5.5 クライアントを使用してスキーマ操作を実行する

eMBox (eDirectory Management Toolbox)クライアントはコマンドラインJavaクライアントで、これを使用するとDSSchema操作にリモートでアクセスできます。DSSchema eMToolを使用すると、スキーマの同期、リモートスキーマのインポート、新規スキーマエポックの宣言、ローカルスキーマのリセット、グローバルスキーマの更新などを実行できます(通常、DSRepairを使用して実行する操作です。詳細については、スキーマの保守を参照してください)。

emboxclient.jarファイルは、eDirectoryの一部としてサーバにインストールされます。JVMをインストールしていれば、どのコンピュータでも実行できます。クライアントの詳細については、コマンドラインクライアントの使用を参照してください。

5.5.1 DSSchema eMToolを使用する

  1. コマンドラインで次のように入力して、対話式モードでクライアントを実行します。

    java -cp path_to_the_file/emboxclient.jar  -i

    (クラスパスにemboxclient.jarファイルがすでに含まれている場合は、単に「java -i」と入力します。)

    クライアントのプロンプトが次のように表示されます。

     Client>
  2. 修復するサーバにログインするには、次のように入力します。

    login -sserver_name_or_IP_address -pport_number 
    -uusername.context -wpassword -n

    ポート番号は通常80または8028です。ただし、すでにそのポートを使用しているWebサーバが存在する場合は異なります。-nオプションを使用すると、非セキュア接続が開始されます。

    クライアントにログインが成功したかどうかが表示されます。

  3. 次の構文を使用して修復コマンドを入力します。

    dsschema.task options

    次に例を示します。

    dsschema.rst」と入力すると、このサーバのスキーマを同期するようにツリーのルートのマスタレプリカに要求することができます。

    dsschema.irs -n MyTree」と入力すると、MyTreeというツリーからリモートスキーマをインポートすることができます。

    各スイッチの間にはスペースが必要です。スイッチの順序は重要ではありません。

    クライアントは修復が成功したかどうかを表示します。

    DSSchema eMToolオプションの詳細については、DSSchema eMToolオプションを参照してください。

  4. クライアントからログアウトするには、次のコマンドを入力します。

    logout
  5. クライアントを終了するには、次のコマンドを入力します。

    exit

5.5.2 DSSchema eMToolオプション

次の表に、DSSchema eMToolオプションを示します。クライアントでlist -t dsschemaコマンドを使用して、DSSchemaオプションの詳細を表示することもできます。詳細については、eMToolとそのサービスを表示するを参照してください。

オプション

説明

rst

ツリーのルートのマスタレプリカのスキーマをこのサーバに同期します。

irs -ntree_name

別のツリーからリモートスキーマをインポートします。

dse

ルートのマスタレプリカを持つサーバ上で新規スキーマエポックを宣言します。

rls

ローカルスキーマを、ルートパーティションのマスタレプリカがあるサーバからのコピーでリセットします。

gsu

グローバルスキーマ更新を実行します。

scc

ドメインクラスのスキーマサーキュラ包含ルールを追加します。