34.4 アップグレードに関連する問題のトラブルシューティング

次の表に、発生する可能性のある問題とそれを解決するための推奨されるアクションを示します。問題が続く場合は、OpenTextの担当者にお問い合わせください。

項目

推奨されるアクション

OpenText Identity Managerを24.4 (v4.10)にアップグレード後、iManagerが他のコンポーネントと一緒にインストールされている場合、iManagerが機能しなくなります。以前にインストールされたバージョンを起動しようとすると、iManagerに空のページが表示されます。

iManagerの代わりにOpenText Identity Consoleをインストールして使用します。ただし、OpenText Identity Managerをバージョン24.4 (v4.10)にアップグレードした後も引き続きiManagerを使用する場合は、以下を確認してください。

  • iManagerがスタンドアロンサーバにインストールされている。

  • サーバに、サポートされているバージョンのJavaがインストールされている。たとえば、Identity Manager 4.8.6の場合は、iManager 3.2.6.0200がJava JDK 1.0.8 Update 342上にインストールされている必要があります。

    古いJavaファイルを再使用するには、次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを使用して新しいディレクトリを作成します。

      mkdir -p /opt/novell/iManager/java_iman
    2. iManagerの既存のJavaファイルを新しいディレクトリにコピーします。

      cp -r /opt/netiq/common/jre/ /opt/novell/iManager/java_iman
    3. 所有者を新しいディレクトリに変更するには、次のコマンドを実行します。

      chown -R novlwww:novlwww /opt/novell/iManager/java_iman 
    4. /etc/opt/novell/tomcat9/に移動し、tomcat9.confファイルでJAVA_HOMEとJRE_HOMEを新しいJavaパスに更新します。

    5. 次のコマンドを使用してTomcatを再起動します。

      rcnovell-tomcat9 restart

Identity Applicationsコンポーネントのアップグレード時に、データベーススキーマを作成するためのwrite to fileオプションを選択すると、空のdatabaseschema.sqlファイルとwfedatabaseschema.sqlファイルがインストーラによって作成されます。これらのファイルは空であるため、アップグレードの完了後にこれらのファイルを使用してデータベーススキーマを作成することはできません。

サードパーティのWebサイトから、Identity Applicationsデータベース用の適切なデータベースjarファイルをアプリケーションサーバにダウンロードします。このファイルを別個のシステムまたはサーバにIdentity Applicationsとともにインストールします。Identity Applicationsの更新中に、インストーラによって「Identity ApplicationsおよびワークフローエンジンデータベースJDBC jarファイル」のパスの入力が求められたら、インストールしたデータベースjarファイルの場所を指定します。

OpenText Identity Managerのバージョン24.4 (v4.10)へのアップグレードをRHEL 8.xまたはRHEL 9.x (xは4.10でサポートされるバージョン)を実行しているサーバで実行すると、データベース接続の問題により、OSPの起動に失敗します。これは通常、OSPの展開中にランダム鍵生成プロセスに予想以上の時間がかかる場合に発生します。結果として、Tomcatサービスも起動に失敗します。

/opt/netiq/common/jre/conf/securityの場所にあるjava.securityファイルの以下の行を変更し、Tomcatを再起動します。

メモ:この解決策を適用する前に、RHELのマニュアルで乱数ジェネレータの詳細を参照してください。

  • 置換対象: securerandom.source=file:/dev/random

    これを以下に置き換えます。

    securerandom.source=file:/dev/./urandom
  • 置換対象: securerandom.strongAlgorithms=NativePRNGBlocking:SUN

    これを以下に置き換えます。

    securerandom.strongAlgorithms=SHA1PRNG:SUN

Open Enterprise Server (OES) 24.2上のOpenText Identity Managerエンジンをアップグレードする際に、idmupgrade.logに次のエラーが報告されます。

[SEVERE]: Could not connect to the server Exception: Connect ErrorLDAPException: I/O Exception on host <IP_address>, port <port_number> Connect Error java.net.SocketException: Connection or outbound has closed

このエラーは無視します。機能が損なわれることはないからです。

OpenText Identity Managerは、デジタル証明書を使用してコンポーネントを許可し、コンポーネントと安全に通信します。アイデンティティボールト証明書は、idm.jksおよびtomcat.ksのキーストアファイルにインポートする必要があります。ただし、証明書をインポートした後にIdentity Applicationsにアクセスしようとすると、次のエラーが発生する可能性があります。

javax.net.ssl.SSLHandshakeException: PKIX path validation failed: java.security.cert.CertPathValidatorException: Could not determine revocation status.

証明書は、[CRL Distribution Point (CDP) (CRL配布ポイント(CDP))]フィールドで指定されている証明書取り消しリスト(CRL)をチェックして検証され、その証明書が取り消されているかどうかが判断されます。CRLDPは、ルート証明書と、キーストアファイルtomcat.ksおよびidm.jksに存在する中間証明書の両方で使用できます。ただし、証明書取り消しチェックは、デフォルトで無効になっています。その結果、PKIX信頼マネージャは証明書の取り消しステータスを判断できません。

この問題を修正するには、-Dcom.sun.security.enableCRLDPプロパティをtrueに設定して、CRL配布ポイントチェックを有効にします。

このプロパティを設定するには、次のアクションを実行してください。

  1. Tomcatを停止します。

  2. Tomcatのbinディレクトリにあるsetenv.shファイルに移動します。たとえば、/opt/netiq/idm/apps/tomcat/bin/setenv.shです。

  3. CATALINA_OPTSに次のようにプロパティ-Dcom.sun.security.enableCRLDP=trueを追加します。

    export CATALINA_OPTS="-Dcom.sun.security.enableCRLDP=true"
  4. Tomcatを起動します。

OpenText Identity Managerをアップグレードした後、管理者以外のユーザはOpenText Identity Managerダッシュボードへのログインに非常に時間がかかります。アプリケーションページとダッシュボードページのロードには、かなりの遅延があります。

この問題は、デフォルトで有効になっているネストされたグループ検索が原因で発生します。アプリケーションは、環境内にネストされたグループがあるかどうかに関係なく、ネストされたグループメンバーシップを介してログインしたユーザによって継承された許可を検索します。

(状況によって実行)次の手順は、Identity Manager 4.9に適用されます。

  1. Identity Applicationsが4.9バージョンにアップグレードされたサーバにログインします。

  2. /opt/netiq/idm/apps/tomcat/conf/の場所に移動します。

  3. テキストエディタでism-configuration.propertiesファイルを開きます。

  4. ファイルの末尾に、次のプロパティを追加します。

    DirectoryService/realms/jndi/params/USE_NESTED_GROUPS=false

  5. ファイルを保存し、Tomcatを再起動します。

Identity Applicationsを以前のバージョンから4.10バージョンにアップグレードした後、フォームレンダラは期待どおりに動作しません。この問題は、デフォルトのIDMProv展開コンテキストがカスタムコンテキストに変更された場合に発生します。

この問題を解決するには、次の手順を実行してください。

  1. Identity Applicationsが4.9バージョンにアップグレードされたサーバにログインします。

  2. /opt/netiq/idm/apps/sitesディレクトリに移動します。

  3. ServiceRegistry.jsonファイルを編集します。

  4. 展開コンテキストをIDMProvから、アップグレード前に指定されたカスタムコンテキストに変更します。

  5. ServiceRegistry.jsonファイルを保存します。

  6. /opt/netiq/idm/apps/sites/forms/ディレクトリに移動します。

  7. main.<version>.jsファイルを編集します。ここで、<version>はランダムに生成された英数字の値です。

  8. 展開コンテキストをIDMProvから、アップグレード前に指定されたカスタムコンテキストに変更します。

  9. main.<version>.jsファイルを保存します。

  10. Tomcatを再起動します。

分散環境のOpenText Identity Managerを4.10バージョンにアップグレードした後で、Identity Applicationsへのログインに失敗します。以下のようなエラーメッセージが表示されます。

Your login process did not complete successfully.

Identity Applicationsにログインするには、Identity ApplicationsとOSP間のセキュアな接続を確立するためのトラストアンカー証明書が必要です。トラストアンカー証明書には、サブジェクトタイプがCAに設定された基本制約拡張が含まれている必要があります。OpenText Identity Managerは、プロパティjdk.security.allowNonCaAnchorを使用して、証明書のトラストアンカーを検証します。デフォルトでは、このプロパティはfalseに設定されています。したがって、トラストアンカーが証明書で見つからない場合は、Identity ApplicationsとOSP間の接続を確立することができず、ログインに失敗します。idm-osp.logファイルで次の例外に気づくでしょう。

sun.security.validator.ValidatorException: TrustAnchor with subject "CN=***, L=***, O=***" is not a CA certificate

この問題を解決するには、次の条件のいずれかを満たす必要があります。

  • Identity ApplicationsとOSP間のセキュアな接続を確立するために使用される証明書は、適切な基本制約拡張を含む信頼できるCA証明書であることを確認します。

  • クライアントによって信頼される自己署名証明書およびカスタム証明書の場合、基本制約拡張を含まないCA以外の証明書を許可するように、プロパティjdk.security.allowNonCaAnchorを変更できます。次のアクションを実行して、Javaセキュリティ設定を変更します。

  1. /opt/netiq/common/jre/lib/security/java.securityディレクトリに移動します。

  2. プロパティjdk.security.allowNonCaAnchor=trueの値を設定します。

  3. ファイルを保存します。

Identity Applications 4.10バージョンにアップグレードした後で、Identity Applicationsダッシュボードで許可の要求中に、フォームを開くことができません。

この問題を解決するには、次のコマンドを使用して、NGNIXおよびGolangサービスを手動で再起動します。

  • NGNIX: /opt/netiq/common/ngnix/ngnix

  • Golang: /etc/init.d/netiq-golang.sh

Identity ApplicationsはIdentity ApplicationsダッシュボードでフォームをレンダリングするためにNGNIXサービスを使用します。

Standard EditionのIdentity Reportingをアップグレードすると、configupdate.sh.propertiesのis_provパラメータはtrueに設定されます。Identity ApplicationsはStandard Editionでは使用できないため、このパラメータの値をfalseに設定する必要があります。

configupdate.sh.propertiesファイルでis_provパラメータをfalseに手動で設定します。

OpenText Identity Managerエンジンの以前のアップグレードに失敗した場合、OpenText Identity Managerエンジンインストーラを再実行できません。たとえば、最初の試行でOpenText Identity Managerエンジンの4.9アップグレードが失敗し、OpenText Identity Managerエンジンのアップグレードを再試行した場合、アップグレードプロセスはトリガされません。

次の手順を実行します。

  1. novell-DXMLengnx RPMを使用して以前のバージョンにOpenText Identity Managerエンジンをダウングレードします。

  2. OpenText Identity Managerエンジンをアップグレードします。

OpenText Identity Managerをアップグレードした後で、次のプロパティがism-configuration.propertiesファイルに追加されます。

com.netiq.idm.osp.ldap.admin-dn = cn=admin,ou=sa,o=system

ism-configuration.propertiesファイルのプロパティをコメントアウトして、Tomcatを再起動します。機能が損なわれることはないからです。

OpenText Identity Managerをアップグレードすると、展開にSSPRがない場合でも、次のSSPRプロパティがism-configuration.propertiesファイルに追加されます。

com.netiq.sspr.redirect.url = https://___SSPR_IP___:___SSPR_TOMCAT_HTTPS_PORT___/sspr/public/oauth

ism-configuration.propertiesファイルのプロパティをコメントアウトして、Tomcatを再起動します。機能が損なわれることはないからです。

OpenText Identity Managerのアップグレード後に、ism-configuration.propertiesファイルは、java.protocol.handler.pkgsプロパティの重複値を入力します。

機能が失われることはありません。この問題を解決するには、次のアクションを実行してください。

  1. /opt/netiq/idm/apps/tomcat/conf/ディレクトリにあるism-configuration.propertiesファイルに移動します。

  2. ism-configuration.propertiesファイルを変更し、java.protocol.handler.pkgsプロパティの重複値を削除します。

  3. ファイルを保存し、Tomcatを再起動します。

OpenText Identity Managerアップグレードの後で、Tomcatを起動できません。Tomcatログにはいくつかの例外があり、ワークフローエンジンとアイデンティティボールト間で通信障害が発生しています。

  1. OpenText Identity Consoleにログインします。

  2. Certificate Management (証明書管理) > Server Certificate Management (サーバ証明書管理)に移動します。

  3. SSL CertificateDNS (SSL証明書DNS)チェックボックスをオンにして、エクスポートをクリックします。

  4. 証明書ドロップダウンリストで、[SSL CertificateDNS]を選択します。

  5. Export private key (秘密鍵のエクスポート)チェックボックスをクリアします。Export format (エクスポート形式)がDERに設定されていることを確認します。

  6. OK > Save the exported certificate (エクスポートされた証明書の保存)をクリックして、システムに証明書をダウンロードします。

  7. Identity Applicationsサーバにログインします。

  8. Tomcatを停止します。

  9. opt/netiq/common/jre/bin ディレクトリに移動して、次のコマンドを使用して、証明書をidm.jksファイルにインポートします。

    opt/netiq/common/jre/bin/keytool -import -trustcacerts -alias <certificate_alias_name> -keystore /opt/netiq/idm/apps/tomcat/conf/idm.jks -file <certificate_file_downloaded>

  10. Tomcatを再起動します。