16.2 識別情報アプリケーションで使用するクラスタの準備

識別情報アプリケーションはHTTPのセッションレプリケーションとセッションフェールオーバーをサポートします。つまり、ノードでセッション処理中にノードにエラーが発生した場合、そのセッションは中断されることなく、同じクラスタ内の別のサーバ上で再開されます。クラスタに識別情報アプリケーションをインストールする前に、環境を準備する必要があります。

16.2.1 Tomcat環境のクラスタグループの理解

ユーザアプリケーションクラスタグループはUUID名を使用して、ユーザがサーバに追加する他のクラスタグループと競合するリスクを最小限に抑えます。ユーザアプリケーション管理機能を使用して、ユーザアプリケーションクラスタグループの環境設定を変更できます。クラスタ設定の変更がサーバノードで有効になるのは、そのノードを再起動した場合のみです。

16.2.2 ワークフローエンジンIDのシステムプロパティの設定

クラスタ内で識別情報アプリケーションをホストする各サーバでは、ワークフローエンジンを実行できますクラスタとワークフローエンジンのパフォーマンスを保証するために、クラスタ内のすべてのサーバが同じパーティション名とパーティションUDPグループを使用する必要があります。また、クラスタ内の各サーバを起動する際に一意のワークフローエンジンIDを指定する必要があります。なぜなら、ワークフローエンジンのクラスタリングは、識別情報アプリケーションのキャッシュフレームワークとは独立して動作するからです。

ワークフローエンジンが適切に動作することを保証するには、Tomcatのシステムプロパティを設定する必要があります。

  1. クラスタ内の識別情報アプリケーションサーバごとに、新しいJVMシステムプロパティを作成します。

  2. このシステムプロパティにcom.novell.afw.wf.engine-idという名前を付けます。ここで、engine-idは一意な値です。

  3. Identity ApplicationsとIdentity Reportingは、Identity VaultとIdentity Managerエンジンにあります。