6.7 SNMPに関する問題

6.7.1 eDirectory 8.7.3からeDirectory 8.8にアップグレードした後に発生するの問題

eDirectory 8.7.3からeDirectory 8.8にアップグレードした後に、次のようなエラーが発生する可能性があります。

%%% Attempting to restart the NetIQ eDirectory SNMP subagent (ndssnmpsa)...
Starting NDS SNMP Subagent ...
Initialization failure. Error code : -255
Please Wait...
Done

%%% Unable to start ndssnmpsa... Please try starting it manually...

eDirectory 8.8ではeDirectoryがlocalhostを監視しないため、このエラーが発生します。以前のバージョンのndssnmp.cfgファイルには、デフォルトでSERVER localhostが設定されていました。

このエラーを解決するには、ndssnmp.cfgファイルを手動で編集し、監視対象となるeDirectoryサーバのホスト名を指定する必要があります。

たとえば、ndssnmp.cfgファイルに次のように入力します。

SERVER test-server

test-serverは、デフォルトのNCPポート(524)で実行されているeDirectoryのホスト名です。eDirectoryが別のポート(例:1524)で実行されている場合は、次のように入力します。

SERVER test-server:1524

6.7.2 NDSサブエージェントの起動時のエラー

サブエージェントが失敗して次のメッセージが表示される場合があります。

Unable to load library: libnetsnmp.so

この問題を解決するには、net-snmpライブラリ(libnetsnmp.so)のメジャーバージョン番号を使用して、環境変数SNMP_MAJOR_VERSIONをエクスポートします。例:次のコマンドを使用できます。

export SNMP_MAJOR_VERSION=10

6.7.3 ndssnmpsaの再起動

Linux上でマスタエージェントが再起動される際に、ndssnmpsaを再起動する必要があります。

ndssnmpsaを再起動するには、ndssnmpsaを停止した後に再度開始します。

ndssnmpsaを停止するには、次のコマンドを入力します。

/etc/init.d/ndssnmpsa stop

ndssnmpsaを開始するには、次のように入力します。

/etc/init.d/ndssnmpsa start

6.7.4 ndssnmpsaの起動時のエラー

Linux上でndssnmpsaを開始する際に、次のエラーが発生する可能性があります。

Error: eDirectory SNMP Initialization component. Error code: -168
Error: eDirectory SNMP Initialization component. Error code: 9

この問題を解決するには、次のコマンドを使用してndssnmpをアンロードしてからロードします。

/opt/novell/eDirectory/bin/ndssnmp -u

/opt/novell/eDirectory/bin/ndssnmp -l

6.7.5 ndssnmpsaの停止時のエラー

SLES 9でndssnmpsaが停止されると、「*** glibc detected *** double free or corruption (!prev): 0x0819cdd0 ***」のようなエラーメッセージが画面上に表示されます。

これらのメッセージは無視することができます。

6.7.6 edir.mibのコンパイル

WindowsのeDirectory MIBファイル (<eDirectoryInstallRootDir>\snmp\edir.mib)では、コンパイル時にHP-OpenViewでいくつかのエラーおよび警告が出されます。これらのエラーは無視することができます。

6.7.7 SNMP設定ファイルの変更

LDAPがクリアテキストモードで実行されるように設定されていない場合は、eDirectory SNMPサブエージェントを起動する前に、SNMP環境設定ファイル(SSLKEY C:\Novell\nds\trust.derなど)でルート認証局証明書ファイルの名前を指定する必要があります。

ndssnmp.cfgは、Windows上のC:\novell\nds\snmpにあります。

6.7.8 新しいツリーをインストールした後のSNMPの使用

eDirectory 8.8 SP8を初めてインストールする(新しいツリーを作成する)際に、サーバにインストールされているWindows SNMPサービスに依存するサービスが1つ以上ある場合、eDirectoryはSNMPサービスをシャットダウンできません。このような場合は、eDirectoryをインストールした後にSNMPを使用することができません。

次の手順に従って、SNMPサービスを再起動してください。

  1. [スタート]>[設定]>[コントロールパネル]>[管理ツール]>[サービス]の順にクリックします。

  2. [名前]の一覧で[SNMPサービス]を右クリックし、[停止]をクリックします。

  3. [Yes to All]をクリックします

  4. [名前]の一覧で[SNMPサービス]を右クリックし、[開始]をクリックします。

6.7.9 WindowsサーバでのSNMPオブジェクト作成エラー

対応しているWindowsプラットフォームのサーバにeDirectoryをインストールしている間に、SNMPグループオブジェクトの作成エラーが発生した場合は、SNMPグループオブジェクトを手動で作成する必要があります。SNMPオブジェクトを手動で作成する手順は、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8管理ガイド』の「eDirectory and SNMP」セクションを参照してください。

6.7.10 eDirectoryのアンインストール時にSNMPをアンインストールする方法

Windows SNMPサービスがサーバにインストールされ、SNMPサービスに依存するサービスが1つ以上ある場合は、eDirectoryのアンインストールによってC:\novell\ndsフォルダ内のSNMPファイルがすべて削除されるわけではありません。ただし、SNMPレジストリエントリの削除や、NetIQ SNMPエージェントがDSおよびSNMPサービスによって行う設定解除プロセスなど、その他のアンインストールプロセスは正常に完了します。

アンインストールを完了するには、次の手順を実行します。

  1. [スタート]>[設定]>[コントロールパネル]>[管理ツール]>[サービス]の順にクリックします。

  2. [名前]の一覧で[SNMPサービス]を右クリックし、[停止]をクリックします。

  3. [Yes to All]をクリックします。

  4. [名前]の一覧で[SNMPサービス]を右クリックし、[開始]をクリックします。

  5. C:\novell\ndsフォルダに残っているSNMPファイルを手動で削除します。