eDirectory 8.8は次の標準に準拠しています。
他製品のアプリケーションファイルとのファイル競合を回避するため、eDirectory 8.8はFHS(Filesystem Hierarchy Standard)に従っています。この機能は、Linuxのみで使用できます。
eDirectoryがこのディレクトリ構造に従うのは、デフォルトの場所にインストールすることを選択した場合のみです。任意の場所を選択した場合、ディレクトリ構造は、任意の場所/デフォルトの場所になります。
たとえば、eDir88ディレクトリにインストールすることを選択した場合、eDir88ディレクトリ内は同じディレクトリ構造になり、マニュアルページは、/eDir88/opt/novell/manディレクトリにインストールされます。
次の表に、ディレクトリ構造の変更を示します。
ディレクトリに保存されるファイルのタイプ |
ディレクトリの名前とパス |
---|---|
実行ファイルのバイナリとスタティックシェルスクリプト |
/opt/novell/eDirectory/bin |
ルートが使用する実行ファイルのバイナリ |
/opt/novell/eDirectory/sbin |
スタティックライブラリまたはダイナミックライブラリのバイナリ |
/opt/novell/eDirectory/lib |
環境設定ファイル |
/etc/opt/novell/eDirectory/conf |
読み書きを行う実行時のダイナミックデータ(DIBなど) |
/var/opt/novell/eDirectory/data |
ログファイル |
/var/opt/novell/eDirectory /log |
Linuxマニュアルページ |
/opt/novell/man |
eDirectory 8.8でFHS実装を使用する場合は、パスの環境変数を更新してエクスポートする必要があります。これによって次の問題が生じます。
エクスポートするすべてのパスを覚えておく必要があります。シェルを開くときには常に、これらのパスをエクスポートしてからユーティリティの使用を開始する必要があります。
バイナリのセットを複数使用する場合は、複数のシェルを開くか、または設定を解除して異なるバイナリのセットへのパスを頻繁に設定する必要があります。
この問題を解決するため、/opt/novell/eDirectory/bin/ndspathスクリプトを次のように使用することができます。
次のとおり、ndspathスクリプトをユーティリティの前に指定して、ユーティリティを実行します。
custom_location/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath utility_name_with_parameters
次のとおり、現在のシェル内のパスをエクスポートします。
. custom_location/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath
このコマンドの入力後、通常どおりにユーティリティを実行します。プロファイル内のスクリプト(bashrc、または同様のスクリプト)を呼び出します。こうすることで、ログインするか新しいシェルを開けば、直接ユーティリティを使い始めることができます。
eDirectory 8.8はLSB(Linux Standard Base)に準拠するようになりました。LSBでは、FHSに準拠することも推奨されています。LinuxのeDirectoryパッケージにはすべて、novellというプリフィックスが付けられています。たとえば、NDSservの名前はnovell-NDSservになっています。