9.1 rootとしての識別ボールトのインストール

このセクションでは、nds-installユーティリティを使用してrootユーザとして識別ボールトをインストールするためのプロセスについて説明します。このユーティリティでは、インストール対象として選択したコンポーネントに基づいて、必要なパッケージが追加されます。

メモ:非rootユーザとしてインストールし、カスタムインストールパスを指定する場合は、インストールでtarball形式を使用できます。詳細については、セクション 9.2, 非rootユーザとしての識別ボールトのインストールを参照してください。

rootとして識別ボールトをインストールするには:

  1. 識別ボールトをインストールするコンピュータにrootとしてログインします。

  2. nds-installユーティリティを含むディレクトリから次のコマンドを実行します。デフォルトでは、products/eDirectory/processor_type/setupディレクトリにあります。

    ./nds-install parameters

    コマンドラインで次のパラメータを使用します。

    -hまたは--help

    nds-installのヘルプを表示します。

    -i

    アップグレード時にDIBが検出された場合、nds-installスクリプトがndsconfig upgradeコマンドを呼び出さないようにします。

    -j

    eDirectoryインストール前のヘルスチェックオプションをジャンプまたは無効化します。ヘルスチェックの詳細については、『NetIQ eDirectory 管理ガイド』の「eDirectoryの正常な動作の維持」を参照してください。

    -m module_name

    インストールおよび設定対象のモジュールの名前を指定します。

    新しいツリーを設定するときは、DSモジュールのみを設定できます。DSモジュールの設定後、NMAS、LDAP、SAS、SNMPおよびHTTPサービスを追加できます。モジュール名を指定しない場合は、すべてのモジュールがインストールされます。

    メモ:NetIQ SecreStore (ss)をインストールして設定する必要があります。詳細については、セクション 12.1.2, アイデンティティボールトスキーマへのSecretStoreの追加を参照してください。

    -u

    無人(サイレント)インストールモードで実行することを指定します。

  3. (オプション)ライセンスファイルがデフォルトディレクトリにない場合は、プロンプトでライセンスファイルへの完全なパスを指定します。

  4. インストールプロセスが完了するまで、すべてのプロンプトに応答します。

  5. (状況によって実行)次の環境変数を手動で更新し、エクスポートするには、次のコマンドを入力します。

    export LD_LIBRARY_PATH=/opt/novell/eDirectory/lib64:/opt/novell/
    eDirectory/lib64/nds-modules:/opt/novell/lib64:$LD_LIBRARY_PATH
    
    export MANPATH=/opt/novell/man:/opt/novell/eDirectory/man:$MANPATH
    
    export TEXTDOMAINDIR=/opt/novell/eDirectory/share/locale:$TEXTDOMAINDIR
  6. (状況によって実行) ndspathスクリプトを使用して、次の環境変数を更新し、パスをエクスポートするには、ユーティリティの前にndspathスクリプトを指定する必要があります。次の手順に従います。

    1. custom_location/eDirectory/ディレクトリから、次のコマンドを使用してユーティリティを実行します。

      eDirectory installation/bin/ndspath utility_name_with_parameters
    2. 次のコマンドを使用して、現在のシェルのパスをエクスポートします。

      . custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath

      メモ:引数を使用するコマンドの前にndspathスクリプトを指定する場合、引数を二重引用符で囲んで指定します。

      たとえば、

      /opt/novell/eDirectory/bin/ndspath ldapconfig "-s ldapTLSRequired=yes"
    3. 次のコマンドを使用して、現在のシェルのパスをエクスポートします。

      . /opt/novell/eDirectory/bin/ndspath
    4. ユーティリティを通常どおり実行します。

    5. パスのエクスポート指示は、/etc/profile~/bashrcなどのスクリプトの最後に追加します。

      この手順により、ログイン時または新しいシェルのオープン時には常に、ユーティリティを直接起動できます。

  7. VLV (Virtual List View)およびSSS (Server Side Sort)コントロールを使用してLDAP検索をサポートするには、アイデンティティボールトにHotfix 2を適用します。詳細については、セクション 11.0, アイデンティティボールトへのHotfix 2の適用を参照してください。