16.1 メッセージの重大度レベル

すべてのメッセージには重大度レベルが添付されており、そのメッセージがどれだけ重要であるかを判断する助けになります。レベルは、重大度が高い順から次のとおりです。

16.1.1 Fatal

致命的エラーのメッセージは、データや機能の損失のような重大な問題を示します。

例:

  • eDirectoryサーバが、モジュールのロード中に、NCPEngineやDSLoaderなどのシステムモジュールのロードに失敗した場合は、致命的エラーが報告され、ログに記録されます。

  • eDirectoryサーバがセキュアポート636でのバインドに失敗すると、致命的エラーが報告され、ログに記録されます。

16.1.2 警告

重大とは限らないメッセージですが、将来的に問題を引き起こす原因になる可能性があります。

例:

  • ツリー内のいずれか2台のサーバ間で接続エラーが発生し、結果的にサーバが不正アドレスのキャッシュに追加された。サーバは、不正アドレスのキャッシュをリセットすると、この状態から回復できます。

  • LDAPクライアントアプリケーションがバインドを実行し、バインドを解除しないで接続を閉じた場合、LDAPサーバは適切な警告メッセージを記録する必要があります。

  • eDirectoryサーバがファイル記述子をすべて消費してしきい値に達した場合、結果としてサーバは受信要求を処理して応答することができず、アプリケーションのエラーが発生します。

16.1.3 エラー

無効と見なされる操作が原因で示されるメッセージです。問題の発生を警告するものではありません。

例:

  • クライアントアプリケーションがオブジェクトを追加しようとしたときに、そのオブジェクトの属性定義がスキーマに定義されていない場合、eDirectory サーバはERR_NO_SUCH_ATTRIBUTEエラーを通知します。

  • 無効なパスワードを使用してユーザがログインしようとすると、eDirectoryサーバはERR_FAILED_AUTHENTICATIONエラーを通知します。

16.1.4 情報

操作が正常に完了したことや、eDirectoryサーバ内のイベントについて説明するメッセージです。

例:

  • モジュールが正常にロードまたはアンロードされたときに、操作に関する情報を示すメッセージを記録しておきたい場合があります。

  • データベースキャッシュの設定が変更された場合、設定が正常に保存されたことことを示す情報メッセージをログに記録する必要があります。

16.1.5 デバッグ

開発者がプログラムをデバッグする際に役立つ情報が含まれるメッセージです。

例:

ダイナミックグループの検索時に、エントリID、パーティションID、およびメンバーのDNとともに、すべてのダイナミックグループメンバーを表示します。この情報は、すべてのメンバーがeDirectoryレベルで返されることを確認する際に役立ちます。