シムとは、アプリケーションとIdentity Manager間の変換コマンドおよびデータを処理するコンパイル済みのコードです。ドライバシムはJavaで記述されることが多く、システムで開発者向けに用意されているネイティブのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)呼び出しを使用します。これには、LDAP標準の呼び出し、Windows Active Directoryのネイティブ呼び出し、SQLデータベースへのJDBC接続などを使用できます。シムには次のような役割があります。
アプリケーションが認識するデータを標準のXML文書へ変換
接続アプリケーションへの接続の作成と維持
Identity Managerおよび接続アプリケーションから送信されたコマンドの管理
接続アプリケーションの変更の監視
たとえば、接続システムがHRシステムの場合、新しい社員が採用されたら、シムはこの情報を記述するXML文書を作成する必要があります。Identity Managerの用語ではこれを追加イベントと呼び、このイベントをエンジンに対して記述するためにXML文書が作成されます。このイベントはエンジンに送信され、新しいユーザが指定された場所に作成されます。識別ボールトで新しいユーザオブジェクトが作成されると、ユーザオブジェクトへの変更を監視する他のドライバのイベントが生成されます。たとえば、GroupWiseドライバを導入した場合、GroupWiseに対して、新しいユーザの電子メールボックスを作成する追加イベントが生成されます。