6.4 RHEL 6.xまたは7.xサーバへのIdentity Managerのインストール

Identity Managerを、Red Hat Enterprise Linux 6.xまたは7.xオペレーティングシステムを実行しているサーバにインストールするには、サーバが特定の前提条件セットを満たしていることを確認します。

6.4.1 RHEL 6.xにインストールするための前提条件または7.xにインストールするための前提条件

NetIQでは、次の前提条件を確認することをお勧めします。

  • /etc/hostsのエントリに、システムのホスト名に対するループバックアドレスの別名がある場合、この別名をホスト名またはIPアドレスに変更する必要があります。つまり、/etc/hostsファイルに次の1つ目の例のようなエントリがある場合は、2つ目の例のように、正しいエントリに変更する必要があります。

    次の例では、いずれかのユーティリティがndsdサーバに対して別名の解決を試みると、問題が発生します。

    127.0.0.1 test-system localhost.localdomain localhost

    次に、/etc/hosts内の正しいエントリの例を示します。

    127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
    10.77.11.10 test-system

    サードパーティ製のツールやユーティリティがlocalhostを使用して別名を解決している場合は、localhostアドレスではなく、ホスト名またはIPアドレスを使用して解決するように変更する必要があります。

  • サーバに適切なライブラリをインストールします。詳細については、セクション 6.4.3, サーバに依存ライブラリがあることの確認を参照してください。

6.4.2 前提条件チェックの実行

各Identity Managerコンポーネントで満たされていない前提条件のレポートを生成できます。./II-rhel-Prerequisite.shスクリプトを実行します。このスクリプトは、インストールキットの<Identity Manager build extracted location>\install\utilitiesディレクトリにあります。

6.4.3 サーバに依存ライブラリがあることの確認

64ビットプラットフォームでは、RHELの必須ライブラリは、選択したインストール方法によって異なります。記載されている順番で依存ライブラリまたはrpmをインストールします。

メモ:kshファイルを追加するには、次のコマンドを入力できます。

yum -y install ksh
  • ガイド付きインストール(GUI):

    • libXau-*.i686.rpm

    • libxcb-*.i686.rpm

    • libX11-*.i686.rpm

    • libXext-*.i686.rpm

    • libXi-*.i686.rpm

    • libXtst-*.i686.rpm

    • glibc-*.i686.rpm

    • libstdc++-*.i686.rpm

    • libgcc-*.i686.rpm

    • compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpm

    • compat-libstdc++-33-*.i686.rpm

    • libXrender-*.i686.rpm

  • コマンドラインインストール(コンソールまたはサイレント):

    • glibc-*.i686.rpm

    • libstdc++-*.i686.rpm

    • libgcc-*.i686.rpm

    • compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpm

    • compat-libstdc++-33-*.i686.rpm

    • libXtst-*.i686.rpm

    • libXrender-*.i686.rpm

6.4.4 インストールメディア用のリポジトリの作成

RHEL 6.xまたは7.xサーバでインストールメディア用のリポジトリが必要な場合、手動で作成できます。

メモ:

  • RHELサーバに、適切なライブラリがインストールされていることも必要です。詳細については、セクション 6.4.3, サーバに依存ライブラリがあることの確認を参照してください。

  • unzip rpmは、Identity Managerのインストール前にインストールしてください。これは、すべてのLinuxプラットフォームに該当します。

インストールのためのリポジトリを設定するには:

  1. ローカルサーバにマウントポイントを作成します。

    例: /mnt/rhel (mkdir –p /mnt/rhel)

  2. インストールメディアを使用する場合は、次のコマンドを使用してマウントできます。

    # mount -o loop /dev/sr0 /mnt/rhel

    または

    次のコマンドを使用して/mnt/rhel,のようなディレクトリにRHEL 7インストール用ISOをマウントします。

    # mount -o loop RHEL7.x.iso /mnt/rhel

    RHEL 6.xまたは7.x isoをダウンロードし、同様にマウントします。

    例: mount -o loop <path_to_downloaded rhel*.iso> /mnt/rhel

  3. マウントされたディレクトリのルートから/etc/yum.repos.d/media.repoファイルをコピーし、必要な許可を設定します。

    次に例を示します。

    # cp /mnt/rhel/media.repo /etc/yum.repos.d/rhel7dvd.repo
    # chmod 644 /etc/yum.repos.d/rhel7dvd.repo
          
  4. gpgcheck=0の設定を1に変更して新しいrepoファイルを編集し、次のように追加します。

    enabled=1
    baseurl=file:///mnt/rhel/
    gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release

    最後に、新しいrepoファイルは次のように表示されます(ただし、mediaidはRHELバージョンによって異なります):

    [InstallMedia]
    name=DVD for Red Hat Enterprise Linux 7.1 Server
    mediaid=1359576196.686790
    metadata_expire=-1
    gpgcheck=1
    cost=500
    enabled=1
    baseurl=file:///mnt/rhel
    gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release
  5. 32ビットパッケージをインストールするには、/etc/yum.confファイルの「exactarch=1」を「exactarch=0」に変更します。

  6. RHEL 6.x上のIdentity Managerに必要なパッケージをインストールするには、install.shファイルを作成し、そのファイルに次のコンテンツを追加します。

    #!/bin/bash
    yum clean all
    yum repolist
    yum makecache
    
    PKGS="ksh gettext.x86_64 libXrender.i686 libXau.i686 libxcb.i686 libX11.i686 libXext.i686 libXi.i686 libXtst.i686 glibc.x86_64 libstdc++.i686 libstdc++.x86_64 libgcc.x86_64 compat-libstdc++-33.x86_64"
    
    for PKG in $PKGS;
    do
    yum -y install "$PKG"
    done

    メモ:64ビットリポジトリを32ビットリポジトリに変更していない限り、スクリプトは64ビットリポジトリ内のlibstdc++.i686ライブラリを参照できません(手順6を参照)。

  7. RHEL7.x上のIdentity Managerに必要なパッケージをインストールするには、install.shファイルを作成して、そのファイルに次のコンテンツを追加します。

    #!/bin/bash
    yum clean all
    yum repolist
    yum makecache
    
    PKGS="ksh gettext.x86_64 libXrender.i686 libXau.i686 libxcb.i686 libX11.i686 libXext.i686 libXi.i686 libXtst.i686 glibc.x86_64 libstdc++.i686 libstdc++.x86_64 libgcc.x86_64"
    
    for PKG in $PKGS;
    do
    yum -y install "$PKG"
    done

    メモ:インストールメディアには、compat-libstdc++-33-*.i686.rpmおよびnd compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpmは含まれていません。そのため、RHELポータルからダウンロードする必要があります。

    例: compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpmをインストールするには、次のコマンドを実行します。

    yum -y install compat-libstdc++-33-*.x86_64.rpm
  8. RHELバージョンに応じて、手順8または手順7で作成したinstall.shファイルを実行します。

  9. 前提条件が満たされていることを確認するには、セクション6.3.2に記載されているスクリプトを実行します。

  10. Identity Manager 4.6をインストールします。