9.2 削除オブジェクトユーティリティ

このユーティリティでは、ドメインアクセスアカウントが管理者でないときに特定ドメインに対するアカウントキャッシュ増分更新のサポートを有効にすることができます。ドメイン内の削除オブジェクトのコンテナに対する読み取りパーミッションがドメインアクセスアカウントに与えられていない場合、DRAはアカウントキャッシュ増分更新が実行できません。

このユーティリティを使用して実行できるタスクは、次のとおりです。

  • 指定したドメイン内の削除オブジェクトのコンテナに対する読み取りパーミッションが指定のユーザアカウントまたはグループに付与されているか検証する

  • 指定されたユーザアカウントまたはグループに対し、読み取りパーミッションの委任または削除を行う

  • ユーザアカウントに対し、ディレクトリサービスのデータを同期するユーザ権限の委任または削除を行う

  • 削除オブジェクトのコンテナのセキュリティ設定を表示する

削除オブジェクトユーティリティの実行ファイル(DraDelObjsUtil.exe)は、ご使用の管理サーバのProgram Files (x86)\NetIQ\DRAフォルダから実行することができます。

9.2.1 削除オブジェクトユーティリティに必須のパーミッション

このユーティリティを使用するには、次に示すパーミッションを持っている必要があります。

目的の作業

必要なパーミッション

アカウントのパーミッションを検証する

削除オブジェクトコンテナへのアクセスでの読み取りパーミッション

削除オブジェクトコンテナに対する読み取りパーミッションを委任する

削除オブジェクトコンテナが置かれているドメインの管理者パーミッション

ディレクトリサービスのデータを同期するユーザ権限を委任する

削除オブジェクトコンテナが置かれているドメインの管理者パーミッション

以前委任されたパーミッションを削除する

削除オブジェクトコンテナが置かれているドメインの管理者パーミッション

削除オブジェクトのコンテナのセキュリティ設定を表示する

削除オブジェクトコンテナへのアクセスでの読み取りパーミッション

9.2.2 削除オブジェクトユーティリティの構文

DRADELOBJSUTIL /DOMAIN: ドメイン名 [/DC: コンピュータ名 ] {/DELEGATE: アカウント名 | /VERIFY: アカウント名 | /REMOVE: アカウント名 | /DISPLAY [/RIGHT]}

9.2.3 削除オブジェクトユーティリティのオプション

次に挙げるオプションが指定できます。

/DOMAIN: ドメイン

削除オブジェクトコンテナが存在するドメインのNETBIOS名またはDNS名を指定します。

/SERVER: コンピュータ名

指定されたドメインのドメインコントローラの名前またはIPアドレスを指定します。

/DELEGATE: アカウント名

指定されたユーザアカウントまたはグループにパーミッションを委任します。

/REMOVE: アカウント名

指定されたユーザアカウントまたはグループに以前委任したパーミッションを削除します。

/VERIFY: アカウント名

指定されたユーザアカウントまたはグループのパーミッションを検証します。

/DISPLAY

指定されたドメイン内の削除オブジェクトコンテナのセキュリティ設定を表示します。

/RIGHT

指定されたユーザアカウントまたはグループにディレクトリサービスのデータを同期するユーザ権限が与えられていることを確認します。この権限の委任または検証に、このオプションが使用できます。ディレクトリサービスのデータを同期するユーザ権限があれば、そのアカウントでActive Directory内のすべてのオブジェクトとプロパティを読み取ることができます。

メモ:

  • 指定するユーザアカウント名またはグループ名にスペースが含まれている場合は、アカウント名を引用符で囲んでください。たとえば、Houston ITというグループを指定する場合は「Houston IT」と入力します。

  • グループを指定する場合は、Windows 2000以前と互換の名前をそのグループに使用してください。

9.2.4 削除オブジェクトユーティリティの例

次に、一般的なシナリオでのコマンド使用例を示します。

例1

MYCOMPANY\JSmithというユーザアカウントがhou.mycompany.comというドメイン内の削除オブジェクトコンテナに対するパーミッションを読み込んだことを検証するには、次のコマンドを入力してください。

DRADELOBJSUTIL /DOMAIN:HOU.MYCOMPANY.COM /VERIFY:MYCOMPANY\JSMITH

例2

MYCOMPANYというドメイン内の削除オブジェクトコンテナに対する読み取りパーミッションをMYCOMPANY\DraAdminsというグループに委任するには、次のコマンドを入力してください。

DRADELOBJSUTIL /DOMAIN:MYCOMPANY /DELEGATE:MYCOMPANY\DRAADMINS

例3

MYCOMPANYというドメイン内の削除オブジェクトコンテナに対する読み取りパーミッションと、ディレクトリサービスのデータを同期するユーザ権限をMYCOMPANY\JSmithというユーザアカウントに委任するには、次のコマンドを入力してください。

DRADELOBJSUTIL /DOMAIN:MYCOMPANY /DELEGATE:MYCOMPANY\JSMITH /RIGHT

例4

HQDCというドメインコントローラを使用してhou.mycompany.comというドメイン内の削除オブジェクトコンテナに関するセキュリティ設定を表示するには、次のコマンドを入力してください。

DRADELOBJSUTIL /DOMAIN:HOU.MYCOMPANY.COM /DC:HQDC /DISPLAY

例5

MYCOMPANYというドメイン内の削除オブジェクトコンテナに対する読み取りパーミッションをMYCOMPANY\DraAdminsというグループから削除するには、次のコマンドを入力してください。

DRADELOBJSUTIL /DOMAIN:MYCOMPANY /REMOVE:MYCOMPANY\DRAADMINS