5.2 アマゾンウェブサービスにワークロードをマイグレートするための前提条件

5.2.1 アマゾンウェブサービスにワークロードをマイグレートするための計画

PlateSpin Migrateでは、PlateSpin Migrate Clientを使用して、次のWindowsワークロードとLinuxワークロードをAWSにマイグレートできます。

Windows:

  • Microsoft Windows Server 2012 R2

  • Microsoft Windows Server 2012

  • Microsoft Windows Server 2008 R2

  • Microsoft Windows Server 2008 (32 ビットおよび 64 ビット)

  • Microsoft Windows Server 2003 R2 (32ビットおよび64ビット)

  • Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 1 (SP1)以降

Linux:

  • Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 5.1~5.11、6.1~6.6、7.0~7.1

  • SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 11 SP2、SP3

  • Cent OS 5.1~5.11、6.1~6.6、7.0

  • OEL 6.1~6.6、7.0

メモ:AWSソースワークロードからAWSターゲットコンテナへのマイグレーションはサポートされていません。

PlateSpin Migrate Clientを使用してワークロードをAWSにマイグレートする前に、次の点を考慮してください。

  • Windowクラスタワークロードのマイグレーションはサポートされていません。

  • Linux UEFIワークロードのマイグレーションはサポートされていません。ただし、Windows UEFIワークロードはBIOSワークロードとしてマイグレートされます。

  • PlateSpin Migrate Webインタフェースでは、AWSにワークロードをマイグレートすることはできません。AWSにワークロードをマイグレートするには、PlateSpin Migrate Clientを使用する必要があります。

  • PlateSpin Migrateは、Windowsの場合最大26個のボリューム(EBSボリューム)、Linuxの場合40個のボリューム(EBSボリューム)を持つAWSターゲットインスタンスをサポートしています。この場合、各ディスクのボリューム数は15個を超えません。

  • Migrateでは、ソースワークロードのコア設定、メモリ設定、ボリューム設定、およびNIC設定以上のAWSインスタンスサイズを推奨します。ただし、AWSリージョンで使用できる最大インスタンスサイズによる制限に従って、ターゲットワークロードの要件に基づいてこれより小さいか大きいインスタンスサイズを選択できます。

  • AWSインスタンス上に作成されるディスクのサイズは、ソースディスクパーティションに約1GBを足したサイズになります。

5.2.2 アマゾンウェブサービスにワークロードをマイグレートするための要件

PlateSpin Migrateサーバは、ソースワークロードが存在する場所にオンプレミスでインストールすることも、AWS自体にインストールすることもできます。

PlateSpin Migrateを使用してAWSにワークロードをマイグレートする前に、次のクラウドアクセス前提条件が正しく設定されて使用可能になっていることを確認してください。

  • AWSアカウント、およびアカウントのサブスクリプション。AWSアカウントを作成するには、アマゾンウェブサービスコンソールにアクセスします。

  • AWSゲートウェイをオンプレミスゲートウェイに接続するVPN接続。

  • AWSリソースを仮想ネットワークで起動するためのAmazon Virtual Private Cloud (VPC)。Amazon Virtual Private Cloudのドキュメントを参照してください。

  • PlateSpin Migrate Serverのライセンス。

  • AWSインスタンスにログインするためのキーペア。デフォルトでは、Amazonは.pem形式でキーペアを生成します。ただし、PlateSpin Migrateはこのキーペアを.ppk形式で変換して保管します。

  • マイグレーションを実行するための、AWSユーザのAWS資格情報キー(アクセスキーと秘密アクセスキーの組み合わせ)。

  • セキュリティグループ、および次のポート経由のトラフィックを許可するVPCゲートウェイ。

    タイプ

    ポート範囲

    RDP

    3389

    SSH

    22

    TCP

    0 ~ 65535

    UDP

    0 ~ 65535

  • マイグレーションを正常に実行するための最低限のネットワーク関連前提条件は次のとおりです。

    • ソースワークロードとターゲットワークロードは、ポート443を介してPlateSpin Migrateサーバと通信できる必要があります。ターゲットワークロードは、AWSに配置されるソースワークロードのレプリカです。

    • PlateSpin Migrateサーバは、ポート443を介してAWS APIエンドポイントと通信できる必要があります。

    • PlateSpin Migrateサーバは、検出に使用されるポート(DCOM、WMI、およびRPC)を介してソースワークロードと通信できる必要があります。

    • ターゲットワークロードは、ポート3725(デフォルト)を介してソースワークロードと通信できる必要があります。通信は双方向です。ポート番号は設定可能です。

      マイグレーションネットワーク全体にわたる詳細なアクセスおよび通信の要件については、セクション 2.8, マイグレーションネットワークにわたるアクセスおよび通信の要件を参照してください。

  • ソースワークロードに関するMicrosoft .NET Frameworkの要件は次のとおりです。

    • Windows Server 2008 R2ワークロードをマイグレートするには、.NET Framework 4.5以上が必要です。

    • Windows Server 2003、Windows Server 2003 R2、またはWindows Server 2008のワークロードをマイグレートするには、.NET Framework 3.5以上が必要です。

  • ソースワークロードのボリュームラベルに特殊文字を使用することはできません。

  • マイグレートするWindowsワークロード上で、ターゲットワークロード上のボリュームがソースワークロード上と同様にマウントされるようにするために、SANポリシーをOnlineAllに設定する必要があります。

  • AWSにマイグレートされたWindowsワークロードをドメインの一部にするには、 AWSサブネット内にあるドメインのDNSサーバの詳細を設定する必要があります。

5.2.3 Replication EnvironmentのAmazonマシンイメージとスナップショットの作成

PlateSpin Migrateは以下を使用します。

  • 完全レプリケーションの実行時: PlateSpin Migrate Replication EnvironmentのAmazonマシンイメージ(AMI)。

  • Server Syncの実行時: PlateSpin Migrate Replication Environmentのルートボリュームのスナップショット。

PlateSpin Migrate Replication Environment AMIはAWSで提供されています。このAMIのインスタンスを作成して、インスタンスにキーペアを割り当て、このインスタンスからルートボリュームのAMIとスナップショットを作成する必要があります。

PlateSpin Replication EnvironmentのAMIとスナップショットを作成するには、次の手順に従います。

  1. アマゾンウェブサービスコンソールにアクセスして、AWSコンソールにログインします。

  2. AWSで提供されているPlateSpin Replication Environment AMIのインスタンスを起動します。

  3. 必要に応じて、インスタンスの起動の詳細を確認して設定します。続いて、Launch (起動)をクリックして、インスタンスにキーペアを割り当て、インスタンスを作成します。

  4. コンソールに表示されるインスタンスIDをクリックして、起動したインスタンスに移動します。

  5. インスタンスを選択して、Actions (アクション) > Image (イメージ) > Create Image (イメージの作成)の順にクリックして、AMIを作成します。

  6. コンソールに表示されるAMI IDを記録します。

  7. コンソールページの下部までスクロールして、Description (説明)タブを表示します。Root device (ルートデバイス)オプションに対して表示されているデバイス名をクリックします。

  8. EBS IDオプションに対して表示されているボリュームIDをクリックして、ボリュームを表示します。続いて、Actions (アクション) > Create Snapshot (スナップショットの作成)の順にクリックして、ルートボリュームのスナップショットを作成します。

  9. コンソールに表示されたスナップショットIDを書き留めて、ステップ 3で作成されたインスタンスを終了します。

5.2.4 アマゾンウェブサービスへのマイグレーションジョブを設定する際のベストプラクティス

AWSへのマイグレーションジョブが失敗しないようにするため、マイグレーションジョブを設定する際には、次のベストプラクティスを採用する必要があります。

  • ネットワークに静的IPアドレスを使用する場合、サポートされるサブネット範囲内でそのアドレスが固有であることを確認します。

  • 任意の時点で実行されているターゲットインスタンスの数は、サブスクリプションに適用されるインスタンス制限を超えてはなりません。

    メモ:すべてのマイグレーションジョブは、一時的なAWSインスタンスを使用してマイグレーションを行います。

5.2.5 AWSのネットワーキングガイドライン

AWSにワークロードをマイグレートする際は、次のガイドラインを考慮してください。

複数のNICを備えたワークロード

複数のNICを備えたワークロードの場合、AWSでは、ターゲットインスタンスにプライベートIPアドレスのみが提供されます。したがって、ターゲットインスタンスとの接続で使用できるのはプライベートIPアドレスのみです。

AWS VPN上で接続されているワークロードのプライベートIPアドレスとパブリックIPアドレス

それぞれのAWS VMには、AWS環境外のマシンとの通信用として、1つのパブリックIPアドレスと1つのプライベートIPアドレスが割り当てられます。これらのIPアドレスは、そのVMのプライマリネットワークインタフェースと自動的に関連付けられます。

MicrosoftリモートデスクトップクライアントまたはSSHを使用して、AWS VMにリモートで接続できます。IPアドレスを次のように指定します。

  • プライベートIPアドレス: お使いのマシンがAWS VPNのアドレス空間に含まれている場合は、VMのプライベートIPアドレスを使用します。

  • パブリックIPアドレス: お使いのマシンがAWS VPNのアドレス空間に含まれていない場合は、VMのパブリックIPアドレスを使用します。複数のNICを備えたターゲットワークロードには、パブリックIPアドレスは設定されません。