5.1 DRAアップグレードの計画

NetIQAdminInstallationKit.msiを実行して、DRAインストールメディアを解凍し、正常性検査ユーティリティをインストールして実行します。

アップグレードプロセスを開始する前に、DRAの展開計画を作成してください。展開を計画する際には、以下のガイドラインを考慮してください。

  • アップグレードを本番環境に適用する前に、アップグレードプロセスを実験環境でテストしてください。テストにより、通常の管理業務に影響を与えることなく、予期しない問題を見つけて解決することができます。

  • 必要なネットワークポートおよびプロトコル」を参照してください。

  • 各MMSに依存するアシスタント管理者の数を調べます。大多数のアシスタント管理者が特定のサーバまたはサーバセットに依存している場合は、まず最初にそれらのサーバをピーク時以外の時間帯にアップグレードします。

  • どのアシスタント管理者がDelegation and Configuration console (委任および環境設定コンソール)を必要としているかを調べます。この情報は、次のいずれかの方法で取得できます。

    • どのアシスタント管理者がビルトインアシスタント管理者グループに関連付けられているかを調べます。

    • どのアシスタント管理者がビルトインActiveViewに関連付けられているかを調べます。

    • Directory and Resource Administrator Reportingを使用して、ActiveViewアシスタント管理者の詳細情報やアシスタント管理者グループレポートなどのセキュリティモデルレポートを生成します。

    これらのアシスタント管理者に、ユーザインタフェースのアップグレード計画を知らせてください。

  • どのアシスタント管理者がプライマリ管理サーバへの接続を必要としているかを調べます。プライマリ管理サーバのアップグレードに対応して、これらのアシスタント管理者のクライアントコンピュータをアップグレードする必要があります。

    これらのアシスタント管理者に、管理サーバおよびユーザインタフェースのアップグレード計画を知らせてください。

  • アップグレードプロセスを開始する前に、委任、設定、またはポリシーの変更を実装する必要があるかどうかを調べます。環境によっては、この決定をサイトごとに行うことができます。

  • ダウンタイムを最小限に抑えるために、クライアントコンピュータと管理サーバのアップグレードを調整します。同じ管理サーバまたはクライアントコンピュータ上で旧バージョンのDRAと現バージョンのDRAを実行することはできません。

重要:

  • 以前のバージョンのDRAにAccount and Resource Management(ARM)コンソールがインストールされている場合は、アップグレードする際にARMコンソールが削除されます。

  • DRA 9.xバージョンからDRAサーバをアップグレードすると、管理対象テナントがDRAから削除されます。Azureを使用してこれらのテナントを継続して使用するには、アップグレード後にテナントを追加する必要があります。テナントの追加の詳細については、『DRA管理者ガイド』の「Creating an Azure Application and Adding an Azure Tenant (Azureアプリケーションの作成およびAzureテナントの追加)」を参照してください。

  • Exchange 2010はDRA 10ではサポートされていないため、DRA 9.xからアップグレードした場合、Exchangeが無効になります。アップグレード後も引き続きExchangeの操作を実行するには、Delegation and Configuration Console (委任および環境設定コンソール)の[Enable Exchange Policy (Exchangeポリシーの有効化)]オプションを無効にし、再度有効にします。ポリシーをリセットするには、両方の変更が「適用」されている必要があります。

    このポリシーの設定の詳細については、『DRA管理者ガイド』の「Enabling Microsoft Exchange (Microsoft Exchangeの有効化)」を参照してください。