NetIQ eDirectory 9.2リリースノート

2019年10月

NetIQ eDirectory 9.2では、新しい機能が追加されており、これまでの問題がいくつか解決されています。これらの改善の多くは、お客様から直接ご提案いただいたものです。皆様の貴重なお時間とご意見に感謝いたします。弊社の製品が皆様のご期待に添えるよう、引き続きお力添えを賜りたく存じます。フィードバックがございましたら、弊社のコミュニティWebサイトeDirectory Community Support Forumsまでお寄せください。こちらのサイトでは、製品通知、ブログ、および製品ユーザグループのサービスも提供しています。

すべてのパッチとサービスパックを含め、NetIQ eDirectory 9.xで解決されているすべての問題のリストは、TID 7016794、「History of Issues Resolved in eDirectory 9.x」を参照してください。

このリリースと最新のリリースノートに関する詳細情報については、マニュアルのWebサイトを参照してください。本製品をダウンロードするには、製品アップグレードの Webサイトを参照してください。

1.0 新機能

eDirectory 9.2の主要機能、拡張機能、およびこのリリースで解決された問題を以下に示します。

1.1 新機能

このリリースでは次の新機能が導入されています。

eDirectoryのクラウドサポート

このバージョンのeDirectoryは、アマゾンウェブサービスおよびMicrosoft Azureにデプロイできます。クラウドにeDirectoryをデプロイして設定する方法の詳細については、『eDirectoryインストールガイド』を参照してください。

eDirectoryのコンテナ化のサポート

このリリースでは、Dockerコンテナを使用してeDirectoryをデプロイできます。詳細については、『eDirectoryインストールガイド』の「Dockerコンテナを使用したeDirectoryのデプロイ」を参照してください。

重要:コンテナとして提供されるeDirectory 9.2は間もなく使用可能になります。

eDirectoryでのRESTサービスのサポート

このリリースでは、RESTfulインタフェースを使用したさまざまな機能へのアクセスがeDirectoryでサポートされます。詳細については、『eDirectory管理ガイド』の「RESTサービス」を参照してください。

重要:コンテナとして提供されるRESTサービスは間もなく使用可能になります。

1.2 拡張機能

このリリースでは、次の拡張機能が導入されました。

非可逆パスワードの保存のサポート

ユニバーサルパスワードは暗号化されてからeDirectoryに保存されます。必要なときにはいつでもこれらのパスワードをeDirectoryで取得できます。ユニバーサルパスワードの代替方法として、eDirectory 9.2では、パスワードベースのキー導出関数2 (PBKDF2)ハッシュアルゴリズム(RFC 2898)を使用してハッシュされたパスワードの保存がサポートされます。詳細については、『eDirectory管理ガイド』の「非可逆パスワードストレージを理解する」を参照してください。

1.3 サポートしているオペレーティングシステム

eDirectoryの以前のリリースでサポートされているプラットフォームに加え、このリリースでは、次のオペレーティングシステムのサポートが追加されています。

  • SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 15 SP1

  • Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8

  • Windows 2019

1.4 依存するコンポーネントの更新

このリリースでは以下の依存コンポーネントのサポートが追加されました。

  • NICI 3.2

1.5 修正された問題

eDirectory 9.2には、以前発生していたいくつかの問題点を解決する、以下のソフトウェア修正が含まれています。

LDAP検索操作の実行中にeDirectoryがクラッシュする

問題: ネストされたダイナミックグループが展開された状態でLDAP検索操作を実行すると、eDirectoryがクラッシュします。(1111235)

LDAP検索で部分的な結果が返される

問題: LDAP検索で、VLVまたはページ検索制御の使用時に部分的な結果が返されます。(1141353)

256ビットのツリーキーが構成されているとSecretStoreでユーザシークレットを暗号化できない

問題: 256ビットのツリーキーが構成されているとSecretStoreでユーザシークレットを暗号化できません。(1140622)

Windowsでドライバヘルスジョブを実行しているとeDirectoryのメモリリークが発生する

問題: Identity Managerドライバのドライバヘルスジョブを実行していると、eDirectoryのメモリリークが発生します。(1104248)

eDirectoryが応答しなくなる

問題: 複数のクライアントがTLSを使用してLDAPサーバに接続しようとすると、eDirectoryが応答しなくなります。(1140553)

LDAPを使用してオブジェクトの名前変更操作を実行するとCEFでオブジェクトの移動イベントが生成される

問題: LDAPでオブジェクトの名前変更操作を実行すると、CEFでオブジェクトの移動イベントが生成されます。これは、ldifにnewsuperiorを指定したときに発生します。(1114432)

1.6 サポートされているアップグレードパス

eDirectory 9.2にアップグレードするには、eDirectory 8.8.8.x以上である必要があります。eDirectoryのアップグレードの詳細については、『NetIQ eDirectoryインストールガイド』を参照してください。

2.0 非推奨になった機能

eDirectory 9.2のリリースで、次の機能が非推奨になりました。

  • XDASを使用した監査: 9.2では、XDASを使用した監査のサポートは非推奨になりました。監査にはCEFを使用することをお勧めします。

3.0 将来、非推奨になる機能

eDirectory 9.3のリリースでは、次の機能が非推奨になります。

  • Novell Audit Platform Agent: eDirectory 9.3では、Novell Audit Platform Agentのサポートが非推奨になります。

4.0 システム要件

前提条件、ハードウェア要件、およびサポートされるオペレーティングシステムについては、『NetIQ eDirectoryインストールガイド』を参照してください。

メモ:

  • このバージョンのeDirectoryは、Identity Manager 4.6 SP4、4.7 SP3、4.8以降でサポートされています。詳細については、『NetIQ Identity Manager 4.8リリースノート』を参照してください。

  • このリリースでは、以下のプラットフォームでeDirectoryのサポートが停止されました。

    • SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 11以降のサービスパック

    • Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 6以降のサービスパック

    • Windows Server 2012

5.0 インストールまたはアップグレード

eDirectory 9.2にアップグレードするには、eDirectory 8.8.8.x以上である必要があります。eDirectoryのアップグレードの詳細については、『NetIQ eDirectoryインストールガイド』を参照してください。

表 1 eDirectory 9.2の入手可能なファイル

ファイル名

説明

eDirectory_920_Linux_x86_64.tar.gz

Linuxプラットフォーム用のeDirectory tarファイルが含まれています。

eDirectory_920_Windows_x86_64.exe

Windowsプラットフォーム用のeDirectory実行可能ファイルが含まれています。

6.0 既知の問題

NetIQ Corporationは、弊社の製品が企業のソフトウェアの必要にかなった質の高いソリューションを提供できるよう努めています。次の問題は、現在調査中です。いずれかの問題についてさらに支援が必要な場合は、テクニカルサポートに連絡してください。

eDirectory 9.1にある既知の問題のリストについては、各リリースノートの「既知の問題」セクションを参照してください。

6.1 非可逆パスワードが有効になっているとEBACA証明書をダウンロードできない

問題: ユーザが非可逆パスワード(PBKDF2ハッシュ)を使用して構成されており、NDSパスワードが無効になっている場合、ebaclientinitを使用してEBACA証明書をダウンロードできません。

解決策: 以下のいずれかのオプションをお試しください。

  • パスワードポリシーでユニバーサルパスワードと0x40フラグを設定する必要があります。

  • ユーザに適用されるパスワードポリシーでNDSパスワードを無効にしないでください。

7.0 その他のマニュアル

7.1 iManager

iManager に関する情報については、iManagerオンラインマニュアルを参照してください。

7.2 Novell International Cryptographic Infrastructure (NICI)

NICI管理ガイドはeDirectoryマニュアルページに組み込まれました。

8.0 保証と著作権

保証と著作権、商標、免責事項、保証、輸出およびその他の使用制限、米国政府の規制による権利、特許ポリシー、およびFIPSコンプライアンスの詳細については、https://www.netiq.com/company/legal/を参照してください。

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