16.3 DSTraceメッセージ

スレッドID、接続ID、およびメッセージの重大度に基づいて、トレースメッセージをフィルタすることができます。

メッセージにフィルタを指定すると、フィルタに一致するメッセージだけが画面に表示されます。FILEがONに設定されている場合、タグが有効になっている他のメッセージはすべてndstrace.logに記録されます。

一度に適用できるのは1つのフィルタだけです。フィルタは、DSTraceのセッションごとに指定する必要があります。

デフォルトでは、重大度レベルはINFOに設定されます。これは、重大度レベルがINFO以上のメッセージはすべて表示されることを意味します。重大度レベルは、svtyタグを有効にすると表示できます。

iMonitorを使用しても、トレースメッセージをフィルタすることができます。詳細については、「セクション 16.4, iMonitorメッセージのフィルタ」を参照してください。

16.3.1 Linux

次の手順を完了してトレースメッセージをフィルタします。

  1. 次のコマンドでフィルタを有効にします。

    ndstrace tag filter_value
    

    フィルタを無効にするには、次のコマンドを入力します。

    ndstrace tag
    

    フィルタを有効にする場合の例:

    • スレッドIDが35の場合にフィルタを有効にするには、次のように入力します。

      ndstrace thrd 35
      
    • 重大度レベルが致命的エラーの場合にフィルタを有効にするには、次のように入力します。

      ndstrace svty fatal
      

      重大度レベルとして、FATALWARNERRINFO、およびDEBUGを指定できます。

    • 接続IDが21の場合にフィルタを有効にするには、次のように入力します。

      ndstrace conn 21
      

    フィルタを無効にする場合の例:

    • スレッドIDに基づいてフィルタを無効にするには、次のように入力します。

      ndstrace thrd 
      
    • 接続IDに基づいてフィルタを無効にするには、次のように入力します。

      ndstrace conn 
      
    • 重大度に基づいてフィルタを無効にするには、次のように入力します。

      ndstrace svty
      

図 16-1 フィルタを適用したトレースメッセージのサンプル画面

16.3.2 Windows

次の手順を完了してトレースメッセージをフィルタします。

  1. [スタート]>[コントロールパネル]>[NetIQ eDirectoryサービス]の順にクリックします。

  2. [サービス]タブで、[dstrace.dlm]を選択します。

  3. [トレース]ウィンドウで、[編集]>[オプション]の順にクリックします。

    [NetIQ eDirectoryトレースオプション]ダイアログボックスが表示されます。

    図 16-2 Windowsでのトレースオプション画面

  4. [画面]タブをクリックします。

  5. [フィルタ]グループからフィルタオプションを選択し、フィルタの値を入力します。

    次の項目に基づいてメッセージをフィルタできます。

    • スレッドID

    • 接続ID

    • 重大度

    いずれかのフィルタを選択する前に、[トレース行プレフィックス]でそのフィルタが有効にされていることを確認します。

    [なし]を選択するか、フィルタオプションの選択を解除すると、フィルタを無効にすることもできます。

    メモ:フィルタオプションとしてスレッドIDまたは接続IDを選択し、存在しない値を入力した場合、メッセージは画面に表示されません。ただし、他のメッセージはすべてndstrace.logファイルに記録されます。