56.1 Identity Managerエンジンとリモートローダへのホットフィクスの適用

Identity Managerエンジンとリモートローダのホットフィックスにより、Identity Managerサーバおよびリモートローダが更新されます。ホットフィックスは、ガイド(GUI)およびサイレントモードでのみインストールできます。ホットフィクスはコンソールモードはサポートしていません。

インストールのログファイルを表示するには、次の場所に移動します。

  • 「Linux」: /tmp/logs/idmPatchInstall.log

  • 「Windows」: \%Temp%\logs

メモ:Windowsサーバの場合、ホットフィックスは\%UserProfile%\PatchInstallerBackUp<Date><Time>ディレクトリにバックアップフォルダを作成します。

56.1.1 ホットフィックスをインストールするための前提条件

ホットフィックスをインストールする前に、次の手順を完了してください。

  1. eDirectoryデーモンを停止します。

    eDirectoryを停止しない場合は、ホットフィックスインストーラがこれを停止しようとします。プログラムがeDirectoryを停止できない場合、警告メッセージが表示されます。その場合は、eDirectoryを手動で停止する必要があります。

  2. リモートローダサービスを停止します。

    リモートローダが使用中の場合、ホットフィクスはリモートローダを更新できません。

  3. (状況によって実行) root以外のインストールの場合、次のアクションのいずれかを実行してJavaパスを設定します。

    • ホットフィックスについてinstall.shEditファイルのJAVA_NONROOT変数を編集します。

    • Java 1.8のパスをエクスポートします。

  4. ブラウザで、NetIQダウンロードページに移動します。

  5. [Patches (パッチ)][Search Patches (パッチの検索)]をクリックします。

  6. 検索ボックスで、Identity Manager nnパッチを指定します。

  7. ファイルのコンテンツをダウンロードして圧縮解除します。

56.1.2 GUIモードでのrootユーザによるホットフィックスのインストール

rootインストールの場合、次の手順を実行します。

  1. ホットフィックスをインストールするための前提条件が完了していることを確認します。詳細については、セクション 56.1.1, ホットフィックスをインストールするための前提条件を参照してください。

  2. ホットフィックスを実行するサーバに、rootとしてログインします。

  3. ホットフィックスファイルを圧縮解除したcd-imageディレクトリに移動します。

    詳細については、セクション 56.1.1, ホットフィックスをインストールするための前提条件を参照してください。

  4. プラットフォームに応じて次のどちらかのコマンドを実行します。

    • Linux 端末ウィンドウで/install.shコマンドを実行します。

    • Windows install.batファイルを起動します。

  5. インストールするコンポーネントを選択し、インストールをクリックします。

  6. (状況によって実行)リモートローダを更新するには、次のアクションを実行します。

    1. リモートローダの停止に関する警告メッセージが表示されたら、OKをクリックします。

      リモートローダを停止していることを確認します。

    2. インストーラでご使用のコンピュータにインストールされている32ビットまたは64ビットのリモートローダを検出できない場合は、インストールされているリモートローダのパスを参照します。

      メモ:デフォルトで、ホットフィックスインストーラは、Linux上のIdentity Manager サーバに対して参照オプションを用意しています。Windows上では、デフォルトで使用不可です。

  7. 選択したコンポーネントのインストールステータスを確認して、完了をクリックします。

  8. (状況によって実行) 「Linux:」 ホットフィックスがステップ 5で選択したIdentity Managerコンポーネントに対して正常に適用されたことを確認するには、次の手順を実行します。

    1. Identity Managerサーバトレースをチェックして、Identity Managerのバージョンがアップデートされていることを検証します。トレースウィンドウには、次の出力が表示されます。

      <product version="4.5.n.n">DirXML</product>

      ここで、nは、Identity Managerホットフィックスのバージョンを示します。

    2. Identity Manager RPMがご使用のコンピュータにインストールされていることを確認するには、次のコマンドを実行します。

      rpm -qa | grep nov | grep 4.5 
  9. (状況によって実行) 「Windows」: ホットフィックスがステップ 5で選択したIdentity Managerコンポーネントに正常に適用されたかどうかを確認するには、次の手順を実行します。

    1. ホットフィックスインストーラによってアップデートされたファイルの変更日がチェックされます。

    2. リモートローダを起動します。

    3. プロパティをクリックし、rlconsole.exeを右クリックします。

    4. プロパティ > 詳細をクリックします。

    5. ファイルのバージョンが4.5.n.nであることを確認します。ここで、nは、Identity Managerホットフィックスのバージョンを示します。

56.1.3 GUIモードでの非rootユーザによるホットフィックスのインストール

ガイド付きプロセスを使用して非rootインストールを実行するには、次の手順を実行します。

  1. ホットフィックスをインストールするための前提条件が完了していることを確認します。詳細については、セクション 56.1.1, ホットフィックスをインストールするための前提条件を参照してください。

  2. ホットフィックスを実行するサーバに、非rootユーザとしてログインします。

  3. install.shファイルを実行します。

  4. eDirectoryの基本の場所を参照します。たとえば、/home/<user>/eDirectoryです。

  5. [インストール]をクリックします。

56.1.4 ホットフィックスのサイレントインストール

Identity Managerホットフィックスインストーラのサイレントインストールを実行するには、patchUpgradeSilent.Propertiesファイルが必要です。NetIQでは、サンプルファイルを用意しています。このファイルは、デフォルトでcd-imageディレクトリにあります。この手順は、rootまたは非rootインストールに使用できます。

  1. ホットフィックスをインストールするための前提条件が完了していることを確認します。詳細については、セクション 56.1.1, ホットフィックスをインストールするための前提条件を参照してください。

  2. patchUpgradeSilent.Propertiesファイルのコンテンツを変更します。

    サンプルファイルには次の情報が含まれています。

    #Silent Properties File IDMPatchInstaller
    #eDirectory and RemoteLoader services should be stopped before installation
    #Set this property to true/false for Engine Upgrade for root and non root install
    install_Engine=true
    #Set this property to true/false for Remote Loader32 Upgrade
    install_RL32=true
    #Set this property to true/false for Remote Loader64 Upgrade
    install_RL64=true
    #Set this property for Engine Upgrade for NON ROOT user
    #eg: If the engine location is /home/eDirectoryNonRoot/eDirectory/opt/novell/eDirectory select till eDirectory(parent directory of /opt)
    engine_Location=/home/eDirectoryNonRoot/eDirectory/
    #Set this property for Remote Loader 32-Bit Install location 
    #Only for Windows
    RL32_Location=C:\\Novell\\IdentityManager\\RemoteLoader\\32bit
    #Set this property for Remote Loader 64-Bit Install location 
    #Only for Windows
    RL64_Location=C:\\Novell\\IdentityManager\\RemoteLoader\\64bit

    メモ:Windowsサーバでは、ホットフィックスインストールは、Identity Manager 4.5がインストールされたときに指定されたIdentity Managerエンジンサーバと同じインストールパスを使用します。

  3. (状況によって実行)非rootインストールの場合、engine_Locationプロパティのコメントを解除し、Identity Managerエンジンの正確な場所を参照します。

  4. インストールプロセスを開始するため、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • 「Linux」: <hotfix location>/install.sh -i silent -f <filename>

    • 「Windows」: <hotfix location>\install.bat -i silent -f <filename>

    メモ:Identity Managerの非rootインストールをrootユーザとして実行する場合は、インストールプルゴラムにより、次の警告が表示されます。

    NetIQ recommends that you apply only patches pertaining to the installed IDM version. If you understand the risk and want to proceed, type yes else no. 

    警告メッセージを無視して[はい]を入力し、先に進みます。