20.2 Identity Managerエンジンのトラブルシューティング

次の表に、発生する可能性のある問題とそれを解決するための推奨されるアクションを示します。問題が続く場合は、NetIQの担当者にお問い合わせください。

項目

推奨されるアクション

OESへのIdentity Managerエンジンのインストール中に、次のメッセージがコンソールおよび/var/opt/netiq/idm/log/ディレクトリにあるidminstall.logファイルに報告されます。

/etc/OES-brandファイルがOESサーバに存在していることを確認します。ファイルが存在していない場合は、新しいファイルを作成して、Identity Managerエンジンをもう一度インストールしてみてください。

eDirectory初期化プロセスが進行中の場合、Identity Managerエンジンは起動できません。この問題は、ほとんどの場合、eDirectory DIBが非常に大きい場合に発生します。

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. /etc/opt/novell/eDirectory/conf/ディレクトリに移動します。

  2. env_idmファイルで、SLEEP_BEFORE_ENGINE_STARTUP環境変数を追加して、変数の値を0から600に設定します。値は秒単位で示されます。

    メモ:無効な値、または600より大きい値を指定すると、値はデフォルトの600になります。

  3. eDirectoryを再起動します。

  4. (状況によって実行) ndsd.logをチェックして、メッセージとログを確認します。

LinuxシステムでIdentity Managerエンジンを実行すると、/tmpディレクトリで、使用可能な容量があるにもかかわらず、ディスク容量が不足します。このステータスは、df (disk free)およびdu (disk used)コマンドを使用して確認できます。dfコマンドでは使用可能な容量がないと表示されますが、duコマンドでは/tmpに割り当てられたすべての容量が使用されているわけではないと表示されます。この問題は、インスタンス化されるすべてのIdentity Managerドライバがメモリ内の複数のライブラリをロードするために発生します。JVMは、これらのドライバを一時的に/tmpディレクトリにコピーしてから削除します。削除されたファイルは、これらのファイルを作成したJVMプロセスが終了するまでメモリを使用し続けます。lsofコマンドを使用して、この動作を判定できます。この状態のファイルは削除済みとしてマークされます。消費される合計ディスク容量は、サーバで実行されているドライバの数によって異なります。

消費される容量は比較的静的です。したがって、/tmpディレクトリに十分な空き容量があることを確認します。問題が解決しない場合は、eDirectoryを再起動してください。

マルチサーバ環境では、認識されない拡張例外が表示されます。

プライマリサーバに、セカンダリサーバ用の読み取り/書き込みパーティションを確保します。

  1. iManagerにログインします。

  2. 役割およびタスク > パーティションとレプリカ > レプリカビューの順にクリックします。

  3. セカンダリサーバを選択します。

  4. 選択したサーバに読み取り/書き込み許可を割り当てます。

メモ:ドライバセットにセカンダリサーバが追加されていることを確認してください。

dxcmdを介して大きなクエリを実行する場合、dxcmdは625 ERR_TRANSPORT_FAILUREエラーで終了し、結果ファイルは生成されません。

Identity Managerエンジンでは、dxcmdクエリを実行するためのデフォルト時間として環境変数NCPCLIENT_REQ_TIMEOUT値を使用します。デフォルトでは、NCP接続で115秒でタイムアウトします。クエリを実行し、結果を返すために費やされた時間がこの値を超える場合は、エラーが表示されます。

環境変数NCPCLIENT_REQ_TIMEOUTをクエリで費やす合計時間より大きい秒数に設定することで、タイムアウト値を増やします。dxcmdに対して環境変数を永続的に設定することは、export NCPCLIENT_REQ_TIMEOUT=valueをdxcmdスクリプト/opt/novell/eDirectory/bin/dxcmdに追加することで実現できます。dxcmdを実行する前に、export NCPCLIENT_REQ_TIMEOUT=valueを実行することで実施されるスクリプトからターミナルで変数を手動で設定することもできます。