このセクションでは、nds-installユーティリティではなく、tarballを使用して識別ボールトをインストールする方法について説明します。tarファイルを解凍(untar)すると、システムによりetc、opt、およびvarディレクトリが作成されます。
非rootインストールの前提条件の詳細については、セクション 7.2.2, 非rootユーザとしての識別ボールトのインストールに関する前提条件を参照してください。
メモ:また、rootユーザとしてインストールするときに、カスタムパスを指定する場合は、このプロセスを使用することができます。
非rootユーザとして識別ボールトをインストールするには:
識別ボールトをインストールするコンピュータに対する適切な権利を持つsudoユーザとしてログインします。
メモ:カスタムインストールパスを指定する場合は、rootユーザとしてログインすることもできます。
識別ボールトのインストール先ディレクトリで、次のコマンドを使用してtarファイルを解凍します。
tar -xvf /tar_file_name
(状況によって実行)環境変数のパスを手動でエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
export LD_LIBRARY_PATH=custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/ lib64:custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/lib64/ndsmodules: custom_location/eDirectory/opt/novell/lib64:$LD_LIBRARY_PATH export PATH=custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/ bin:custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/sbin:/opt/novell/ eDirectory/bin:$PATH export MANPATH=custom_location/eDirectory/opt/novell/man:custom_location/ eDirectory/opt/novell/eDirectory/man:$MANPATH export TEXTDOMAINDIR=custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/ share/locale:$TEXTDOMAINDIR
(状況によって実行) ndspathスクリプトを使用して、環境変数のパスをエクスポートするには、ユーティリティの前にndspathスクリプトを指定する必要があります。次の手順に従います。
custom_location/eDirectory/optディレクトリから、次のコマンドを使用してユーティリティを実行します。
custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath utility_name_with_parameters
次のコマンドを使用して、現在のシェルのパスをエクスポートします。
. custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath
ユーティリティを通常どおり実行します。
パスのエクスポート指示は、/etc/profileや~/bashrcなどのスクリプトの最後に追加します。
この手順により、ログイン時または新しいシェルのオープン時には常に、ユーティリティを直接起動できます。
VLV (Virtual List View)およびSSS (Server Side Sort)コントロールを使用してLDAP検索をサポートするには、アイデンティティボールトにHotfix 2を適用します。詳細については、セクション 11.0, アイデンティティボールトへのHotfix 2の適用を参照してください。
識別ボールトを設定するには、次の手順のいずれかを実行します。
ndsconfigユーティリティを実行するには、コマンドラインに次のテキストを入力します。
ndsconfig new [-t treename] [-n server_context] [-a admin_FDN] [-w admin password] [-i] [-S server_name] [-d path_for_dib] [-m module] [e] [-L ldap_port] [-l SSL_port] [-o http_port] -O https_port] [-p IP address:[port]] [-c] [-b port_to_bind] [-B interface1@port1, interface2@port2,..] [-D custom_location] [--config-file configuration_file]
次に例を示します。
ndsconfig new -t mary-tree -n novell -a admin.novell -S linux1 -d /home/ mary/inst1/data -b 1025 -L 1026 -l 1027 -o 1028 -O 1029 -D /home/mary/ inst1/var --config-file /home/mary/inst1/nds.conf
メモ:
ndsconfigユーティリティで指定できるパラメータの詳細については、セクション 12.1.1, ndsconfigユーティリティのパラメータの理解を参照してください。
1024~65535の範囲内のポート番号を指定する必要があります。どのeDirectoryアプリケーションでも、デフォルトポート524は使用できません。
ポートの指定に関するこの制限は、次のタイプのアプリケーションに悪影響を及ぼす可能性があります。
ターゲットサーバポートを指定するオプションがないアプリケーション。
NCPを使用し、ポート524でルートとして動作する古いアプリケーション。
-Bおよび-PオプションでIPv6アドレスを指定できます。IPv6アドレスを指定するには、アドレスを角かっこ[ ]で囲む必要があります。たとえば、-B [2015::4]@636のように指定します。
NetIQ SecreStore (ss)をインストールして設定する必要があります。詳細については、セクション 12.1.2, アイデンティティボールトスキーマへのSecretStoreの追加を参照してください。
ndsmanageユーティリティを使用して、新しいインスタンスを設定します。詳細については、セクション 12.2.2, 識別ボールトにおける新規インスタンスの作成を参照してください。