12.10 クライアントを使用したデータベースの修復

eMBox(eDirectory Management Toolbox)クライアントはコマンドラインJavaクライアントで、これを使用するとDSRepairにリモートアクセスできます。クライアントはバッチモードで実行できるため、これを使用してeDirectory DSRepair eMToolで標準修復を行うことができます。

emboxclient.jarファイルは、eDirectoryの一部としてサーバにインストールされます。JVMをインストールしていれば、どのコンピュータでも実行できます。クライアントの詳細については、「セクション 22.1, コマンドラインクライアントの使用」を参照してください。

12.10.1 DSRepair eMToolを使用する

  1. コマンドラインで次のように入力して、対話式モードでクライアントを実行します。

    java -cp path_to_the_file/emboxclient.jar -i
    

    (クラスパスにemboxclient.jarファイルがすでに含まれている場合は、単に「java -i」と入力します。)

    クライアントのプロンプトが次のように表示されます。

     Client>
    
  2. 修復するサーバにログインするには、次のように入力します。

    login -s server_name_or_IP_address -p port_number 
    -u username.context -w password -n
    

    ポート番号は通常80または8028です。ただし、すでにそのポートを使用しているWebサーバが存在する場合は異なります。-nオプションを使用すると、非セキュア接続が開始されます。

    クライアントはログインが成功したかどうかを表示します。

  3. 次の構文を使用して修復コマンドを入力します。

    dsrepair.task options

    たとえば、dsrepair.ufrは標準修復を実行します。

    dsrepair.rld -a –vは、[すべてのローカルレプリカを修復]オプションおよび[ローカル参照をチェックする]オプションを使用して、ローカルデータベースを修復します。

    各スイッチの間にはスペースが必要です。スイッチの順序は重要ではありません。

    クライアントは修復が成功したかどうかを表示します。

    DSRepair eMToolオプションの詳細については、「DSRepair eMToolのオプション」を参照してください。

  4. クライアントからログアウトするには、次のコマンドを入力します。

    logout
    
  5. クライアントを終了するには、次のコマンドを入力します。

    exit
    

12.10.2 DSRepair eMToolのオプション

次の表にDSRepair eMToolのオプションを示します。クライアントでlist -t dsrepairコマンドを使用してDSRepairオプションの詳細を表示することもできます。詳細については、eMToolとそのサービスを表示するを参照してください。

オプション

説明

rso -o -d

単一オブジェクトの修復(16進数のオブジェクトID、オブジェクトDN)

rts

時刻同期

rss

すべてのパーティションの同期ステータスのレポート

rld -l -t -d -p -i -f -c -o -a -m -v

  • ローカルデータベースを修復する

  • 全体の修復中にeDirectoryデータベースをロックする

  • 修復中に一時的なeDirectoryデータベースを使用する

  • 修復されていない元のデータベースを維持する

  • データベース構造のチェックを実行する

  • データベース構造とインデックスのチェックを実行する

  • データベースの空き領域を増やす

  • ツリー構造のチェックを実行する

  • オペレーショナルスキーマを再構築する

  • すべてのローカルレプリカを修復する

  • メールディレクトリとストリームファイルを検証する

  • ローカル参照をチェックする

ufr

標準修復

rsn -o -d

選択したサーバのネットワークアドレスを修復する(16進数のオブジェクトID、オブジェクトDN)

ran

すべてのネットワークアドレスの修復

rsr -p -d

選択したレプリカの修復(パーティションID、パーティションDN)

rer

すべてのレプリカの修復

ror -p -d

選択したレプリカリングの修復(パーティションID、パーティションDN)

rar

すべてのレプリカのレプリカリングの修復

ssa -p -d

すべてのサーバのレプリカ同期ステータスのレポート(パーティションID、パーティションDN)

cer

外部参照のチェック

rao -p -d -s -d

このレプリカのすべてのオブジェクトの受信(パーティションID、パーティションDN、サーバID、サーバDN)

sao -p -d -s -d

リング内のすべてのレプリカに対するすべてのオブジェクトの送信(パーティションID、パーティションDN、サーバID、サーバDN)

dne -p -d

タイムスタンプの修復と新しいエポックの宣言(パーティションID、パーティションDN)

sri -p -d

即時同期のスケジュール(パーティションID、パーティションDN、サーバID、サーバDN)

sks -p -d -s -d

選択したサーバでのレプリカの同期(パーティションID、パーティションDN、サーバID、サーバDN)

ske -p -d

すべてのサーバでのレプリカの同期(パーティションID、パーティションDN)

dsr -p -d

このサーバで選択したレプリカの削除(パーティションID、パーティションDN)

xsr -p -d -s -d

レプリカリングからのサーバの削除(パーティションID、パーティションDN、サーバID、サーバDN)

dnm -p -d

このサーバを新しいマスタレプリカとして設定(パーティションID、パーティションDN)

dul

不明リーフオブジェクトの削除