1.3 非ルートユーザによるインストール

eDirectory 9.0以上では、非ルートユーザによるeDirectoryサーバのインストールと設定がサポートされています。eDirectoryの以前のバージョンでは、ホストで実行されるeDirectoryのシングルインスタンスによってのみ、ルートユーザだけがインストールと設定を行うことができました。

eDirectory 9.0以上では、非ルートユーザがtarballビルドを使ってeDirectoryをインストールできます。同一または異なるユーザによるeDirectoryのバイナリインストールの複数インスタンスが存在できます。ただし、ルート以外のユーザのインストールに対しても、Novell International Cryptographic Infrastructure (NICI)、SNMP、およびSLPなどのシステムレベルのサービスはルート権限によってのみインストールが可能です。eDirectoryの機能のために、NICIは必須のコンポーネントで、SNMPとSLPはオプションのコンポーネントです。また、パッケージのインストールについては、シングルインスタンスのみがルートユーザによってインストール可能です。

インストール後に、非ルートユーザは個々のtarballインストールやバイナリインストールを用いて、eDirectoryサーバインスタンスの設定ができます。つまり、1つのホストでeDirectoryサーバの複数のインスタンスが実行できます。なぜなら、ルートユーザもルート以外のユーザも、パッケージやtarballインストールを用いることで、異なるeDirectoryサーバインスタンスを1つのホスト上で設定できるからです。複数インスタンスの機能の詳細については、セクション 2.5.6, 複数インスタンスをアップグレードするを参照してください。

非ルートユーザによるインストールと設定は、Linuxプラットフォームでのみ適用可能です。非ルートユーザによるインストールや設定に関する詳細については、セクション 2.6.3, 非ルートユーザによるeDirectory 9.0のインストールを参照してください。