NetIQ eDirectory 8.8 SP8 for Linux

2013年9月
4.2 NMAS

1.0 マニュアル

NetIQ eDirectory 8.8 SP8では、新しい機能が追加されており、いくつか今までの問題が解決されています。eDirectory 8.8 SP7以前からeDirectory 8.8 SP8にアップグレードすることも、新しいインストールを実行することもできます。eDirectory 8.8 SP8には、各eDirectory 8.8 SP7 Sフィールドパッチで解決されたすべての修復と機能が含まれています。

すべてのパッチとサービスパックを含め、NetIQ eDirectory 8.8で解決されているすべての問題のリストは、TID 3426981、「History of Issues Resolved in eDirectory 8.8.xを参照してください。

以前のリリースの新機能の詳細については、NetIQ eDirectoryオンラインヘルプのサイトの「以前のリリース」を参照してください。

この製品をダウンロードするには、ノベル製品ダウンロードのサイトを参照してください。eDirectoryの詳細については、eDirectoryマニュアルのサイトを参照してください。

eDirectoryに付属するセキュリティサービスと、eDirectoryと一緒に使用されるその他のコンポーネントの詳細については、「セクション 4.0, その他のマニュアル」を参照してください。

2.0 インストール

2.1 前提条件

メモ:既存のeDirectory環境をアップグレードする前に、現在インストールされているNetIQおよびサードパーティ製のアプリケーションでeDirectory 8.8 SP8がサポートされているかどうかを確認してください。 また、アップグレードの前にeDirectoryをバックアップしておくことを強くお勧めします。

Linux

次のプラットフォームのいずれかを使用できます。

eDirectoryインストール:

  • SLES 11 SP1、SP2、およびSP3 64ビット

  • SLES 10 SP4 64ビット

  • RHEL 5.7、5.8、および5.9

  • RHEL 6.2、6.3、および6.4

LinuxサーバにeDirectoryをインストールする前提条件についての詳細リストは、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8 Installation Guide』を参照してください。

これらのオペレーティングシステムは次のhypervisor上で仮想モードで実行できます。

  • Xen

  • VMware ESXi

  • Hyper-Vを使用したWindows Server 2008 R2仮想化

メモ:eDirectory 8.7.3からeDirectory 8.8 SP8へのアップグレードは保証されていません。

ファイアウォールが有効になっている場合のeDirectory 8.8 SP8の使用

SLESで、eDirectory 8.8 SP8サーバをSLESホストから、別のホストで実行されている既存のツリーに追加する場合、ファイアウォールが有効になっていると、プロセスが失敗することがあります。

セカンダリサーバを追加できるようにするには、ファイアウォールでSLPサービスとNCPポート(デフォルトは524)を有効にします。

RHELシステムで、セカンダリサーバをeDirectoryツリーに追加すると、スキーマの同期中にndsconfigがハングします。ただし、ファイアウォール内でポート524を開くことでセカンダリサーバを追加できます。

2.2 iManagerプラグインのインストール

ダウンロードのWebサイトからeDir_88_iMan27_Plugins.npm iManagerプラグインをダウンロードします。

NetIQ iManager 2.7.7 Administration Guide』に記載されている手順に従って、NPMをインストールします。

3.0 既知の問題

次の項では、製品のリリース時点で確認されている問題について説明します。

3.1 インストールと設定に関する問題

有効なバージョンのNMASが見つからない

eDirectory 8.8 SP8を実行しているコンピュータにNetIQ Identity Manager 4.0.2をインストールする場合、セットアッププログラムに次のエラーメッセージが表示されます。

有効なバージョンのNMASが見つからない

エラーメッセージには、NMAS 8.8.8が有効なバージョンでないことが示され、インストールを続行するかどうかの確認メッセージが表示されます。エラーメッセージを無視して、[はい]をクリックします。インストールは正常に完了します。

syslog appenderが無効の場合、xdasauditdsのロード中にeDirectoryがコアをダンプする

eDirectoryをインストールして設定してから、xdaspropertiesファイルを設定します。次に示すように、syslog appenderが有効になっていることを確認します。

log4j.appender.S=org.apache.log4j.net.SyslogAppender

次に示すように、Layout definition for appender Syslog Sを無効にします。

# Layout definition for appender Syslog S.
log4j.appender.S.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
#log4j.appender.S.layout.ConversionPattern=%c : %p%m%n

xdasauditdsをロードしようとすると、eDirectoryはコアのダンプを開始し、プログラムは信号11で停止します。

この問題は、log4cxxが、xdaspropertiesファイルでレイアウトの存在を設定の前に確認しないことが原因で発生します。xdaspropertiesファイルでsyslog appenderが有効になっていると、Layout definition for appender Syslog Sは自動的に有効になっているとみなされます。

3.2 アップグレードに関する問題

eDirectory 8.8 SP2からeDirectory 8.8 SP8にアップグレードするとファイルが重複して作成される

eDirectoryをアップグレードすると、新しい環境設定ファイルに.new拡張子が付きます。これらのファイルに変更があった場合は、それらを新しいファイルにマージできます。

簡易パスワードバインドを古いバージョンからeDirectory 8.8 SP8バージョン(64ビット)にアップグレードする

eDirectoryを64ビットにアップグレードしたら、NMAS簡易パスワード方式を更新して簡易パスワードバインドが有効になるようにします。

eDirectoryをアップグレードする際のインストラメンテーションRPMアップグレードに関する問題

eDirectoryインストラメンテーションRPMがインストールされているeDirectoryサーバをアップグレードする場合、eDirectoryインストラメンテーションRPMは自動的にはアップグレードされません。このため、eDirectoryインストラメンテーションRPMは手動でアップグレードする必要があります。

メモ:eDirectoryインストラメンテーションは、Identity Manager 4.0と一緒に自動的にインストールされます。

インストラメンテーションのアップグレード方法については、『NetIQ eDirectory 8.8 SP8 Installation Guide』を参照してください。

eDirectory 8.8 SP8にアップグレードした後に生じるConsoleOneの問題

ConsoleOneがインストールされている環境でeDirectory 8.8 SP8にアップグレードすると、ConsoleOneがエラーを表示します。ConsoleOneがeDirectory 8.7.3に入っていた32ビットのパッケージを必要とするのに対し、eDirectory 8.8 SP8ではそれが削除されているためです。この問題は、eDirectoryの64ビットインストールでのみ発生します。

この問題を回避するには、eDirectoryをアップグレードした後に、ConsoleOneを再インストールしてください。ConsoleOneのインストーラによりeDirectory 8.7.3のパッケージがインストールされ、正常に起動するようになります。

eDirectory 8.8 SP8へのアップグレード中に、パスワードを要求するメッセージが何度も表示される

eDirectoy 8.8 SP6および下位バージョンからeDirectory 8.8 SP8へのアップグレード中に、パスワードを要求するメッセージが何度も表示されます。この要求は無視しても問題ありません。

3.3 複数のインスタンスのデフォルトのインスタンスパス

ホストでeDirectoryの2つ目のインスタンスを設定する際に、デフォルトのパスに設定するよう求めるメッセージが表示されます。別のパスを選択し、続行します。

3.4 /etc/hosts内のLocalhostに関する問題

/etc/hostsのエントリに、システムのホスト名に対するループバックアドレスの別名がある場合、この別名をホスト名またはIPアドレスに変更する必要があります。つまり、/etc/hostsファイルに次の1つ目の例のようなエントリがある場合は、2つ目の例のように、正しいエントリに変更する必要があります。

次の例では、いずれかのユーティリティがndsdサーバに対して別名の解決を試みると、問題が発生します。

127.0.0.1 test-system localhost.localdomain localhost

次に、/etc/hosts内の正しいエントリの例を示します。

127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
10.77.11.10 test-system

サードパーティ製のツールやユーティリティがlocalhostを使用して別名を解決している場合は、localhostアドレスではなく、ホスト名またはIPアドレスを使用して解決するように変更する必要があります。

3.5 DIBのサイズが大きい場合のLDAP、TCP、およびTLSポートに関する問題

DIBのサイズが大きいとDSが表示されるまでに時間がかかるため、次のエラーメッセージが不正に表示されます。

LDAP TCP Port is not listening
LDAP TLS Port is not listening

この場合、ポートは無効になっていませんが、eDirectoryサービスの表示に時間がかかっていることを示します。LDAPのステータスを確認するには、ndsd.logファイルを参照するか、次のコマンドを入力してLDAP TCP/TLSポートに対してgrepを実行します。

netstat -na

3.6 アンインストールに関する問題

インストールが正常に完了しなかった場合にアンインストールできない

eDirectoryのインストールに失敗した場合、nds-uninstallではeDirectoryを削除できません。

この問題を解決するには、同じ場所にeDirectoryを再インストールしてから、アンインストールします。

nds-uninstall -sオプションを使用すると、設定ファイルとDIBファイルの保持に失敗する

nds.confとDIBを保持するために-sオプションを使用しないでください。nds-uninstall操作は、必ずバックアップをとってから行うようにしてください。

3.7 IPv6の問題

Symantecのネットワーク脅威防止とIPv6が競合している

Symantecのネットワーク脅威防止とIPv6アドレスが競合しています。IPv6アドレスをiManager 2.7.7で使用する場合、そのコンピュータでネットワーク脅威防止が動作しているなら、ネットワーク脅威防止を無効にする必要があります。

FirefoxがIPv6をサポートしていない

FirefoxブラウザはIPv6アドレスをサポートしていません。iManager 2.7.7でIPv6を使用したい場合は、Firefoxブラウザは使用しないでください。

4.0 その他のマニュアル

4.1 iManager

iManager に関する情報については、iManagerオンラインマニュアルを参照してください。

4.2 NMAS

NMASに関する情報については、eDirectoryオンラインヘルプのページを参照してください。 このマニュアルは、このページの最後でzipファイルとして入手できます。

4.3 パスワード管理

パスワード管理に関する情報については、eDirectoryオンラインヘルプのページを参照してください。 このマニュアルは、このページの最後でzipファイルとして入手できます。

4.4 証明書サーバ

証明書サーバに関する情報については、eDirectoryオンラインヘルプのページを参照してください。 このマニュアルは、このページの最後でzipファイルとして入手できます。

4.5 Novell International Cryptographic Infrastructure (NICI)

NICIに関する情報については、NICIオンラインマニュアルを参照してください。

4.6 Open Enterprise Serverに関するeDirectoryの問題

Open Enterprise Server (OES)に関するeDirectoryの問題の詳細については、OES Readmeを参照してください。