 32-1 VMware Toolsディレクトリ名のGUID

    VMware Serverバージョン

    VMwareツールアーキテクチャ

    GUID

    4.0

    x86

    D052CBAC-0A98-4880-8BCC-FE0608F0930F

    4.0

    x64

    80B50267-B30C-4001-ABDF-EA288D1FD09C

    4.1

    x86

    F2957064-65D7-4bda-A52B-3F5859624602

    4.1

    x64

    80B1C53C-6B43-4843-9D63-E9911E9A15D5

    5.0

    x86

    AD4FDE1D-DE86-4d05-B147-071F4E1D0326

    5.0

    x64

    F7C9BC91-7733-4790-B7AF-62E074B73882

    5.1

    x86

    34DD2CBE-183E-492f-9B36-7A8326080755

    5.1

    x64

    AD4FDE1D-DE86-4d05-B147-071F4E1D0326

    5.5

    x86

    660C345A-7A91-458b-BC47-6A3914723EF7

    5.5

    x64

    8546D4EF-8CA5-4a51-A3A3-6240171BE278

    6.0

    x86

    311E672E-05BA-4CAF-A948-B26DF0C6C5A6

    6.0

    x64

    D7F55AED-DA64-423F-BBBE-F1215529AD03

    6.5

    x86

    D61C0FCA-058B-42C3-9F02-898F568A3071

    6.5

    x64

    5D3947B7-BE73-4A00-A549-B15E84B98803

32.3.4 PlateSpin Serverへの仮想マシンの登録(VMware)

仮想マシンを作成してPlateSpin ISOでブートする準備ができたら、いつでもPlateSpin ServerにターゲットVMとして登録することができます。詳細については、「仮想ホスト上でのターゲットVMの登録と検出」を参照してください。

32.3.5 ターゲット仮想マシンへのソースワークロードのマイグレーション(VMware)

  1. PlateSpin Migrate Clientを使用して、X2Pマイグレーションジョブを開始します。この時、ソースワークロードをジョブのマイグレーションソースとして使用し、ターゲットをVMware上の新しいVMとして使用します。

    詳細については、「物理マシンへのマイグレーション」を参照してください。

  2. [仮想マシンの設定]ダイアログのホスト固有のターゲットVM環境設定オプションについては、次を参照してください:

  3. ホスト固有のストレージ設定オプションについては、セクション 32.2.3, ドライブ環境設定: VMware ESXを参照してください。

  4. PlateSpin Migrate Clientの[ジョブ]ビューでマイグレーションジョブを監視します。

    ジョブがターゲットマシンの設定の手順に達すると、仮想マシンのコンソールは、PlateSpin ISOイメージのブートプロンプトに戻ります。

  5. 仮想マシンをシャットダウンし、ブートイメージからではなくディスクからブートするように再設定します。

  6. 仮想マシンの電源をオンにします。

    マイグレーションジョブが再開し、ターゲットが再起動され、ワークロードの設定が完了します。