ndsconfig upgradeコマンドは、HTTP、LDAP、SNMP、SAS、およびNMASなどの個別のコンポーネントで必要な環境設定をアップグレードするために使用します。eDirectory 8.8 SP1以前のeDirectoryバージョンをeDirectory 8.8 SP8にアップグレードすると、eDirectoryデータベースは新しいフォーマットにアップグレードされます。
パッケージがeDirectory 8.8 SP8にアップグレードされると、適切なアップグレードユーティリティが呼び出されます。
eDirectory 8.8 SP1以降では、新しいオフラインデータベースアップグレードユーティリティが使用できます。
メモ:管理者がユーティリティを実行して、アップグレードの状態を確認する場合は、データベースのコピーまたは-dオプションを指定して、このデータベースアップグレードツールを使用することができます。
Linux |
Windows |
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ndsupg |
ndsupg.exe |
図 5-1 ndsupgヘルプ画面
以下の表ではndsupgオプションを説明します。
表 5-1 ndsupgオプション
オプション |
説明 |
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-q |
クワイエットモード。クワイエットモードでは、メッセージは表示されません。-qモードの場合でも、メッセージはログファイルに記録されます(ログファイルが指定されている場合)。トラブルシューティングのために、必ずログファイル名を指定することをお勧めします。 |
-d |
ドライ実行。実際のデータベースのコピーに対して、アップグレードが実行されます。 重要:dsup.nlmをロードする前に、必ずds.nlmをアンロードしてください。 このオプションは、アップグレードが成功するかどうかと、またデータベースのアップグレードに必要な予想時間を管理者が確認するために使用できます。DIBのコピーを作成することをお勧めします。 メモ:データベースのコピーを作成する前に、eDirectoryサービスをアンロードまたは停止してください。ndsupgユーティリティをコピーしたデータベースに対して実行し、実際のアップグレードに必要なダウンタイムを予測することができます。この処理期間中、eDirectoryサービスのロードまたは再起動が実行できます。 |
-v |
メッセージの冗長性。デフォルト値は3で、すべてのメッセージが記録されます。冗長性レベルは常にデフォルト値のままにしておくことをお勧めします。 |
-l |
アップグレード中のメッセージが記録されるログファイル名を指定します。ログファイルには、アップグレードの開始時刻と終了時刻が記録されます。ログファイルのスナップショットを次に示します。 |
Linuxでは、eDirectory 8.8 SP8は、8.8.2以降のバージョンからのアップグレードのみに対応しています。
eDirectoryバージョン8.7.3~8.8.1からアップグレードする場合は、次のいずれかの手順を実行します。
最初にeDirectory8.8.7にアップグレードし、次にeDirectory8.8.8にアップグレードする。
または
switch -fの強制コマンドを使って、直接アップグレードする。
このオプションを使用した場合、DIBアップグレードのためのヘルスチェックやディスク容量チェックなど、一部のチェックが実行されません。また、古いRPMが削除され、新しいRPMがインストールされます。