単純化して言えば、NetIQ eDirectoryとはネットワークユーザ、サーバ、プリンタ、プリントキュー、アプリケーションなどのネットワークリソースを表すオブジェクトのリストです。NetIQ eDirectoryは、スケーラブルで高性能、安全性の高いディレクトリサービスです。ユーザ、アプリケーション、ネットワークデバイス、およびデータなど、多量のオブジェクトを格納および管理できます。NetIQ eDirectoryが提供するセキュア識別情報管理ソリューションは、複数のプラットフォーム間で実行され、インターネットスケーラブルであり、拡張可能です。
また、NetIQ eDirectoryは、中央型識別情報管理、インフラストラクチャ、社内ネットワーク全体をカバーするセキュリティ、およびスケーラビリティを、ファイアウォールの内外で実行するすべてのアプリケーションに提供します。NetIQ eDirectoryには、Webベースのワイヤレス管理機能が含まれており、Webブラウザや各種ハンドヘルドデバイスから、ディレクトリやユーザ、アクセス権、およびネットワークリソースにアクセスしたり、それらを管理したりすることができます。
NetIQ eDirectoryでは、ディレクトリ標準LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)バージョン3がネイティブでサポートされ、OpenSSLソースコードに基づいたTLS/SSLサービスへのサポートが提供されています。
eDirectoryエンジンの詳細については、「eDirectory Process Requests」を参照してください。
図 1-1は、NetIQ iManager管理ユーティリティで表示されるオブジェクトの一部を示しています。
図 1-1 iManagerでのeDirectoryオブジェクト
eDirectoryサーバに設定された実際のスキーマやeDirectoryを実行するオペレーティングシステムによっては、使用できないオブジェクトクラスもあります。
オブジェクトの詳細については、セクション 1.2, オブジェクトクラスとプロパティを参照してください。
ネットワークに複数のeDirectoryサーバがある場合、ディレクトリは複数のサーバに複製できます。
このセクションでは、次の情報について説明します。