12.4 レプリカの修復

レプリカの修復操作では、レプリカの各オブジェクトとスキーマとの整合性が保たれているかどうか、オブジェクトの各属性とスキーマとの整合性が保たれているかどうかをチェックし、属性の構文に従ってデータをチェックします。レプリカに関連する他の内部データ構造もチェックされます。

レプリカの修復ウィザードを使用して、次の操作を実行します。

12.4.1 すべてのレプリカを修復する

この操作では、レプリカテーブルに表示されたすべてのレプリカを修復します。

30分前までにローカルeDirectoryデータベースの修復操作を行っていない場合、この操作を実行する前にローカルデータベースを修復してください。詳細については、ローカルデータベースの修復の実行を参照してください。

  1. iManagerで、[役割およびタスク]ボタン [役割およびタスク]ボタン をクリックします。

  2. eDirectoryの保守]>[レプリカの修復]の順にクリックします。

  3. 操作を実行するサーバを指定し、[次へ]をクリックします。

  4. 操作を実行するサーバのユーザ名、パスワード、およびコンテキストを指定し、[次へ]をクリックします。

  5. すべてのレプリカの修復]をクリックし、[開始]をクリックします。

  6. 表示される指示に従って、操作を完了します。

12.4.2 選択したレプリカを修復する

この操作では、レプリカビューに表示されているレプリカのうち、選択したレプリカのみ修復します。

30分前までにローカルeDirectoryデータベースの修復操作を行っていない場合、この操作を実行する前にローカルデータベースを修復してください。詳細については、ローカルデータベースの修復の実行を参照してください。

  1. iManagerで、[役割およびタスク]ボタン [役割およびタスク]ボタン をクリックします。

  2. eDirectoryの保守]>[レプリカの修復]の順にクリックします。

  3. 操作を実行するサーバを指定し、[次へ]をクリックします。

  4. 操作を実行するサーバのユーザ名、パスワード、およびコンテキストを指定し、[次へ]をクリックします。

  5. 選択したレプリカを修復する]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  6. 修復するレプリカを指定し、[開始]をクリックします。

  7. 表示される指示に従って、操作を完了します。

12.4.3 タイムスタンプを修復する

メモ:この操作を行う前に、同期修復ウィザードを使用して、レプリカリング内のすべてのサーバが正しく通信していることを確認します。詳細については、セクション 12.8, 同期化操作の実行を参照してください。

この操作では、選択したパーティションのレプリカをすべて最新版に更新するために、マスタレプリカの新しい参照ポイントを指定します。

この操作は、常にパーティションのマスタレプリカ上で実行されます。マスタレプリカは、このサーバのローカルレプリカである必要はありません。

オブジェクトが作成または変更されるとタイムスタンプが設定されますが、これは一意でなければなりません。マスタレプリカのタイムスタンプはすべて検査されます。タイムスタンプが現在のネットワーク時間より遅れている場合、新しいタイムスタンプに置き換えられます。タイムスタンプが最新であれば、新しいタイムスタンプは発行されません。すべてのタイムスタンプの時刻が一致すると、新規エポックが宣言されます。

この操作は、レプリカのオブジェクト間、またはオブジェクトのプロパティ間で矛盾が生じている場合に使用します。たとえば、ログインスクリプトを更新したのにログイン時に古いログインスクリプトが表示される場合は、レプリカ間で正しく同期が取られているかどうかを確認してください。将来のタイムスタンプと現在の時刻の時間差が1分以内であれば、最終的にeDirectory自体がその状況を修正します。新規エポックの宣言は非常に費用のかかる操作であり、定期的な使用はお勧めしていません。

eDirectoryはデータベースとして厳密な整合性はとられていません。したがってそのレプリカ同期の確認には5~10分かかることがあります。この操作を行うと、次の状態になります。

  • 新規エポックがマスタレプリカで宣言され、その影響がマスタレプリカのすべてのオブジェクトに及ぶ可能性があります。

  • すべてのタイムスタンプが調べられ、必要に応じて修復されます。

  • レプリカ間の同期が取られるまで、日付の古いタイムスタンプ(エポック)を保持するレプリカからの更新内容は受け付けられません。

  • レプリカは、マスタレプリカまたは新規エポックを受信済みの他のレプリカのすべてのオブジェクトのコピーを受け取ります。

  • このレプリカは、マスタレプリカと同じエポックになります。

  • 以前のエポックからの変更内容は失われます。

  • マスタレプリカが現在のサーバに存在する必要はありませんが、この修復操作を実行するにはマスタレプリカに対するスーパバイザ権が必要です。

  • そのほかのレプリカは新しい状態になります。

タイムスタンプを修復して新規エポックを宣言するには、次の操作を行います。

  1. iManagerで、[役割およびタスク]ボタン [役割およびタスク]ボタン をクリックします。

  2. eDirectoryの保守]>[レプリカの修復]の順にクリックします。

  3. 操作を実行するサーバを指定し、[次へ]をクリックします。

  4. 操作を実行するサーバのユーザ名、パスワード、およびコンテキストを指定し、[次へ]をクリックします。

  5. タイムスタンプを修復して新しいエポックを宣言する]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  6. 表示される指示に従って、操作を完了します。

12.4.4 このサーバを新しいマスタレプリカに設定する

この操作では、選択したパーティションのローカルレプリカをマスタレプリカとして設定します。元のマスタレプリカを損失した場合には、この操作で新しいマスタレプリカを設定できます。マスタレプリカがあるサーバでハードディスク障害が発生すると、そのマスタレプリカが失われることがあります。その場合は、マスタレプリカを変更する必要があります。

NetIQ iManagerで使用可能な通常のパーティション操作を実行する場合は、このオプションを使用しないでください。詳細については、セクション 6.0, パーティションおよびレプリカの管理を参照してください。

  1. iManagerで、[役割およびタスク]ボタン [役割およびタスク]ボタン をクリックします。

  2. eDirectoryの保守]>[レプリカの修復]の順にクリックします。

  3. 新しいマスタレプリカに指定するサーバを指定し、[次へ]をクリックします。

  4. ユーザ名、パスワード、およびコンテキストを指定してサーバに対する認証を行い、[次へ]をクリックします。

  5. このサーバを新しいマスタレプリカに設定]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  6. 表示される指示に従って、操作を完了します。

12.4.5 選択したレプリカを削除する

この操作では、選択したレプリカをこのサーバから削除します。レプリカは削除されるか、サブオーディネートリファレンスに変更されます。

NetIQ iManagerで使用可能な通常のパーティション操作を実行する場合は、このオプションを使用しないでください。詳細については、セクション 6.0, パーティションおよびレプリカの管理を参照してください。

  1. iManagerで、[役割およびタスク]ボタン [役割およびタスク]ボタン をクリックします。

  2. eDirectoryの保守]>[レプリカの修復]の順にクリックします。

  3. 削除するレプリカを含むサーバを指定し、[次へ]をクリックします。

  4. ユーザ名、パスワード、およびコンテキストを指定してサーバに対する認証を行い、[次へ]をクリックします。

  5. 選択したレプリカを破棄する]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  6. 削除するレプリカを指定し、[次へ]をクリックします。

  7. 表示される指示に従って、操作を完了します。