4.4 権限

権限は、「最小特権」管理において最初の構成要素です。ユーザに権限を割り当てておくと、ダイナミックセキュリティモデルの実装と維持に役立ちます。これらの手順は、Delegation and Configurationコンソールで実行します。

4.4.1 組み込みの権限

役割定義および委任割り当てを行うときに使う可能性のある管理共通タスクの実行やオブジェクト管理のための組み込み権限が390以上もあります。組み込み権限は削除できませんが、そのクローンを作成してカスタム権限を作ることはできます。次に、組み込み権限の例をいくつか示します。

グループを作成してすべてのプロパティを変更する

グループを作成してグループ作成中にプロパティをすべて指定するための権限があります。

ユーザアカウントを削除する

ごみ箱が有効であれば、ユーザアカウントをごみ箱に移動する権限があります。ごみ箱が無効であれば、ユーザアカウントを永久に削除する権限があります。

すべてのコンピュータプロパティを変更する

コンピュータアカウントのプロパティをすべて変更する権限があります。

4.4.2 カスタム権限の実装

カスタム権限を作成するには、新しい権限を作成するか既存の権限のクローンを作成します。既存の権限を新しい権限委任のテンプレートとして使用できます。権限は、管理対象ドメインまたはサブツリー内でアシスタント管理者が表示、変更、または作成できるオブジェクトプロパティを定義します。カスタム権限には、View All User Propertiesという権限のような、複数のプロパティへのアクセス権を含めることができます。

メモ:組み込み権限はどれもクローン作成できません。

カスタム権限は、Delegation and Configurationコンソールの[Delegation Management]>[権限]ノードから実装します。このノードでは次の操作を行うことができます。

  • すべての権限プロパティの表示

  • 新しい権限の作成

  • 既存の権限のクローン作成

  • カスタム権限の変更

  • 権限変更のレポート生成

これらのアクションを実行するには、Manage Security Modelという役割に含まれている権限のような、適切な権限が必要です。

新しい権限を作成する前に、以下のプロセスを考慮してください。

  1. DRAに付属している権限を確認する。

  2. カスタム権限が必要かどうかを判断する。それが適切な場合は、既存のカスタム権限のクローンを作成して利用できます。

  3. ウィザードを使った適切な手順を実行する。たとえば、New Powerウィザードを完了します。

  4. 新しい権限を表示する。

  5. 必要に応じて、新しい権限を変更する。

このセクションで紹介するアクションはいずれも、実行する際に[権限]ノードを選択してから次に示す操作のいずれかを行うという流れが一般的です。

  • [タスク]メニューまたは右クリックメニューを使用して、該当するウィザードまたはダイアログボックスを開き、後続の必要なアクションを行います。

  • [List items that match my criteria (自分の基準に一致する項目をリスト表示)]ペインで権限オブジェクトを見つけて、[タスク]メニューまたは右クリックメニューを使用して該当するウィザードまたはダイアログボックスを選択して開き、後続の必要な操作を実行します。

4.4.3 権限の拡張

権限を拡張することで、その権限にパーミッションまたは機能を追加することができます。

たとえば、アシスタント管理者にユーザアカウントの作成を許可するために、Create User and Modify All Propertiesという権限とCreate User and Modify Limited Propertiesという権限のいずれかを割り当てることができます。Add New User to Groupという権限も割り当てる場合、この新しいユーザアカウントをアシスタント管理者が[ユーザの作成]ウィザードの使用中にグループに追加することができます。この場合、Add New User to Groupという権限により、ウィザードの機能が追加されます。Add New User to Groupという権限は拡張権限です。

拡張権限では、単独でパーミッションや機能を追加できません。拡張権限を含むタスクを正常に委任するには、その拡張権限を、拡張する権限とともに割り当てる必要があります。

メモ:

  • グループの作成およびActiveViewへの新規グループの追加を正常に行うには、指定されたActiveViewに、Add New Group to ActiveViewという権限を持っている必要があります。指定されたActiveViewには、新しいグループを入れる組み込みコンテナまたはOUも含める必要があります。

  • グループのクローン作成およびActiveViewへの新規グループの追加を正常に行うには、指定されたActiveViewにAdd Cloned Group to ActiveViewという権限を持っている必要があります。指定されたActiveViewには、新しいグループを入れる組み込みコンテナまたはOUの他に、ソースグループも含める必要があります。

次の表に、権限の新規作成時または既存の権限のプロパティ変更時に設定が可能なアクションの例をいくつか列挙します。

委任するタスク

割り当てる権限

拡張権限

グループを複製し、指定されたActiveViewに新しいグループを含める

グループのクローンを作成してすべてのプロパティを変更する

複製されたグループをActiveViewに追加する

グループを作成し、指定されたActiveViewに新しいグループを含める

グループを作成してすべてのプロパティを変更する

新しいグループをActiveViewに追加する

メールが有効な連絡先を作成する

連絡先を作成しすべてのプロパティを変更する

連絡先を作成し制限されたプロパティを変更する

新しい連絡先の電子メールを有効にする

メールが有効なグループを作成する

グループを作成してすべてのプロパティを変更する

新しいグループの電子メールを有効にする

メールが有効なユーザアカウントを作成する

ユーザを作成してすべてのプロパティを変更する

ユーザを作成し限定プロパティを変更する

新しいユーザの電子メールを有効にする

ユーザアカウントを作成し、特定のグループに新しいアカウントを追加する

ユーザを作成してすべてのプロパティを変更する

ユーザを作成し限定プロパティを変更する

新しいユーザをグループに追加する