次のセクションでは、LinuxにおけるNetIQ eDirectoryのインストールについて説明します。
以前のeDirectoryのリリースでは、SLPはeDirectoryのインストール中にインストールされました。しかしeDirectory 8.8では、eDirectoryをインストールする前に、個別にSLPをインストールする必要があります。
ツリー名の解決にSLPを使用する場合は、このプロトコルのインストールと設定を行う必要があります。SLPディレクトリエージェント(DA)は安定している必要があります。
OpenSLPがインストールされていない場合はインストールします。
画面の指示に従って、SLPのインストールを完了します。
次を実行してSLPを手動で起動します。
/etc/init.d/slpd start
詳細については、「セクション C.0, OpenSLP for eDirectoryの設定」を参照してください。
同様に、SLPパッケージをアンインストールする場合は、次のようにしてSLPを手動で終了する必要があります。
/etc/init.d/slpd stop
SLPを使用する予定がない(またはできない)場合は、フラットファイルhosts.ndsを使用して、サーバ参照に対するツリー名を解決できます。SLP DAがネットワークにない場合、hosts.ndsファイルを使用してSLPマルチキャストによる遅延を回避できます。
hosts.ndsは、eDirectoryアプリケーションによって使用されるスタティックなルックアップテーブルで、eDirectoryパーティションおよびサーバを検索します。hosts.ndsファイルの各行には、各ツリーまたはサーバの以下の情報が記述されます。
ツリー/サーバ名:ツリー名は最後はドット(.)で終了します。
インターネットアドレス:DNS名の場合もあればIPアドレスの場合もあります。
サーバポート:オプションです。インターネットアドレスにコロンが付加されます。
デフォルト以外のNCPポートで待ち受けしていない限り、ローカルサーバにこのファイルのエントリは必要ありません。
hosts.ndsファイルの構文は次のとおりです。
<[partition name.]tree name>. <host-name/ip-addr>[:<port>] <server name> <dns-addr/ip-addr>[:<port>]
次に例を示します。
# This is an example of a hosts.nds file: # Tree name Internet address/DNS Resolvable Name CORPORATE. myserver.mycompany.com novell.CORPORATE. 1.2.3.4:524 # Server name Internet address CORPSERVER myserver.mycompany.com
詳細については、hosts.ndsのマニュアルページを参照してください。
ツリー名を解決し、eDirectoryツリーが通知されたことを確認するためにSLPを使用する場合は、eDirectoryおよびSLPのインストールが完了した後で次のように入力してください。
/usr/bin/slptool findattrs services:ndap.novell///(svcname-ws==[treename or *])"
たとえば、svcname-ws属性が値SAMPLE_TREEと一致するサービスを検索するには、次のコマンドを入力します。
/usr/bin/slptool findattrs services:ndap.novell///(svcname-ws==SAMPLE_TREE)/"
svcname-ws属性がSAMPLE_TREEとして登録されたサービスがある場合、出力は次のようになります。
service:ndap.novell:///SAMPLE_TREE
svcname-ws属性がSAMPLE_TREEとして登録されたサービスがない場合、何も出力されません。
詳細については、「セクション C.0, OpenSLP for eDirectoryの設定」を参照してください。
nds-installユーティリティを使用して、eDirectoryコンポーネントをLinuxシステムにインストールします。このユーティリティは、Linuxプラットフォーム用にダウンロードしたファイルのSetupディレクトリにあります。このユーティリティでは、インストール対象として選択したコンポーネントに基づいて、必要なパッケージが追加されます。
setupディレクトリで、次のコマンドを入力します。
./nds-install
コマンドラインに必要なパラメータを入力していない場合、パラメータを要求するプロンプトがnds-installユーティリティに表示されます。
次の表では、nds-installユーティリティのパラメータを説明します。
nds-installパラメータ |
説明 |
---|---|
-hまたは--help |
nds-installのヘルプを表示します。 |
-i |
アップグレード時にDIBが検出された場合、nds-installスクリプトがndsconfig upgradeコマンドを呼び出さないようにします。 |
-j |
eDirectoryインストール前のヘルスチェックオプションをジャンプまたは無効化します。ヘルスチェックの詳細については、「セクション B.0, eDirectoryヘルスチェック」を参照してください。 |
-m |
設定するモジュール名を指定します。新しいツリーを設定するときは、DSモジュールのみを設定できます。DSモジュールを設定してから、addコマンドを使用して、NMAS、LDAP、SAS、SNMP、HTTPの各サービス、およびSecretStore (ss)を追加することができます。モジュール名が指定されていない場合は、すべてのモジュールがインストールされます。 |
-u |
無人インストールモードオプションを指定します。 |
インストールプログラムによって、次のRPMがインストールされます。
eDirectoryコンポーネント |
インストールされるパッケージ |
説明 |
---|---|---|
eDirectoryサーバ |
|
指定したサーバに、eDirectoryレプリカサーバがインストールされます。 |
管理ユーティリティ |
指定したワークステーションに、NetIQインポート/エクスポート変換ユーティリティおよびLDAPツール管理ユーティリティがインストールされます。 |
画面の指示に従って、ライセンスファイルの完全パスを入力します。
インストールプラグラムがデフォルトの位置でライセンスファイルを見つけることができなかった場合のみ、ライセンスファイルの完全パスを入力するためのプロンプトが表示されます。デフォルトの位置は、/var、マウントされたライセンスディスク、またはカレントディレクトです。
入力したパスが有効でない場合、正しいパスを入力するようプロンプトが出されます。
インストールが完了したら、次の環境変数を更新して、エクスポートする必要があります。手動で行うか、またはスクリプトを使用して行うことができます。
環境変数を手動でエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
export LD_LIBRARY_PATH=/opt/novell/eDirectory/lib64:/opt/novell/eDirectory/lib64/nds-modules:/opt/novell/lib64:$LD_LIBRARY_PATH
export MANPATH=/opt/novell/man:/opt/novell/eDirectory/man:$MANPATH
export TEXTDOMAINDIR=/opt/novell/eDirectory/share/locale:$TEXTDOMAINDIR
ndspathスクリプトを使って環境変数をエクスポートするには、次の手順を実行します。
手動でパスをエクスポートしない場合は、/opt/novell/eDirectory/bin/ndspathスクリプトを以下のように使用できます。
次のとおり、ndspathスクリプトをユーティリティの前に指定して、ユーティリティを実行します。
/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath utility_name_with_parameters
メモ:引数を使用するコマンドの前にndspathスクリプトを指定する場合、引数を二重引用符で囲んで指定します。
たとえば、
/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath ldapconfig "-s ldapTLSRequired=yes"
次のとおり、現在のシェル内のパスをエクスポートします。
. /opt/novell/eDirectory/bin/ndspath
このコマンドの入力後、通常どおりにユーティリティを実行します。
パスのエクスポート指示は、/etc/profileや~/bashrcなどのスクリプトの最後に配置してください。こうすることで、ログインするか新しいシェルを開けば、直接ユーティリティを使い始めることができます。
インストール後にeDirectoryサーバを設定するには、ndsconfigユーティリティを使用します。
サーバコンポーネントの一部として、NMAS (NetIQ Modular Authentication Service)がインストールされます。デフォルトでは、ndsconfigを使用してNMASを設定します。また、インストール後にNMASサーバを設定するには、nmasinstユーティリティを使用します。NMASサーバの設定は、ndsconfigを使用してeDirectoryの設定を行ってから実行する必要があります。
ndsconfigユーティリティの詳細については、「ndsconfigユーティリティ」を参照してください。
nmasinstユーティリティの詳細については、「nmasinstユーティリティを使用してNMASを設定する」を参照してください。
メモ:eDirectoryをインストールした後、eDirectoryサーバのDIBディレクトリは、ウィルス対策ソフトウェアやバックアップソフトウェアのプロセスから除外することをお勧めします。DIBディレクトリのバックアップは、eDirectoryバックアップツールを使って行えます。
eDirectoryのバックアップの詳細については、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8管理ガイド』のNetIQ eDirectoryのバックアップと復元
を参照してください。
非ルートユーザは、tarballを使用してeDirectory 8.8をインストールできます。
nds-installユーティリティではなくtarballを使ってeDirectoryをインストールする場合は、NICIがインストールされていることを確認してください。NICIのインストールについては、「NICI のインストール」を参照してください。
rpm --nodeps <SNMPサブエージェントRPMのパス>コマンドを使って、SNMPサブエージェントがインストールされていることを確認します。
SLPおよびSNMPを使用する場合は、それらがルートユーザによってインストールされていることを確認します。
eDirectoryのインストール先ディレクトリに対する書き込み権。
管理者以外のユーザについては、「セクション 1.2, 前提条件」セクションに示されている権限を持っていることを確認します。
eDirectoryのインストールに進む前に、NICIをインストールする必要があります。必須NICIパッケージはシステム全体で使われるため、ルートユーザを使って、必要なパッケージをインストールすることをお勧めします。ただし、必要であれば、sudoを使って別のアカウントにアクセス権限を委任し、そのアカウントを使ってNICIパッケージをインストールすることができます。
eDirectory 8.8 SP3および以降のバージョンでは、1つのシステムで32ビットと64ビットのアプリケーションを共存させることができます。そのためには、32ビットと64ビットの両方のNICIバージョンをインストールする必要があります。
NICIをインストールするには、次の両方のコマンドを入力します。
32ビット: rpm -ivh NICI_rpm_absolute_path/nici-2.7.7-0.02.i586.rpm
64ビット: rpm -ivh NICI_rpm_absolute_path/nici64-2.7.7-0.02.x86_64.rpm
非ルートユーザは、sudoユーティリティを使用して、NICIをインストールできます。ルートユーザは、sudo (superuser do)を使って、特定のユーザにrootとして一部のコマンドを実行する権限を与えることができます。ルートユーザは、/etc/sudoers環境設定ファイルを編集し、適切なエントリを追加することによって、これを行うことができます。
詳細については、sudo Webサイトを参照してください。
警告:sudoを使用すると、非ルートユーザに対してルートへの制限付きアクセス権を与えることが可能になります。このため、作業を続行する前に、セキュリティの意味を深く知る必要があります。
非ルートユーザ(たとえば、john) によるNICIのインストールを可能にするため、ルートユーザは次の手順を実行する必要があります。
rootとしてログインします。
visudoコマンドを使用して/etc/sudoers環境設定ファイルを編集します。
メモ:コマンドのviとsudoの間にスペースは入れません。
次の情報を持つエントリを作成します。
Username hostname=(root) NOPASSWD: /bin/rpm
たとえば、ユーザ「john」がホスト名「lnx-2」上でrootとして/bin/rpmを実行できるようにするには、次のように入力します。
john lnx-2=(root) NOPASSWD: /bin/rpm
非ルートユーザ(たとえば「john」)は、NICIをインストールするために、次の作業を行う必要があります。
「john」としてログインし、次のコマンドを実行します。
sudo rpm -ivh nici_rpm_file_name_with_path
次に例を示します。
sudo rpm -ivh /88/Linux/Linux/setup/nici-2.7.7-5.i386.rpm
NICIを初期化するには、次のように入力します。
ln -sf /var/opt/novell/nici /var/novell/nici
NICIをサーバモードに設定するには、次のように入力します。
/var/opt/novell/nici/set_server_mode
NICIがサーバモードでインストールされます。
eDirectoryをインストールするディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行して、tarファイルを展開します。
tar xvf /tar_file_name
etc、opt、varの各ディレクトリが作成されます。
次を実行して、パスをエクスポートします。
環境変数を手動でエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
export LD_LIBRARY_PATH=custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/lib64:custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/lib64/nds-modules:custom_location/eDirectory/opt/novell/lib64:$LD_LIBRARY_PATH
export PATH=custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/bin:custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/sbin:/opt/novell/eDirectory/bin:$PATH
export MANPATH=custom_location/eDirectory/opt/novell/man:custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/man:$MANPATH
export TEXTDOMAINDIR=custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/share/locale:$TEXTDOMAINDIR
ndspathスクリプトを使って環境変数をエクスポートするには、次の手順を実行します。
手動でパスをエクスポートしない場合は、ndspathスクリプトをユーティリティの前に指定します。
次のように、必要なユーティリティを実行します。
custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath utility_name_with_parameters
次のとおり、現在のシェル内のパスをエクスポートします。
. custom_location/eDirectory/opt/novell/eDirectory/bin/ndspath
メモ:上記のコマンドは、必ずcustom_location/eDirectory/optディレクトリから入力してください。
上記のコマンドを入力したら、通常どおりにユーティリティを実行します。
プロファイル内のスクリプト(bashrc、または同様のスクリプト)を呼び出します。こうすることで、ログインするか新しいシェルを開けば、直接ユーティリティを使い始めることができます。
通常の方法でeDirectoryを設定します。
eDirectoryは次の方法で設定できます。
次のとおり、ndsconfigユーティリティを使用します。
ndsconfig new [-t <treename>] [-n <server_context>] [-a <admin_FDN>] [-w <admin password>] [-i] [-S <server_name>] [-d <path_for_dib>] [-m <module>] [e] [-L <ldap_port>] [-l <SSL_port>] [-o <http_port>] -O <https_port>] [-p <IP address:[port]>] [-c] [-b <port_to_bind>] [-B <interface1@port1>, <interface2@port2>,..] [-D <custom_location>] [--config-file <configuration_file>]
次に例を示します。
ndsconfig new -t mary-tree -n novell -a admin.novell -S linux1 -d /home/mary/inst1/data -b 1025 -L 1026 -l 1027 -o 1028 -O 1029 -D /home/mary/inst1/var --config-file /home/mary/inst1/nds.conf
入力するポート番号は、1024~65535の範囲内にする必要があります。1024より小さいポート番号は通常、スーパユーザと標準アプリケーション用に予約されています。そのため、eDirectoryアプリケーションには、デフォルトのポート524は使用できません。
これが原因で、次のアプリケーションで問題が発生する可能性があります。
ターゲットサーバポートを指定するオプションがないアプリケーション。
NCPを使用し、ポート524でルートとして動作する古いアプリケーション。
ndsmanageユーティリティを使用して、新しいインスタンスを設定します。詳細については、「ndsmanageによるインスタンスの作成」を参照してください。
画面の指示に従って、設定を完了します。
詳細については、「セクション 1.6.4, ndsconfigユーティリティを使用してeDirectoryレプリカサーバを追加または削除する」を参照してください。
メモ:eDirectoryをインストールした後、eDirectoryサーバのDIBディレクトリは、ウィルス対策ソフトウェアやバックアップソフトウェアのプロセスから除外することをお勧めします。DIBディレクトリのバックアップは、eDirectoryバックアップツールを使って行えます。
eDirectoryのバックアップの詳細については、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8管理ガイド』のNetIQ eDirectoryのバックアップと復元
を参照してください。
eDirectoryをインストールした後、ndsconfigユーティリティを使って、eDirectoryレプリカサーバを設定します。ndsconfigユーティリティを使用するには、管理者の権利を持っている必要があります。引数付きでこのユーティリティを使用した場合は、すべての引数が確認され、管理者の権利を持つユーザのパスワード入力を要求するプロンプトが表示されます。引数なしでndsconfigユーティリティを使用した場合は、このユーティリティに関する説明と利用可能なオプションが表示されます。このユーティリティでは、eDirectoryレプリカサーバを削除したり、eDirectoryサーバの現在の設定を変更することもできます。詳細については、「ndsconfigユーティリティ」を参照してください。
特定の場所にeDirectoryを設定する場合は、eDirectoryの設定を行う前に、その場所にLC_ALLおよびLANGをエクスポートする必要があります。たとえば、eDirectoryのロケールを日本に設定する場合は、次のコマンドを入力します。
export LC_ALL=ja
export LANG=ja
使用する構文は次のとおりです。
ndsconfig new [-t <treename>] [-n <server context>] [-a <admin FDN>] [-i] [-S <server name>] [-d <path for dib>] [-m <module>] [e] [-L <ldap port>] [-l <SSL port>] [-o <http port>] [-O <https port>] [-p <IP address:[port]>] [-R] [-c] [-w <admin password>] [-b <port to bind>] [-B <interface1@port1>, <interface2@port2>,..] [-D <custom_location>] [--config-file <configuration_file>]
指定したツリー名とコンテキストの新しいツリーがインストールされます。
tree_name、admin FDN、およびserver FDNの変数には、文字数制限があります。これらの変数に使用できる最大文字数は次のとおりです。
tree_name: 32文字
admin FDN: 255文字
server FDN: 255文字
コマンドラインにパラメータが指定されていない場合、指定されていない各パラメータに値を入力するよう求めるプロンプトがndsconfigによって表示されます。
また、次の構文も使用できます。
ndsconfig def [-t <treename>] [-n <server context>] [-a <admin FDN>] [-w <admin password>] [-c] [-i] [-S <server name>] [-d <path for dib>] [-m <module>] [-e] [-L <ldap port>] [-l <SSL port>] [-o <http port>] [-O <https port>] [-D <custom_location>] [--config-file <configuration_file>]
指定したツリー名とコンテキストの新しいツリーがインストールされます。コマンドラインにパラメータが指定されていない場合、ndsconfigによって、指定されていない各パラメータにデフォルト値が適用されます。
たとえば、新しいツリーを作成するには、次のようにコマンドを入力します。
ndsconfig new -t corp-tree -n o=company -a cn=admin.o=company
使用する構文は次のとおりです。
ndsconfig add [-t <treename>] [-n <server context>] [-a <admin FDN>] [-w <admin password>] [-e] [-P <LDAP URL(s)>][-L <ldap port>] [-l <SSL port>] [-o <http port>] [-O <https port>] [-S <server name>] [-d <path for dib>] [-m <module>] [-p <IP address:[port]>] [-R] [-c] [-b <port to bind>] [-B <interface1@port1>, <interface2@port2>,..] [-D <custom_location>] [--config-file <configuration_file>] [-E]
指定したコンテキストの既存のツリーに、新しいサーバが追加されます。サーバオブジェクトの追加先として指定したコンテキストが存在しない場合は、ndsconfigによって該当するコンテキストが作成され、サーバが追加されます。
既存のツリーへeDirectoryをインストールした後で、LDAPおよびセキュリティサービスを追加することもできます。
たとえば、既存のツリーにサーバを追加するには、次のコマンドを入力します。
ndsconfig add -t corp-tree -n o=company -a cn=admin.o=company -S srv1
-Eオプションを使用して、追加するサーバの暗号化レプリケーションを有効にできます。暗号化レプリケーションの詳細については、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8管理ガイド』の暗号化レプリケーション
を参照してください。
使用する構文は次のとおりです。
ndsconfig rm [-a <admin FDN>] [-w <admin password>] [-p <IP address:[port]>] [-c]
サーバからeDirectoryおよびデータベースが削除されます。
メモ:iMonitorを使用して作成したHTMLファイルは削除されません。これらのファイルは、eDirectoryを削除する前に、/var/opt/novell/eDirectory/data/dsreportsから手動で削除する必要があります。
たとえば、eDirectoryサーバオブジェクトとディレクトリサービスをツリーから削除するには、次のコマンドを入力します。
ndsconfig rm -a cn=admin.o=company
ndsconfigのパラメータ |
説明 |
---|---|
new |
新しいeDirectoryツリーを作成します。コマンドラインにパラメータが指定されていない場合、指定されていない各パラメータに値を入力するよう求めるプロンプトがndsconfigによって表示されます。 |
def |
新しいeDirectoryツリーを作成します。コマンドラインにパラメータが指定されていない場合、ndsconfigによって、指定されていない各パラメータにデフォルト値が適用されます。 |
add |
既存のツリーにサーバを追加します。また、既存のツリーでeDirectoryの設定が完了した後、LDAPおよびSASサービスを追加します。 |
rm |
サーバオブジェクトとディレクトリサービスをツリーから削除します。 メモ:このオプションを指定しても、キーマテリアルオブジェクトは削除されません。これらのオブジェクトは、手動で削除する必要があります。 |
アップグレード |
eDirectoryを使用中のバージョンよりも新しいバージョンにアップグレードします。 |
-i |
新しいツリーを設定するときに、同じ名前のツリーが存在するかのチェック結果を無視します。複数の同じ名前を持つツリーが存在できます。 |
-S server name |
サーバ名を指定します。サーバ名にはドットも使用できます(例:netiq.com)。ndsconfigはコマンドラインユーティリティのため、名前にドットを含むコンテナを使用する場合はそれらのドットをエスケープする必要があります。また、ドットを含むコンテキストが含まれたパラメータは二重引用符で囲む必要があります。 たとえば、Oの名前としてnetiq.comを使用しているLinuxサーバに新しいeDirectoryツリーをインストールするには、次のコマンドを使用します。 ndsconfig new -a "admin.novell\\.com" -t netiq_tree -n "OU=servers.O=netiq\\.com" 管理者名のパラメータ、コンテキストとサーバコンテキストのパラメータは、二重引用符で囲みます。netiq.comの「.」だけを「\\」(円記号)文字を使ってエスケープします。このフォーマットは、既存のツリーにサーバをインストールする場合にも使用できます。 メモ:名前の最初にドットを使用することはできません。たとえば、ドット(.)で始まる「.novell」という名前のサーバをインストールすることはできません。 |
-t treename |
サーバの追加先のツリー名です。最大で32文字の名前を付けることができます。このパラメータを指定しない場合、ndsconfigは/etc/opt/novell/eDirectory/conf/nds.confファイル内のn4u.nds.tree-nameパラメータに指定されているツリー名を採用します。デフォルトのツリー名は$LOGNAME-$HOSTNAME-NDStreeです。 |
-n server context |
サーバオブジェクトを追加するサーバのコンテキストを指定します。最大で64文字の名前を付けることができます。このコンテキストが指定されていない場合、ndsconfigは/etc/opt/novell/eDirectory/conf/nds.confファイルのn4u.nds.server-context環境設定パラメータに指定されているコンテキストを採用します。サーバコンテキストはタイプつきの形式で指定する必要があります。デフォルトのコンテキストはorgです。 |
-d path for dib |
データベースファイルの格納先になる場所のディレクトリパスです。 |
-r |
このオプションを使用すると、サーバにすでに追加されているサーバの数にかかわらず、サーバのレプリカが強制的に追加されます。 |
-L ldap_port |
LDAPサーバのTCPポート番号を指定します。デフォルトのポートである389が使用中の場合は、新しいポート番号を要求するプロンプトが表示されます。 |
-l ssl_port |
LDAPサーバのSSLポート番号を指定します。デフォルトのポートである636が使用中の場合は、新しいポート番号を要求するプロンプトが表示されます。 |
-a admin FDN |
サーバオブジェクトとディレクトリサービスの作成先のコンテキストに対するスーパバイザ権を持つ、ユーザオブジェクトの完全識別名を指定します。admin名はタイプつきの形式で指定する必要があります。最大で64文字の名前を付けることができます。デフォルトのadmin名はadmin.orgです。 |
-e |
LDAPオブジェクトのクリアテキストパスワードを有効にします。 |
-m modulename |
設定するモジュール名を指定します。新しいツリーを設定するときは、DSモジュールのみを設定できます。DSモジュールを設定してから、addコマンドを使用して、NMAS、LDAP、SAS、SNMP、HTTPの各サービス、およびSecretStore (ss)を追加することができます。モジュール名が指定されていない場合は、すべてのモジュールがインストールされます。 メモ:nds-installを使ったeDirectoryアップグレード中にSecretStoreを設定しない場合は、このオプションにno_ssという値を渡します。たとえば、nds-install '-m no_ss'などです。 |
-o |
HTTPクリアポート番号を指定します。 |
-O |
HTTPセキュアポート番号を指定します。 |
-p <IPアドレス:[ポート]> |
このオプションは、セカンダリサーバをツリーに追加する場合(addコマンド)に使われます。このサーバを追加するパーティションのレプリカを保持するリモートホストのIPアドレスを指定します。デフォルトのポート番号は524です。これにより、SLPルックアップが回避されるため、ツリーのルックアップが高速化されます。 |
-R |
デフォルトでは、サーバの追加先のパーティションのレプリカは、ローカルサーバに複製されます。このオプションを使用すると、レプリカをローカルサーバに追加することは許可されません。 |
-c |
このオプションを使用すると、ndsconfig操作中(操作を続行するためのyes/noの選択など)のプロンプトや、競合が発生した場合にポート番号の再入力を求めるプロンプトなどが表示されなくなります。コマンドラインで必須パラメータを渡さなかった場合のみ、必須パラメータの入力を求めるプロンプトが表示されます。 |
-w <管理パスワード> |
このオプションを使用すると、管理ユーザパスワードをクリアテキストで渡すことができます。 メモ:パスワードをクリアテキストで渡すと、安全が確保できないため、このオプションは推奨されません。 |
-E |
追加するサーバに対して暗号化レプリケーションを有効にします。 |
-j |
eDirectoryインストール前のヘルスチェックオプションをジャンプまたは無効化します。 |
-b port to bind |
特定のインスタンスが監視に使用するデフォルトのポート番号を設定します。これにより、n4u.server.tcp-portとn4u.server.udp-portにデフォルトのポート番号が設定されます。-bオプションを使用してNCPポートが渡されると、デフォルトのポートと見なされ、それに応じてTCPとUDPのパラメータが更新されます。 メモ:-bと-Bは排他的に使われます。 |
-B interface1@port1, interface2@port2,... |
ポート番号をIPアドレスまたはインタフェースとともに指定します。次に例を示します。 -B eth0@524 または -B 100.1.1.2@524 メモ:-bと-Bは互いに排他的です。 |
--config-file configuration file |
nds.conf環境設定ファイルを保存するための絶対パスとファイル名を指定します。たとえば、環境設定ファイルを/etc/opt/novell/eDirectory/ディレクトリに保存する場合には、--config-file /etc/opt/novell/eDirectory/nds.confと入力します。 |
-P <LDAP URL> |
LDAP URLで、LDAPサーバオブジェクト上のLDAPインタフェースを設定できるようにします。 例: -P ldap://1.2.3.4:1389,ldaps://1.2.3.4:1636 |
-D path_for_data |
指定したパスにdata、dib、およびlogのディレクトリを作成します。 |
set valuelist |
指定したeDirectory環境設定パラメータに対して値を設定します。ツリーを設定する前に、ブートストラップパラメータの設定に使用します。環境設定パラメータを変更した場合、新しい値を有効にするにはndsdを再起動する必要があります。ただし、環境設定パラメータによってはndsdを再起動する必要がない場合があります。 再起動の必要のないパラメータは次のとおりです。
|
get help paramlist |
指定したeDirectory環境設定パラメータに関するヘルプを表示します。パラメータリストが指定されていない場合は、ndsconfigはすべてのeDirectory環境設定パラメータに関するヘルプ文字列を表示します。 |
set valuelist |
指定したeDirectory環境設定パラメータに対して値を設定します。ツリーを設定する前に、ブートストラップパラメータの設定に使用します。 環境設定パラメータを変更した場合、新しい値を有効にするにはndsdを再起動する必要があります。 |
get paramlist |
指定したeDirectory環境設定パラメータの現在の値を表示します。パラメータリストが指定されていない場合は、ndsconfigはすべてのeDirectory環境設定パラメータを表示します。 |
単一のホスト上でeDirectory 8.8の複数インスタンスを設定できます。複数インスタンスの概念については、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8新機能ガイド』の複数のインスタンス
を参照してください。
複数インスタンスの設定方法は、1つのインスタンスを複数回設定する場合と同様です。各インスタンスは、次のように固有のインスタンス識別子を持つ必要があります。
異なるデータとログファイルの場所
ndsconfigの--config-file、-d、および-Dオプションを使って、これを実行できます。
リスン対象インスタンスの一意なポート番号
インスタンスの一意なサーバ名
ndsconfig -S server nameオプションを使用して、これを行えます。
重要:eDirectoryの設定中、デフォルトのNCPサーバ名がホストサーバ名として設定されます。複数のインスタンスを設定する場合、NCPサーバ名を変更する必要があります。ndsconfigのコマンドラインオプションである-s<server_name>を使って、別のサーバ名を指定します。
同じツリーまたは複数の異なるツリーのどちらであっても、複数インスタンスを設定する場合は、NCPサーバ名が一意でなければなりません。
メモ:すべてのインスタンスは同じサーバキー(NICI)を共有します。
ndsmanageユーティリティを使用して、新しいインスタンスを作成することもできます。詳細については、「ndsmanageによるインスタンスの作成」を参照してください。
特定のホスト上のすべてのインスタンスを一覧表示し、それらに対して別の操作を実行するにはndsmanageを使用します。
重要:install_location/etc/opt/novell/eDirectory/confディレクトリには、サーバ上で実行されているeDirectoryインスタンスの追跡と管理に使用する重要な環境設定情報の一部が含まれています。このディレクトリからは、コンテンツを削除しないでください。
このセクションでは次の内容について説明します。
ndsmanageユーティリティを使用すると、次の操作を実行できます。
サーバ上にあるレプリカの表示
インスタンスの開始
インスタンスの停止
インスタンスに対するDSTraceの実行
インスタンスの設定解除
次の表で、eDirectoryインスタンスを表示する方法について説明します。
表 1-1 インスタンスを表示するためのndsmanageの使用
構文 |
説明 |
---|---|
ndsmanage |
設定したすべてのインスタンスを表示します。 |
ndsmanage -a|--all |
eDirectoryの特定のインストールを使用しているすべてのユーザのインスタンスを表示します。 |
ndsmanage ユーザ名 |
特定のユーザによって設定されたインスタンスを表示します。 |
各インスタンスについて、次のフィールドが表示されます。
環境設定ファイルのパス
サーバの完全識別名(FDN)とポート
ステータス(インスタンスがアクティブか非アクティブか)
メモ:このユーティリティは、単一のバイナリに対して設定されたすべてのインスタンスを表示します。
詳細については、「図 1-1」を参照してください。
ndsmanageを使用して新しいインスタンスを作成するには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力します。
ndsmanage
2つのインスタンスを設定した場合、次の画面が表示されます。
図 1-1 ndsmanageユーティリティの出力画面
新しいインスタンスを作成するには、「c」と入力します。
新しいツリーを作成するか、既存のツリーにサーバを追加できます。画面の指示に従って、新しいインスタンスを作成します。
各インスタンスについて、次の操作を実行できます。
これらの操作以外に、選択したインスタンスに対してDSTraceを実行することもできます。
自分が設定したインスタンスを開始するには、次の操作を実行します。
次のように入力します。
ndsmanage
開始するインスタンスを選択します。
メニューが拡張し、特定のインスタンスに対して実行可能なオプションが表示されます。
図 1-2 ndsmanageユーティリティのインスタンスオプションの出力画面
インスタンスを開始するには、「s」と入力します。
または、コマンドプロンプトに次のコマンドを入力することもできます。
ndsmanage start --config-file configuration_file_of_the_instance_configured_by_you
自分が設定したインスタンスを停止するには、次の操作を実行します。
次のように入力します。
ndsmanage
停止するインスタンスを選択します。
メニューが拡張し、特定のインスタンスに対して実行可能なオプションが表示されます。詳細については、「図 1-2, ndsmanageユーティリティのインスタンスオプションの出力画面」を参照してください。
インスタンスを停止するには、「k」と入力します。
または、コマンドプロンプトに次のコマンドを入力することもできます。
ndsmanage stop --config-file configuration_file_of_the_instance_configured_by_you
インスタンスの設定を解除するには、次の手順を実行します。
次のように入力します。
ndsmanage
設定解除するインスタンスを選択します。
メニューが拡張し、特定のインスタンスに対して実行可能なオプションが表示されます。詳細については、「図 1-2, ndsmanageユーティリティのインスタンスオプションの出力画面」を参照してください。
インスタンスを設定解除するには、「d」と入力します。
自分が設定したすべてのインスタンスを開始および停止できます。
自分が設定したすべてのインスタンスを開始するには、コマンドプロンプトで次のコマンドを入力します。
ndsmanage startall
特定のインスタンスを開始するには、「特定のインスタンスの開始」を参照してください。
自分が設定したすべてのインスタンスを停止するには、コマンドプロンプトで次のコマンドを入力します。
ndsmanage stopall
特定のインスタンスを停止するには、「特定のインスタンスの停止」を参照してください。
Maryは1台のホストコンピュータ上に2つのツリーを設定しようとしています。
Maryは次のインスタンス識別子を指定します。
インスタンス1:
インスタンスが監視するポート番号 |
1524 |
環境設定ファイルのパス |
/home/maryinst1/nds.conf |
varディレクトリ |
/home/mary/inst1/var |
インスタンス2:
インスタンスが監視するポート番号 |
2524 |
環境設定ファイルのパス |
/home/mary/inst2/nds.conf |
varディレクトリ |
/home/mary/inst2/var |
前述のインスタンス識別子に基づいてインスタンスを設定するために、Maryは次のコマンドを入力する必要があります。
インスタンス1:
ndsconfig new -t mytree -n o=netiq -a cn=admin.o=company -b 1524 -D /home/mary/inst1/var --config-file /home/mary/inst1/nds.conf
インスタンス2:
ndsconfig new -t corptree -n o=netiq -a cn=admin.o=company -b 2524 -D /home/mary/inst2/var --config-file /home/mary/inst2/nds.conf
メモ:Linuxでは、マウントされたファイルシステム上でのソケット作成がOSにより制限されています。eDirectoryでは、varディレクトリはローカルファイルシステムに作成(ndsconfigで-Dオプションを指定)し、DIBディレクトリは任意のファイルシステムとする(ndsconfigで-dオプションを指定)ことをお勧めします。
Maryは、ポート1524でリスンしているインスタンス1に対してDSTraceユーティリティを実行しようと思っています。環境設定ファイルは/home/mary/inst1/nds.confにあり、DIBファイルは/home/mary/inst1/varにあります。この場合、以下のようにユーティリティを実行することができます。
ndstrace --config-file /home/mary/inst1/nds.conf
または
ndstrace -h 164.99.146.109:1524
インスタンス識別子を指定しないと、Maryが所有するすべてのインスタンスが表示され、インスタンスを選択するように求められます。
Maryがホストのインスタンスの詳細を知りたい場合は、ndsmanageユーティリティを実行できます。
Maryが所有するすべてのインスタンスを表示するには、次のコマンドを実行します。
ndsmanage
John(ユーザ名john)が所有するすべてのインスタンスを表示するには、次のコマンドを実行します。
ndsmanage john
eDirectoryの特定のインストールを使用しているすべてのユーザのインスタンスをすべて表示するには、次のコマンドを実行します。
ndsmanage -a
ndsconfigを使用して、名前にドットを使用したコンテナ(novell.comなど)を含むeDirectoryツリーにLinuxサーバをインストールできます。
ndsconfigはコマンドラインユーティリティのため、名前にドットを含むコンテナを使用する場合はそれらのドットをエスケープする必要があります。また、ドットを含むコンテキストが含まれたパラメータは二重引用符で囲む必要があります。たとえば、名前をOとして"O=netiq.com"を使用しているLinuxサーバに新しいeDirectoryのツリーをインストールするには、次のコマンドを使用します。
ndsconfig new -a 'admin.netiq.com' -t netiq_tree -n 'OU=servers.O=netiq.com'
管理者名のパラメータ、サーバとサーバコンテキストのパラメータを二重引用符で囲み、novell.comのドット(「.」)だけを「\」(円記号)文字を使用してエスケープします。
このフォーマットは、既存のツリーにサーバをインストールする場合にも使用できます。
メモ:DSRepair、Backup、DSMerge、DSLogin、およびldapconfigなどのユーティリティを使用する際に、ドットを含む管理者名やコンテキストを入力する場合も、この形式を使用してください。
デフォルトでは、ndsconfigを使用してNMASを設定します。nmasinstを使用してNMASを設定することもできます。
ndsconfigが行うのはNMAS設定のみです。ログインメソッドのインストールは行いません。ログインメソッドのインストールには、nmasinstを使用できます。
重要:NMASログインメソッドをインストールする前に、ndsconfigを使用してeDirectoryを設定する必要があります。ツリーに対する管理権限も必要です。
デフォルトでは、ndsconfigを使用してNMASを設定します。nmasinstを同じ目的で使用することもできます。
NMASを設定し、eDirectoryにNMASオブジェクトを作成するには、サーバコンソールのコマンドラインで次のコマンドを入力します。
nmasinst -i admin.context tree_name
nmasinstからパスワードの入力が要求されます。
このコマンドではNMASに必要なセキュリティコンテナ内にオブジェクトが作成され、eDirectory内のLDAPサーバオブジェクトのNMASに対するLDAP拡張がインストールされます。
ツリー内にNMASを初めてインストールする場合、セキュリティコンテナ内にオブジェクトを作成できる十分な権限を持ったユーザがインストールする必要があります。ただし、それ以降のインストールは、セキュリティコンテナに対して読み込み専用の権限のみを持つコンテナ管理者も実行できます。nmasinstは、NMASオブジェクトを作成しようとする前に、セキュリティコンテナ内にNMASオブジェクトが存在していることを確認します。
nmasinstではスキーマを拡張できません。NMASスキーマはeDirectoryのベーススキーマの一部としてインストールされます。
nmasinstを使用してログインメソッドをインストールするには、サーバコンソールのコマンドラインで次のコマンドを入力してください。
nmasinst -addmethod admin.context tree_name config.txt_path
最後のパラメータで、インストールするログインメソッドのconfig.txtファイルを指定します。各ログインメソッドに対して、config.txtファイルが1つ提供されています。
-addmethodコマンドの一例を次に示します。
nmasinst -addmethod admin.netiq MY_TREE ./nmas-methods/novell/Simple Password/config.txt
ログインメソッドがすでに存在する場合は、nmasinstによって更新されます。
詳細については、『NetIQ Modular Authentication Services 3.3 Administration Guide』の「Managing Login and Post-Login Methods and Sequences」を参照してください。
NICIとNOVLsubagは、ルートユーザとしてインストールする必要があります。
ルートユーザによるNICIのインストール。「ルートユーザによるNICIのインストール」を参照してください。
ルートユーザによるNOVLsubagのインストール。
NOVLsubagをインストールするには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力します。
rpm -ivh --nodeps NOVLsubag_rpm_file_name_with_path
次に例を示します。
rpm -ivh --nodeps novell-NOVLsubag-8.8.1-5.i386.rpm
次を実行して、パスをエクスポートします。
手動で環境変数をエクスポートします。
export LD_LIBRARY_PATH=custom_location/opt/novell/eDirectory/lib64:/opt/novell/eDirectory/lib64/nds-modules:/opt/novell/lib64:$LD_LIBRARY_PATH
export PATH=/opt/novell/eDirectory/bin:$PATH
export MANPATH=/opt/novell/man:$MANPATH