5.2 FLAIMキャッシュ設定の変更

5.2.1 iMonitorによるFLAIMキャッシュ設定の変更

iMonitorを使用して次のことができます。

  • キャッシュ設定を確かめる、または変更する。

  • キャッシュ統計を監視する。

詳細については、iMonitorのエージェント設定にある、データベースキャッシュを参照してください。

データベースキャッシュ情報

説明

最大サイズ

指定したキャッシュが拡張できる最大サイズ(KB)です。

現在のサイズ

指定したキャッシュの現在のサイズ(KB)です。

キャッシュされたアイテム

指定したキャッシュ内のアイテム数です。

キャッシュされた古いバージョン

指定したキャッシュ内の古いバージョンの数です。古いバージョンのキャッシュアイテムは、データベースの読み込みトランザクションの整合性を維持するために保持されます。つまり、あるスレッドが読み込みトランザクションを実行しており、別のスレッドが書き込みトランザクションを実行している場合、書き込みによって変更されるブロックの古いバージョンが読み込み操作のために保持されます。これは、読み込みのトランザクションを実行している間に変更処理が発生したとしても、読み込みの表示結果に整合性があるようにするためです。

古いバージョンのサイズ

キャッシュされる古いバージョンのアイテムサイズ(KB)です。

ヒット

指定したキャッシュ内のアイテムに正常にアクセスできた回数です。

ヒット表示

指定したキャッシュ内で、アイテムに正常にアクセスする前に参照されたアイテム数です。ヒット表示とヒットの比率が、キャッシュ検索効率の目安となります。通常、この比率はほぼ1:1になるようにします。

失敗

アイテムが指定したキャッシュ内に見つからず、低いレベルのキャッシュまたはディスクから取得されなければならなかった回数です。

失敗表示

必要なアイテムが指定したキャッシュ内にないと判断されるまでに、キャッシュ内で参照されたアイテムの数です。失敗表示と失敗の比率が、キャッシュ検索効率の目安となります。通常、この比率はほぼ1:1になるようにします。

5.2.2 _ndsdb.iniによるFLAIMキャッシュ設定の変更

FLAIMキャッシュ設定およびFLAIM設定は、DIBディレクトリにある_ndsdb.iniファイルを変更することにより行えます。_ndsdb.iniファイルを変更した場合、eDirectoryを再起動してください。

動的調整の上限またはハードキャッシュ制限を設定できます。キャッシュオプションを以下にリストします。複数のオプションをコンマで区切り、任意の順序で指定できます。これらはいずれも必須ではありません。

  • DYNまたはHARD -上限またはハード制限を動的に調整します。

  • % : percentage -使用する利用可能メモリまたは物理メモリの割合です。

  • AVAILまたはTOTAL -割合は利用可能なメモリまたは合計物理メモリを指定します。ハード制限にのみ適用でき、動的調整の上限に対しては無視されます。動的調整の上限は、常に利用可能な物理メモリに基づいて計算されるからです。デフォルトでは、AVAILです。

  • MIN:bytes -最小バイト数です。

  • MAX:bytes -最大バイト数です。

  • LEAVE:bytes -残しておく最小バイト数です。

    次に例を示します。

    cache=HARD,%:75, MIN:200000000
    
    cache=500000000
    
  • preallocatecache: true/false -この設定により、eDirectoryはハードキャッシュ制限に指定されるメモリ量をあらかじめ割り当てます。

  • rfldirectory - RFLファイルに別のパスを指定できます。

  • cpinterval -FLAIMがチェックポイントを強制的に実行するまでの秒数です。デフォルトは3分です。

  • maxdirtycache -ダーティキャッシュバイトの最大数です。

  • lowdirtycache -ダーティキャッシュバイトの最小数です。

  • blockcachepercent -ブロックキャッシュに使用されるFLAIMキャッシュの割合です。

  • cacheadjustinterval -キャッシュを動的に調整する秒間隔です。

  • cachecleanupinterval -古いバージョンのエントリとブロックをキャッシュから削除する秒間隔です。