51.2 アップグレードとマイグレーションの理解

既存のIdentity Managerインストールの最新バージョンをインストールする場合、通常はアップグレードを実行します。ただし、Identity Managerの最新バージョンで既存データのアップグレードパスが提供されていない場合は、マイグレーションを実行する必要があります。マイグレーションは、新しいサーバにIdentity Managersをインストールして、既存のデータをこの新しいサーバにマイグレートすることとして定義されています。

Identity Manager 4.0.2 Advanced Editionは、通常はアップグレード可能です。ただし、アップグレードを実行できない場合もあります。その場合は、マイグレーションを実行する必要があります。次に例を示します。

  • サポートされていないOS: 今後サポートされないオペレーティングシステムを実行しているサーバ上にIdentity Managerをインストールしていた場合、アップグレードではなく、マイグレーションを実行する必要があります。

  • Identity Manager 4.0.2 Standard Edition: 現在Identity Manager 4.0.2 Standard Editionを使用している場合、そのままアップグレードを実行することはできません。次のアクションを実行する必要があります。

  • Identity Manager 4.0.1以前: 現在Identity Manager 4.0.1以前を使用している場合、RBPMの有無に関係なく、そのままアップグレードを実行することはできません。次のアクションを実行する必要があります。

1つのドライバセットに複数のサーバを関連付けている場合、一度に1台のサーバに対してアップグレードまたはマイグレーションを実行することができます。時間が足りずに一度ですべてのサーバをアップグレードしない場合、各サーバのアップグレードが完了するまでは、ドライバは複数のバージョンのIdentity Managerと連携して動作します。

Identity Managerエンジンには後方互換性があるので、Identity Manager 4.5のエンジンはIdentity Manager 4.0.2のドライバを問題なく実行できます。

重要:Identity Manager 4.0以降でのみサポートされているドライバの機能を有効にした場合、バージョンが混在しているサーバでは、ドライバは動作を停止します。古いエンジンは新しい機能を扱うことができません。そのため、すべてのサーバをIdentity Manager 4.0以降にアップグレードするまでは、ドライバは動作しません。