MigrateAgent (MigrateAgent.cli.exe)は、ブロックベース転送ドライバのインストール、アップグレード、クエリ、またはアンインストールを実行するために使用できるコマンドラインユーティリティです。ドライバをインストール、アンインストール、またはアップグレードしたときは常に再起動が必要ですが、MigrateAgentユーティリティを使用すると、これらの操作を実行するタイミングを柔軟に制御できるため、サーバが再起動されるタイミングも柔軟に制御できます。たとえば、MigrateAgentユーティリティを使用して、最初のレプリケーション時ではなくスケジュールされたダウンタイム時にドライバをインストールできます。
MigrateAgentユーティリティの構文は次のとおりです。
MigrateAgent.cli.exe [Option] [/psserver=%IP%]
表 8-1では、MigrateAgent.cli.exeコマンドで使用できるオプションとスイッチを説明しています。
表 8-1 MigrateAgentコマンドのオプションとスイッチ
使用法 |
説明 |
---|---|
オプション |
|
h|?|help |
このコマンドの使用方法とオプションを表示します。 |
logs|view-logs |
アプリケーションログディレクトリを開きます。 |
status |
PlateSpinのコントローラとドライバのインストールステータスを表示します。 |
din|driver-install |
PlateSpinドライバをインストールします。 |
dup|driver-upgrade |
PlateSpinドライバをアップグレードします。 |
dun|driver-uninstall |
PlateSpinドライバをアンインストールします。 |
スイッチ |
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/psserver=%IP% |
status、driver-install、またはdriver-upgradeの各オプションの呼び出し時に、指定されたサーバからブロックベース転送ドライバをダウンロードします。 |
MigrateAgentユーティリティには、ブロックベース転送ドライバがバンドルされています。別の方法として、status、driver-install、またはdriver-upgradeの各オプションの呼び出し時にPlateSpin Serverからドライバをダウンロードするために、/psserver=コマンドラインスイッチを指定することができます。この方法は、サーバには新しいドライバパッケージのパッチが適用されている一方で、MigrateAgentコマンドラインユーティリティにはパッチが適用されていない場合に便利です。
メモ:混乱を避けるために、MigrateAgentを使用する方法として、ドライバをインストール、アンインストール、またはアップグレードした後、レプリケーションを実行する前に再起動することをお勧めします。
ドライバをインストール、アップグレード、またはアンインストールするたびに、システムを再起動する必要があります。再起動により、実行中のドライバは停止し、新しいドライバがシステム再起動時に適用されます。レプリケーションの前にシステムを再起動しなかった場合、ソースはそれらの操作が完了していないかのように動作を続行します。たとえば、ドライバをインストールした後でシステムを再起動しなかった場合、ソースは、レプリケーション中にインストールされたドライバがないかのように動作します。同様に、ドライバをアップグレードした後で再起動しなかった場合、システムを再起動するまでは、ソースはすでに実行中のドライバをレプリケーション時に使用し続けます。
インストールされたドライバのバージョンと実行中のドライバのバージョンが異なる場合、statusオプションの出力によって、再起動が必要であることが示されます。次に例を示します。
C:\MigrateAgent\MigrateAgent.cli.exe status Step 1 of 2: Querying the PlateSpin controller service Done Step 2 of 2: Querying the installed PlateSpin driver version Done The task completed successfully PlateSpin Controller Service Status The PlateSpin Controller service is not installed PlateSpin Driver Status Installed Driver Version: 8.0.0.11 Running Driver Version: Not running. Reboot to load the driver. Upgrade Available: No
PlateSpinは、ドライバのインストールまたはアップグレードを完了するために再起動が必要であることをユーザに警告するタスクを作成します。この通知は、[Tasks (タスク)]リスト(図 8-1)に表示されます。レプリケーション中は、この通知が[コマンドの詳細]ページ(図 8-2)に表示されます。
図 8-1 再起動通知タスク
図 8-2 レプリケーション中の再起動通知
ソースマシンを再起動すると、インストールまたはアップグレードしたドライバが適用されて起動します。ドライバが最近インストールされた場合、ソースのすべての変更が反映されていることを保証するために、再起動後に完全レプリケーションまたはサーバ同期レプリケーションを1回実行する必要があります。このサーバ同期レプリケーションは、[Status (ステータス)]フィールドで警告として表示されます(図 8-3)。それ以降の増分レプリケーションは、警告なしで完了します。
図 8-3 サーバ同期の必要性の通知