10.2 アップグレードとマイグレーションの理解

既存のIdentity Managerインストールの最新バージョンをインストールする場合、通常はアップグレードを実行します。ただし、新しいバージョンのIdentity Managerが既存のバージョンからのアップグレードパスを提供していない場合は、4.8へのアップグレードが可能なバージョンにアップグレードする必要があります。または、新しいマシンへのマイグレーションを実行することもできます。マイグレーションは、新しいサーバにIdentity Managersをインストールして、既存のデータをこの新しいサーバにマイグレートすることとして定義されています。

製品評価期間中またはAdvanced Editionのアクティベーション後に、ご使用の環境でAdvanced Edition機能が必要ないときは、Standard Editionに「切り替え」たい場合があります。Identity Managerでは、簡単な手順に従って、Advanced EditionからStandard Editionに切り替えることができます。

アップグレード

Identity Manager 4.7 Standard EditionおよびAdvanced Editionは、通常はアップグレード可能です。

  • Identity Manager 4.7 Standard Edition: Identity Manager 4.7 Standard Editionを現在インストールしている場合は、それをIdentity Manager 4.8 Standard Editionに直接アップグレードできます。詳細については、『NetIQ Identity Manager 4.8 Standard Editionをインストールおよびアップグレードするためのクイックスタートガイド』を参照してください。

    Identity Manager 4.7 Standard EditionをIdentity Manager 4.8 Advanced Editionにアップグレードするには、次のいずれかのアプローチを選択して、アップグレードを完了してください。

    • Identity Manager 4.7 Standard EditionをIdentity Manager 4.8 Standard Editionにアップグレードし、それをIdentity Manager 4.8 Advanced Editionにアップグレードします。

    • Identity Manager 4.7 Standard EditionをIdentity Manager 4.7 Advanced Editionにアップグレードし、それをIdentity Manager 4.8 Advanced Editionにアップグレードします。

  • Identity Manager 4.7 Advanced Edition: 現在Identity Manager 4.7 Advanced Editionをインストールしている場合は、それをIdentity Manager 4.8 Advanced Editionに直接アップグレードできます。詳細については、Identity Managerのアップグレードのチェックリストを参照してください。

NICIの最新バージョンを含むIdentity Manager 4.7.4を4.8にアップグレードすると、NICIの最新バージョンがすでにインストールされているので、Upgrade.logに終了コード1603が表示されます。このコードは無視して構いません。

マイグレーション

直接アップグレードを実行できない場合もあります。このようなシナリオでは、マイグレーションが推奨されます。たとえば、今後サポートされないオペレーティングシステムを実行しているサーバ上にIdentity Managerをインストールしていた場合、アップグレードではなく、マイグレーションを実行する必要があります。

1つのドライバセットに複数のサーバを関連付けている場合、一度に1台のサーバに対してアップグレードまたはマイグレーションを実行することができます。時間が足りずに一度ですべてのサーバをアップグレードしない場合、各サーバのアップグレードが完了するまでは、ドライバは複数のバージョンのIdentity Managerと連携して動作します。

重要:Identity Manager 4.8以降でのみサポートされているドライバの機能を有効にした場合、バージョンが混在しているサーバでは、ドライバは動作を停止します。古いエンジンは新しい機能を扱うことができません。そのため、すべてのサーバをIdentity Manager 4.8以降にアップグレードするまでは、ドライバは動作しません。

Advanced EditionからStandard Editionへの切り替え

Identity Managerでは、製品評価期間またはAdvanced Editionのアクティベーション後に、Advanced EditionからStandard Editionに切り替えることができます。

重要:Advanced Editionのアクティベーションをすでに適用している場合は、すべてのStandard Edition機能がAdvanced Editionで使用可能であるため、Standard Editionに移行する必要はありません。ご使用の環境でAdvanced Edition機能が必要なく、Identity Managerの展開をスケールダウンする場合にのみStandard Editionに切り替える必要があります。詳細については、「セクション 12.0, Advanced EditionからStandard Editionへの切り替え」を参照してください。