NetIQ Identity Manager Designer 4.8リリースノート

2019年10月

NetIQ Identity Manager Designer 4.8には、新機能が追加され、さらに使いやすくなっており、以前にあった問題もいくつか解決されています。

これらの改善の多くは、お客様から直接ご提案いただいたものです。皆様の貴重なお時間とご意見に感謝いたします。弊社の製品が皆様のご期待に添えるよう、引き続きお力添えを賜りたく存じます。フィードバックがございましたら、弊社のコミュニティWebサイトIdentity Manager Community Forumsまでお寄せください。こちらのサイトでは、製品通知、ブログ、および製品ユーザグループのサービスも提供しています。

以前のリリースの新機能の詳細については、Identity ManagerマニュアルのWebサイトで「以前のリリース」のセクションを参照してください。

このリリースと最新のリリースノートに関する詳細情報については、Identity Managerのドキュメントページを参照してください。この製品をダウンロードするには、Identity Manager製品Webサイトをご覧ください。

1.0 新機能と変更点

この後の各セクションでは、このバージョンで提供されている主な機能、製品から削除された機能、およびこのリリースで解決されている問題について概要を示します。

1.1 新機能

このリリースでは以下の主な機能が提供されています。

サポートしているオペレーティングシステム

このリリースでは以下のプラットフォームのサポートが追加されました。

  • SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 12 SP4、およびSLES 15

  • RedHat Enterprise Linux (RHEL) 7.5、RHEL 7.6、RHEL 8

  • Windows 2016、Windows 2019

  • MacOS 10.14 (Mojave)

  • SUSE Linux Enterprise Desktop 15

  • OpenSuSe LEAP 15以降

Java 8 Update 222のサポート

DesignerはJava 8 Update 222にアップデートされました。

パッケージバージョン管理用のGitの使用

Identity Managerでは、Designerのパッケージのバージョンを管理するために、オープンソースバージョン管理システムであるGitが導入されています。Gitを使用すると、変更の履歴を管理、追跡、維持したり、以前の状態の取得またはパッケージのさまざまな状態の比較を迅速かつ効率的に行うことができます。詳細については、『NetIQ Designer for Identity Manager Administration Guide』の「Managing Package Versions Using Git」を参照してください。

新しいWorkflow Form Builderを使用したフォームの作成のサポート

Identity Managerでは、新しいWorkflow Form Builderでフォームを作成および管理するために、Designerのプロビジョニング要求定義エディタにJSONフォームという名前の新しいタブが導入されています。このタブを使用して作成されたフォームは、JSON形式で保存されます。

JSONフォームタブの使用の詳細については、『NetIQ Identity Manager - Administrator’s Guide to Designing the Identity Applications』の「About Form Builder」を参照してください。Workflow Form Builderでのフォームの作成の詳細については、『NetIQ Identity Manager - User’s Guide to Form Builder』を参照してください。

パフォーマンスの改善

Designerのパフォーマンスを改善するために、Designerソフトウェアに次の変更が加えられました。

  • Designerの起動速度を向上させるために、ドライバ設定ファイルはDesigner起動スクリプトの一部ではなくなりました。代わりに、これらのファイルはDesignerインストールパッケージにある別のプラグインに含まれています。ご使用の環境で必要なドライバのプラグインから環境設定ファイルを手動でロードする必要があります。

  • Designerを使用すると、Identity Manager環境でインストールされたパッケージを管理して、必要なパッケージのみをご使用の環境に保持することができます。

    Designerを初めて起動すると、[Manage Package (パッケージの管理)]ウィンドウが表示されます。または、ヘルプ > Manage Packages (パッケージの管理)に移動します。詳細については、『NetIQ Designer for Identity Manager Administration Guide』の「Managing Installed Packages」を参照してください。

  • アウトラインビューで、ユーザアプリケーションドライバを拡張できません。プロビジョニングビュータブを使用して、ユーザアプリケーションオブジェクトに変更を行います。

2.0 システム要件

ハードウェア要件とサポートされているオペレーティングシステムの詳細については、ドキュメント『Identity Manager 4.8のシステム要件』を参照してください。

3.0 Designer 4.8のインストール

Identity Manager 4.8を購入した後、Identity Manager製品Webサイトにログインして、購入したソフトウェアをダウンロードできるリンクをクリックします。次のファイルがあります。

ファイル名

説明

Identity_Manager_4.8_Designer_Linux.tar.gz

Linux用のDesignerが含まれています

Identity_Manager_4.8_Designer_Windows.zip

Windows用のDesignerが含まれています

Identity_Manager_4.8_Designer_MacOSX.dmg

MacOS 10.14 (Mojave)用のDesignerが含まれています

インストールキットをダウンロードするには、NetIQ DownloadsのWebサイトを参照してください。

4.0 Designer 4.8へのアップグレード

Designerインストールプログラムを使用して、Designer 4.7をDesigner 4.8にアップグレードできます。サポートされているアップグレードパスについては、『NetIQ Identity Managerセットアップガイド(Linux用)』のサポートされているアップグレードパスを参照するか、『NetIQ Identity Managerセットアップガイド(Windows用)』のサポートされているアップグレードパスを参照してください。

5.0 オフラインモードでのDesignerパッケージの更新

オフラインモードでDesignerパッケージを更新するには、コンピュータ上のローカルディレクトリでパッケージ更新ファイルを使用できるようにして、次にこのディレクトリからファイルを読み込むようにDesignerを設定します。

パッケージ更新ファイルのオフラインコピーを作成するには:

  1. Designerがインストールされているコンピュータにログインして、ローカルディレクトリを作成します。

  2. ステップ1で作成されたディレクトリにパッケージ更新ファイルをコピーします。

    • Linux: シェルで、そのディレクトリに移動して、以下のコマンドを実行します。

      wget -r -nH -np https://nu.novell.com/designer/packages/idm/updatesite1_0_0/

      wget -r -nH -np https://nu.novell.com/designer/packages/idm/updatesite2_0_0/

    • Windows: 次の操作を実行します。

      1. 以下のURLのいずれかを使用してパッケージ更新サイトを起動します。

        • https://nu.novell.com/designer/packages/idm/updatesite1_0_0/

        • https://nu.novell.com/designer/packages/idm/updatesite2_0_0/

      2. 必要なファイルを選択してダウンロードします。

ローカルディレクトリからファイルを読み込むようにDesignerを設定するには:

  1. Designerを起動します。

  2. Designerのメインメニューから、Windows > 初期設定をクリックします。

  3. NetIQ > Package Manager > Online Updates (オンライン更新)をクリックします。

  4. プラスアイコンをクリックして、新しいURLを追加します。

  5. 以下のフィールドに情報を指定します。

    1. ベンダ: パッケージ更新のベンダ名を指定します。

    2. URL: URLとしてfile:///<path_to_files>/packages/idm/updatesite1_0_0/を指定します。

      LinuxにマウントされたISOの場合、以下のURLフォーマットを使用します:

      file:////media/designer460offline/packages/idm/updatesite1_0_0/

      file:////media/designer460offline/packages/idm/updatesite2_0_0/

      メモ:複数のパッケージサイトを追加するには、このステップを繰り返して指定されたURLを含めます。

  6. OKをクリックします。

  7. 初期設定ウィンドウで当該のサイトに対して必要なチェックボックスを選択します。

    メモ:デフォルトでは新しいサイトが選択されます。

  8. 適用をクリックし、OKをクリックします。

  9. Designerのメインメニューから、ヘルプ > Check for Package Updates (パッケージ更新の確認)をクリックします。

  10. 必要な更新を選択して、はいをクリックし、Designerパッケージの更新を受け入れて更新します。

    変更を有効にするには、Designerを再起動する必要があります。

6.0 macOS 10.14 (Mojave)へのDesignerのインストール

NetIQには、DesignerをmacOS 10.14にインストールするためにIdentity_Manager_4.8_Designer_MacOSX.dmgファイルが用意されています。

DesignerをmacOSシステムにインストールするには、次のアクションを実行します。

  1. NetIQ DownloadsのWebサイトからIdentity_Manager_4.8_Designer_MacOSX.dmgをダウンロードします。

    メモ:Designerアプリケーションには、Designerの起動を妨げるcom.apple.quarantineなどの検疫属性が含まれることがあります。この問題を解決するには、『NetIQ Designer for Identity Manager Administration Guide』の「Unable to Launch Designer Application on Mac」を参照してください。

  2. 表示されるポップアップウィンドウから、Designerフォルダをインストールする場所にドラッグアンドドロップします。

    デフォルトでは、Designerを「アプリケーション」フォルダにダウンロードするように求められます。このフォルダにDesignerをインストールすることを選択すると、LaunchpadにDesignerショートカットが作成されます。

    重要:オペレーティングシステムにDesignerの2つのインスタンスをインストールする際は、次の考慮事項が当てはまります。

    • これらのインスタンスを2つの異なるフォルダにインストールします。

    • Designerの既存のインスタンスを含むフォルダに新しいインスタンスをインストールします。この場合、Designerの新しいインスタンスを配置する前に、必ず最初のインスタンスの名前を変更してください。

  3. Designerをはじめて起動し、次のメッセージが表示される場合は、updateInfoPlistScript.pyスクリプトを実行する必要があります。次のメッセージが表示されない場合は、機能が不足したまま、DesignerとAzul Zulu JDKアプリケーションのInfo.plistファイルが更新されます。

    このメッセージが表示されない場合は、ステップ 4に直接移動してください。

    図 1 古いJava SE 6のインストールに関するメッセージ

    メモ:システムにAzul Zulu JDKバージョン8u222-b10がインストールされていない場合は、これを<jdk>.dmgファイルからインストールしてからのみ、updateInfoPlistScript.pyスクリプトを実行してください。

    次の操作を実行します。

    1. ブラウザを開いて、次のURLを指定します。https://nu.novell.com/designer/IDM-Designer-MacOSX/

    2. updateInfoPlistScript.pyファイルをダウンロードします。

    3. ターミナルウィンドウを起動し、updateInfoPlistScript.pyファイルをダウンロードしたディレクトリから次のコマンドを実行します。

      sudo python updateInfoPlistScript.py

    4. Azul Zulu JDKバージョン8u222-b10に対応する値を指定します。

    5. 表示されるDesignerバージョンのリストから、必要なDesignerバージョンに対応する値を指定します。

      Info.plistファイルが更新されます。

  4. launchpad上のDesignerアイコンまたはインストール済みフォルダからDesignerアプリケーションをクリックしてDesignerを起動します。Designerの使用に関する詳細については、『NetIQ Designer for Identity Manager Administration Guide』を参照してください。

Designerのアンインストール

Designerをアンインストールするには、Designerフォルダを右クリックしてゴミ箱に入れるを選択します。

Designerがアンインストールされると、ショートカットはLaunchpadから自動的に削除されます。

Designerのトラブルシューティングについては、『NetIQ Designer for Identity Manager Administration Guide』の「Troubleshooting Designer」を参照してください。

7.0 既知の問題

NetIQ Corporationは、弊社の製品が企業のソフトウェアの必要にかなった質の高いソリューションを提供できるよう努めています。次の問題は、現在調査中です。いずれかの問題についてさらに支援が必要な場合は、テクニカルサポートに連絡してください。

7.1 PRDの比較機能で新しいJSONフォームのフォームの依存関係が表示されない

問題: 新しいJSONフォームを使用したプロビジョニング要求定義の場合に、比較機能でフォームの依存関係が表示されません。PRDの展開に対して比較>Reconcile (調整)操作が使用される場合は、フォームフィールドのどの変更も展開されません。

解決策: 展開機能を使用して、フォームの依存関係を表示し、フォームで行われた変更を展開します。

7.2 Select Form (フォームの選択)フィールドが単一値から複数値に変更された場合に、PRDが更新されない

問題: Form Builderで、選択フィールドなどのフィールドの属性を単一値から複数値に変更する場合は、変更がPRDで更新されません。テキストエディタのPRDでは、次のようにtarget-type="single-value"と表示されます。

<data-item
                data-type="string" name="select2"
                target="flowdata.Start/selectfieldrequest/select2"
                target-type="single-value"/>

解決策: PRDで変更のtarget-type="multi-value-list"を更新するには、次のアクションを実行します。

  1. PRDビューに移動し、フォームに関連付けられているアクティビティをクリックします。選択フィールドのtarget-type="multi-value-list"が更新されます。

  2. PRDを保存および展開します。

7.3 Identity Managerバージョン4.7.3とともにDesigner 4.8を使用するとポリシーの追加が失敗する

問題: Designer 4.8で、Identity Managerバージョン4.7.3とともに使用する場合に、新しいDirXMLスクリプトポリシーを追加すると、「Failed to create the part's controls (パーツコントロールの作成に失敗しました)」というメッセージが表示されます。

解決策: この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. ご使用のシステムでDesigner 4.8がインストールされている場所に移動します。<Designer_installation_path>\plugins\com.novell.idm.policybuilder_<latestversion>\DTD

    例: C:\netiq\idm\apps\Designer\plugins\com.novell.idm.policybuilder_4.0.0.201906141638\DTD

  2. dirxmlscript4.7.2.dtdファイルをコピーして貼り付け、その複製を作成します。コピーをdirxmlscript4.7.3.dtdという名前に変えます。

  3. Designerを再起動します。

7.4 ユーザアプリケーションドライバ4.7パッケージがインストールされる場合に、バージョン4.7ではなく4.8のヘルプデスクチケットテンプレートパッケージがインストールされる

問題: Designer 4.8で、Identity Managerバージョン4.7.3とともに使用する場合に、ユーザアプリケーションドライバ4.7パッケージを作成すると、ドライバ環境設定ウィザードにより、バージョン4.7ではなく4.8の「ヘルプデスクチケットテンプレート」パッケージがインストールされます。

解決策: 「ヘルプデスクチケットテンプレート」を4.7にダウングレードする次の手順を実行します。

  1. アウトラインビューで、識別ボールトを右クリックし、プロパティを選択します。

  2. パッケージオプションを選択します。

  3. 「ヘルプチケットテンプレート」で、操作ドロップダウンをクリックし、ダウングレードオプションを選択します。

  4. バージョンを「4.7」として選択します。

  5. OKをクリックします。

8.0 連絡先情報

弊社の目標は、お客様のニーズを満たすマニュアルの提供です。改良点に関するご意見は、Documentation-Feedback@netiq.comまで電子メールでお寄せください。貴重なご意見をぜひお寄せください。

詳細な連絡先情報については、サポート連絡先情報Webサイトを参照してください。

一般的な会社情報と製品情報については、NetIQ CorporateのWebサイトを参照してください。

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