52.2 iManagerのアップグレード

一般に、iManagerのアップグレードプロセスは、ポート値や認定されたユーザなど、configiman.propertiesファイルに既存の環境設定値を使用します。設定ファイルのserver.xmlcontext.xmlをこれまでに変更したことがある場合、アップグレードする前にそれらのファイルをバックアップすることをお勧めします。

アップグレードプロセスでは、次のアクティビティを実行します。

52.2.1 LinuxでのiManagerのアップグレード

以前のバージョンのiManagerが、iManagerサーバのセットアッププログラムにより検出された場合は、インストール処理を中止するか、すでにインストールされているiManager、JRE、およびTomcatを削除するかを尋ねる選択肢が提示されることがあります。

iManagerをアップグレードする前に、コンピュータが前提条件とシステム要件を満たすことを確認します。詳細については、次のソースを参照してください。

メモ:アップグレードプロセスは、iManagerの古いバージョンで設定されていたHTTPポートとSSLポートの値を使用します。

LinuxでiManagerサーバをアップグレードするには:

  1. インストールプログラムを実行するコンピュータにrootまたはrootと同等のユーザとしてログインします。

  2. (状況によって実行)設定ファイルのserver.xmlcontext.xmlを変更していた場合、アップグレードを実行する前にこれらのファイルのバックアップコピーを別の場所に保存します。

    アップグレードプロセスはこれらの設定ファイルを置き換えます。

  3. NetIQダウンロードWebサイトで、iManager製品を検索して必要なiManagerバージョンを選択し、.tgzファイルをサーバ上のディレクトリにダウンロードします。たとえば、iMan_277_linux.tgzです。

  4. iManagerフォルダを展開するため、次のコマンドを入力します。

    tar -zxvf iMan_version_linux.tgz

  5. シェルで/extracted_directory/iManager/installs/linuxディレクトリに移動します。

    このパスは、iManagerのファイルをコピーまたは展開したディレクトリに対する相対パスです。

  6. (状況によって実行)コマンドライン(テキスト)インストールを実行するには、次のコマンドを入力します。

    ./iManagerInstallLinux.bin
    
  7. (状況によって実行)インストールプログラムのウィザードを実行するには、次のコマンドを入力します。

    ./iManagerInstallLinux.bin -i gui
    
  8. スプラッシュスクリーンで、言語を指定して[OK]をクリックします。

  9. アップグレードのプロンプトが表示されたら、[アップグレード]を選択します。

  10. 概要を読み、[次へ]をクリックします。

  11. ライセンス契約に同意して、[次へ]をクリックします。

  12. (オプション) iManagerでIPv6アドレスを使用するには、[Enable IPv6 (IPv6を有効にする)]ウィンドウで[はい]をクリックします。

    iManagerのアップグレード後にIPv6アドレスを有効にすることもできます。詳細については、セクション 22.2, インストール後におけるiManagerのIPv6アドレス対応の設定を参照してください。

  13. 次へ]をクリックします。

  14. [Pre-Upgrade Summary (アップグレード前の概要)]ページを確認し、[Next (次へ)]をクリックします。

    アップグレード処理には数分かかることがあります。このプロセスは、iManagerコンポーネントの新しいファイルを追加したり、iManager環境設定を変更したりします。詳細については、アップグレードのリリースノートを参照してください。

  15. アップグレードプロセスが完了したら、[Done (完了)]をクリックします。

  16. iManagerの初期化が完了したら、[Getting Started (初めに)]ページの1番目のリンクをクリックしてログインします。詳細については、『NetIQ iManager 2.7.7管理ガイド』の「Accessing iManager」を参照してください。

  17. (状況によって実行)アップグレードプロセスを開始する前に設定ファイルのserver.xmlcontext.xmlのバックアップコピーを作成していた場合、新しい設定ファイルをバックアップコピーで置き換えます。

52.2.2 WindowsでのiManagerのアップグレード

iManagerサーバのセットアッププログラムが古いバージョンのiManagerがインストールされていることを検出した場合、インストールされているバージョンをアップグレードするように要求するメッセージが表示される可能性があります。アップグレードする場合、インストールプログラムは、既存のバージョンのJREとTomcatを最新バージョンに置き換えます。また、iManagerが最新バージョンにアップグレードされます。

iManagerをアップグレードする前に、コンピュータが前提条件とシステム要件を満たすことを確認します。詳細については、次のソースを参照してください。

メモ:アップグレードプロセスは、iManagerの古いバージョンで設定されていたHTTPポートとSSLポートの値を使用します。

iManagerをWindowsにインストールする

  1. iManagerをアップグレードするコンピュータに管理特権を持つユーザとしてログインします。

  2. (状況によって実行)設定ファイルのserver.xmlcontext.xmlを変更していた場合、アップグレードを実行する前にこれらのファイルのバックアップコピーを別の場所に保存します。

    アップグレードプロセスはこれらの設定ファイルを置き換えます。

  3. NetIQダウンロードWebサイトで、必要なiManagerバージョンを選択し、win.zipファイルをサーバ上のディレクトリにダウンロードします。たとえば、iMan_277_win.zipです。

  4. win.zipファイルをiManagerフォルダに展開します。

  5. iManagerInstall.exeを実行します。このファイルは、デフォルトではextracted_directory\iManager\installs\winフォルダにあります。

  6. iManagerのようこそウィンドウで言語を選択して、[OK]をクリックします。

  7. Introduction (概要)]ウィンドウで[次へ]をクリックします。

  8. ライセンス契約に同意して、[次へ]をクリックします。

  9. (オプション) iManagerでIPv6アドレスを使用するには、[Enable IPv6 (IPv6を有効にする)]ウィンドウで[はい]をクリックします。

    iManagerのアップグレード後にIPv6アドレスを有効にすることもできます。詳細については、セクション 22.2, インストール後におけるiManagerのIPv6アドレス対応の設定を参照してください。

  10. 次へ]をクリックします。

  11. アップグレードのプロンプトが表示されたら、[アップグレード]を選択します。

  12. (状況によって実行)[Detection Summary (検出の概要)]ウィンドウをレビューします。

    Detection Summary (検出の概要)]ウィンドウには、iManagerがアップグレードされた後に使用するサーブレットコンテナおよびJVMソフトウェアの最新バージョンが表示されます。

  13. 次へ]をクリックします。

  14. [インストール前の概要]ページを確認して、[インストール]をクリックします。

    アップグレード処理には数分かかることがあります。このプロセスは、iManagerコンポーネントの新しいファイルを追加したり、iManager環境設定を変更したりします。詳細については、アップグレードのリリースノートを参照してください。

  15. (状況によって実行)[Install Complete (インストール完了)]ウィンドウに次のエラーメッセージが表示される場合、次の手順を実行します。

    The installation of iManager version is complete, but some errors occurred during the install.
    Please see the installation log Log file path for details. Press "Done" to quit the installer.
    
    1. エラーメッセージに表示されているログファイルのパスを書き留めます。

    2. Install Complete (インストール完了)]ウィンドウで、[完了]をクリックします。

    3. ログファイルを開きます。

    4. (状況によって実行)ログファイルに次のようなエラーがある場合は、エラーメッセージを無視します。インストールが成功し、iManagerは正常に機能します。

      Custom Action: com.novell.application.iManager.install.InstallDLLs 
      Status: ERROR 
      Additional Notes: ERROR - class com.novell.application.iManager.install.InstallDLLs NonfatalInstallException C:\WINDOWS\system32\msvcr71.dll (The process cannot access the file because it is being used by another process)
      
    5. (状況によって実行)ログファイルに記録されているエラーがステップ 20.dに示すエラーでない場合は、インストールを再試行することをお勧めします。

  16. 完了]をクリックします。

  17. iManagerの初期化が完了したら、[Getting Started (初めに)]ページの1番目のリンクをクリックしてログインします。詳細については、『NetIQ iManager 2.7.7管理ガイド』の「Accessing iManager」を参照してください。

  18. (状況によって実行)アップグレードプロセスを開始する前に設定ファイルのserver.xmlcontext.xmlのバックアップコピーを作成していた場合、新しい設定ファイルをバックアップコピーで置き換えます。

52.2.3 iManagerのサイレントアップグレード

LinuxサーバまたはWindowsサーバで標準のサイレントインストールを実行するには、デフォルトのインストール値を使用します。

  1. NetIQダウンロードWebサイトで、必要なiManagerバージョンを選択します。次に例を示します。

    • Linux: iMan_version_linux.tgz

    • Windows: iMan_version_win.zip

  2. アップグレードファイルをサーバ上のディレクトリにダウンロードします。

  3. (状況によって実行) Windowsコンピュータ上で、win.zipファイルをiManagerフォルダに展開します。

  4. コンソールウィンドウで、アップグレードファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。

  5. コマンドラインで次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Linux: ./iManagerInstall platform.bin -i silent

    • Windows: iManagerInstall.exe -i silent

52.2.4 役割ベースサービスの更新

役割ベースサービス(RBS)コレクションがすでに含まれているeDirectoryツリーに初めてiManagerを使用してログインする場合、役割情報の一部は表示されない可能性があります。プラグインの一部は最新バージョンのiManagerと連携して動作するためにアップデートする必要があるので、この動作は正常です。iManagerで使用可能な機能をすべて表示および使用できるように、RBSモジュールを最新バージョンにアップデートすることをお勧めします。[RBS Configuration (RBS設定)]には、アップデートする必要があるRBSモジュールが表示されます。

複数の役割に同じ名前が付けられている場合があることにご注意ください。iManager 2.5以降、一部のプラグイン開発者がタスクIDやモジュール名を変更しましたが、表示名は同じです。この問題により、実際には古いバージョンのインスタンスと新しいバージョンのインスタンスが存在しているのに、役割が重複するように見えるという事象が発生します。

メモ:

  • iManagerをアップデートまたは再インストールする場合、インストールプログラムは既存のプラグインをアップデートしません。プラグインを手動でアップデートするには、iManagerを起動し、[Configure (設定)]>[Plug-in Installation (プラグインのインストール)]>[Available Novell Plug-in Modules (利用できるNovellプラグインモジュール)]の順に移動します。詳細については、セクション 20.3, iManagerプラグインのインストールの理解を参照してください。

  • iManagerの複数のインストールで、それぞれ異なる数のプラグインがローカルにインストールされている可能性があります。その結果、[Role Based Services (役割ベースサービス)]>[RBS Configuration (RBS設定)]ページから生成する特定のコレクションのモジュールレポートに不一致が表示される可能性があります。iManagerの複数のインストールの間でプラグインの数を同じにするには、ツリーの各iManagerインスタンスに同じプラグインのサブセットをインストールする必要があります。

古いRBSオブジェクトをチェックしてアップデートするには:

  1. iManagerにログインします。

  2. [設定]ビューで[役割ベースサービス]>[RBSの設定]の順に選択します。

    [2.x Collections (2.xコレクション)]タブページの表で古いモジュールをレビューします。

  3. (オプション)モジュールをアップデートするには、次の手順を実行します。

    1. アップデートするコレクションの[Out-Of-Date ()]列の数値をクリックします。

      古いモジュールのリストが表示されます。

    2. アップデートするモジュールを選択します。

    3. 表の上部にある[Update (アップデート)]をクリックします。

52.2.5 Plug-in Studioでのプラグインの再インストールまたはマイグレート

[Plug-in Studio (Plug-in Studio)]でプラグインを別のiManagerインスタンスまたはiManagerの新しいバージョンまたはアップデートされたバージョンにマイグレートまたは複製できます。

  1. iManagerにログインします。

  2. iManagerの[Configure (設定)]ビューで、[Role Based Services (役割ベースサービス)]>[Plug-in Studio (Plug-in Studio)]の順に選択します。

    コンテンツフレームには、プラグインが属するRBSコレクションの場所を含む、インストールされたカスタムプラグインのリストが表示されます。

  3. 再インストールまたはマイグレートするプラグインを選択し、[Edit (編集)]をクリックします。

    メモ:編集できるプラグインは一度に1つだけです。

  4. インストール]をクリックします。

  5. 再インストールまたはマイグレートする必要があるプラグインごとに、これらの手順を繰り返します。

52.2.6 iManagerプラグインのアップグレードまたは再インストール後のアップデート

iManager 2.7.7にアップグレードするか、または再インストールする際、インストールプロセスは既存のプラグインをアップデートしません。プラグインがiManagerバージョン2.7.7に一致していることを確認します。詳細については、セクション 20.3, iManagerプラグインのインストールの理解を参照してください。

  1. iManagerを開きます。

  2. Configure (設定)]>[Plug-in Installation (プラグインのインストール)]>[Available Novell Plug-in Modules (利用できるNovellプラグインモジュール)]の順に移動します。

  3. プラグインをアップデートします。