1.4 Identity Managerツール

すべてのインストールに必要

Identity Managerには、ソリューションの実装、カスタマイズ、および保守を容易にする管理ツールのセットが含まれています。これらのツールの一部はIdentity Managerとともにインストールされ、一部は個別にインストールする必要があります。

1.4.1 Designer for Identity Manager

Designer for Identity Manager (Designer)は、ネットワーク環境またはテスト環境におけるIdentity Managerソリューションの設計、テスト、ドキュメント化、および展開を支援します。Identity Managerプロジェクトをオフライン環境で設定してからライブシステムに展開できます。設計上の観点から、Designerは次のことに役立ちます。

  • Identity Managerソリューションを構成するすべてのコンポーネントをグラフィカルに表示し、それらがどのように相互作用しているかを確認する。

  • テストソリューションの一部または全体を運用環境に展開する前に、Identity Manager環境を変更およびテストして、想定どおりに動作しているかを確認します。

Designerは、設計情報とレイアウト情報を維持します。ボタンをクリックするだけで、好みのフォーマットで情報を印刷できます。さらに、エンタープライズレベルのプロジェクト作業を複数のチームで共有することもできます。

Identity Managerは、Designer用に別個のインストールプログラムを提供します。

1.4.2 Identity Manager用のAnalyzer

Analyzer for Identity Manager (Analyzer)は、内部データ品質ポリシーへの準拠を支援するデータ分析、クレンジング、調整、およびレポーティングの各機能を提供します。Analyzerを使用すると、企業内に保存されているすべてのデータを分析、拡張、および制御できます。Analyzerには、次の機能があります。

  • Analyzerのスキーママップにより、アプリケーションのスキーマ属性を、Analyzerの基本スキーマの対応するスキーマ属性に関連付けます。これにより、データ分析およびクリーニング操作によって異種システム間の類似する値を適切に関連付けることができます。このために、AnalyzerはDesignerのスキーママッピング機能を利用します。

  • Analysis Profileエディタを使用すると、1つ以上のデータセットインスタンスを分析するためのプロファイルを設定できます。各分析プロファイルには1つ以上のメトリクスが含まれており、これらを基準にして属性値を評価することで、データが定義済みのデータフォーマット標準にどの程度準拠しているかを確認できます。

  • Matching Profileエディタを使用して、1つ以上のデータセットの値を比較できます。指定したデータセット内に重複する値がないかどうか、または2つのデータセット間で一致する値がないかどうかを確認できます。

Identity Managerは、Analyzer用に別個のインストールプログラムを提供します。

さまざまなIdentity Managerコンポーネントの目的とインストール方法を理解したら、図 1-3を参照して、コンポーネントが互いにどのように相互作用するかを理解してください。

図 1-3 Identity Managerのコンポーネントの相互作用